ニット・セーターの洗濯方法を解説!縮むのを防ぐ洗い方のコツも伝授
ニットやセーターってふわふわしていて、あったかくて、寒い冬には手放せませんよね。
でも、着終わった後は?
なんとなく、自分で洗濯すると縮んだり型崩れしたりしてしまうイメージ…。でも、毎回クリーニングに出すなんて、面倒だしお金もかかりますよね。
そこで、ニットやセーターの正しい洗い方、そして干し方やお手入れ方法も徹底解説します!
着た後のお手入れもついでにちょっと紹介するので、ぜひ最後までみてくださいね。ご家庭での洗濯で、冬のおしゃれを楽しみましょう♪
目次
お洗濯時に起こるハプニングと対策
ニット?セーター?カーディガン?マフラー?
ニットってそもそもなんのことなんだろう…、なんて悩んでしまうこと、ありませんか?
私自身ちょっと分からなくなってしまったので、調べてみました。どうやらニットというのは、編み物の総称のことらしいのです。
ニットの特徴は、1本の糸でループを作りながら編んでいくこと。
ニットがいい感じに伸びたり、暖かかったりするのはそのループのおかげなのですね。
さて!そんなニットやセーターのお洗濯。始める前に、ちょっと待って!
まずは自宅のお洗濯で起こりやすいハプニングと対策を知っておきましょう。
洗濯表示と異なる洗い方でトラブル
まず、そのニットやセーターが本当に洗えるのか?チェックしておく必要があります。
お持ちのニットやセーターが洗えるものであるかどうかは、洗濯表示をチェックしたら分かりますよ。
洗濯表示と異なる洗い方はトラブルのもとなので、十分に気をつけてくださいね。
たらいの中に数字が書いてあったり、手の絵が書いてあったりしたらお洗濯できます。次のステップに進みましょう♪
水が入ったたらいのマークにバツ印が付いていたら、お洗濯はできません。
ただし、たらいにバツがついている、つまり「水洗い不可」の場合でも、自分でお洗濯できることがあります。
次のチェックポイントをみてください。
□ドライクリーニングマークにバツ印がある
□アセテート、シルク、キュプラ、レーヨンが含まれている
□繊細な装飾が付いている
以上の3つの項目のうち、1つでもチェックがついたらお洗濯はできません。自分でお洗濯は諦めて、クリーニング店に持っていきましょう。
全部「いいえ」でなんとか自分でお洗濯できそうなあなたは、次のステップへ。
でも、水洗い不可なのにお洗濯するわけですから、もしかしたら失敗してしまうかも知れません。
本当に申し訳ないのですが、自己責任でお願いします!お気に入りのニットはクリーニング屋さんにお任せするのが安心です。
洗濯表示などで弾かれるとは思うのですが、大まかにいうとスパンコール付きや革(いかにも水に弱そうですね)、動物の毛を使ったニットはプロに任せた方がよいです。
なお、洗濯表示マークが分からない・合っているか不安だという方は、こちらの記事で確認してみてください。
洗濯表示のマークが変わったのはご存知ですか?知らない方は要チェックですよ。
あわせて読みたい
色落ち
ニットやセーターのお洗濯での色落ちは、よく起こりやすいハプニング!
原因
お洗濯での色落ちは、染料が水に溶け出してしまうため起こります。
お気に入りのニットやセーターの色が落ちてしまったらそれだけでも悲しいですが、他のものに色移りしてしまう、なんてことも…!
色落ちを防ぐには
防ぐためには、あらかじめ色落ちチェックをするのが有効!
洗剤を使っても色が落ちないかを確認しましょう。
・白いタオル
洗剤は規定量使った時より少し濃くなるぐらいの濃度に薄めます。
ニット・セーターの目立たないところに少しつけてみます。万が一色落ちしてもここなら大丈夫!ってところに洗剤をつけてください。
洗剤をつけた状態で5分ほど待ちます。時間が経ったら、白い布で叩きます。
布に色が移ってしまったら、そのニットやセーターは色落ちする可能性大!自宅でのお洗濯は諦めましょう。
縮み
ニット・セーターを洗濯する時、一番気をつけなければならないのが縮み。
原因
なぜニットやセーターは洗濯すると縮んでしまうのか…?気になる…。
実は、原因は繊維の性質にあったんです。
◎ウールやカシミアの場合
ニットによく使われる、ウールやカシミヤの繊維には、うろこがあります。人の髪のキューティクルと同じイメージです。
水で濡れると、その”うろこ”は開いてしまいます。”うろこ”が開いた状態で激しく動かすと、繊維同士が絡まってしまい、服が縮んでしまうのです。
◎レーヨンやキュプラの場合
レーヨンの繊維は、水を吸って膨張する「膨潤収縮」という性質のため、水を含んだだけで縮んでしまうんです。
それによって、洋服全体が縮んでしまいます。乾かすと繊維の太さは元に戻りますが、歪んだ形は元には戻りません。そのため、レーヨンの水洗いは厳禁です。
また、レーヨンに似た素材としてキュプラがあります。
キュプラはレーヨンよりは強い繊維ですが、小じわがつきやすかったり、毛羽立ちやすかったりといった欠点があります。
レーヨンと同様、キュプラの水洗いもおすすめできません。
そのほかの繊維でも、水・温度・摩擦にはあまり強くないので注意しましょう。
縮みを防ぐために
縮みを防ぐためには、やさしく洗うことがポイント。
自宅で洗濯するなら水に濡れてしまうのは仕方がないことです。できるだけ摩擦をおこさないように、やさしく洗うようにしましょう。
毛玉
ニット・セーターを洗濯するときに起こりやすいハプニング4つめは毛玉です。
原因
ニットやセーターって着ていたらわかりますが、毛玉ができやすいですよね。洗うときは、衣類同士が擦れ合うので、さらに毛玉ができやすくなります。
毛玉を防ぐために
毛玉を防ぐためにも、ニット・セーターは優しく洗うようにしましょう。洗濯機を使う時は、サイズのあった洗濯ネットを使うのもポイントですよ!
ニット・セーターの洗い方は2通り
ニットやセーターを洗う時は、2通りのやり方があります。それぞれ解説します。
その1. 手洗い
その名のとおり、洗濯機を使わずに手で洗う方法です。
優しく洗うことができるので、大切なニット・セーターほど手洗いがおすすめ。
水洗い不可だけど自分で洗っちゃえってときは、手洗いの方が安心ですね。
その2. 洗濯機
洗濯機で洗うときのメリットは、なにより、楽なことと時間がかからないこと。
しかし、洗濯機は洗濯槽を回転させて汚れを落とそうとするので、繊細なニットには刺激が強いです。
手洗いよりも縮みやすいので、注意が必要。
失敗しても諦めがつくようなものなら、洗濯機にお任せしてもよいかもしれません。
シミがあるときは予洗いを
ニットやセーターのシミは、酸素系漂白剤で落としましょう。
塩素系漂白剤と違って、酸素系なら色柄物にも使えますし、ニットのシミ落としにも使えるんです。
規定量の酸素系漂白剤を溶かしたら、ニットを入れて2時間ほどつけ置きをします。
そのあとは、お洗濯をしてもいいですし、そのまま水ですすいで乾かしてもよし。
ニット・セーターを洗濯するときの注意点
ニットやセーターのお洗濯で気を付けておきたい注意点は以下の3つ。
失敗しないためにも、しっかり押さえておいてくださいね♪
よく考えて適切に分類する
ニットやセーターが自宅で洗えると嬉しいですが、普段のお洗濯より難易度が高いのは確かなこと。
難しいかも?と思ったら無理に自分で洗わず、大切な衣類はクリーニングに出すのが確実!
お気に入りはクリーニングへ。失敗してもあきらめられるものは洗濯機で洗ってみる。…など、上手に使い分けましょう。
時間に余裕を持って洗濯する
ニットやセーターのお洗濯は、丁寧に優しく行うことが何より大切!
時間がないとどうしても荒くなってしまう…なんて人は、時間の余裕があるときにチャレンジしてくださいね。
必要な道具をあらかじめ揃える
ニットやセーターを洗濯する手順はこのあとお伝えしますが、意外に必要なもの(洗剤、干すための道具)が多いんです。
でも、正しく洗うためには道具も重要!しっかり揃えてから始めるのが、上手に仕上げるコツですよ。
洗濯機でニット・セーターを洗おう
洗濯機でニットやセーターを洗う方法を紹介します。
洗濯機に入れるだけでお洗濯が完了するので手間がかからずとっても楽チンです。
・洗濯ネット
ニット・セーターにボタンなどがある場合には留めます。ニットの袖や裾など、汚れが目立つところが表側になるようにたたむのがポイントです。
畳んだニットがぴったり入るサイズの洗濯ネットを使いましょう。
洗剤はおしゃれ着用の中性洗剤を使います。
洗濯機は、「ドライコース」「手洗いコース」など、優しく洗えるコースを選んでください。
脱水の時間はなるべく短く設定します。柔軟剤も使うと、ふわふわの仕上がりになりますよ♪
お洗濯はこれで完了です。
ニット・セーターを手洗いしよう
洗濯機で洗うのが心配なら手洗いがおすすめです。より丁寧に洗うことができます。
・おしゃれ着用中性洗剤
・ゴム手袋
・タオル
洗濯機を使う場合と同じ方法でたたみましょう。
洗剤を水に溶かして洗浄液にします。洗剤の量は、メーカーさんが規定する量に従ってください。
畳んだ状態のままニット・セーターをやさしく洗っていきます。
基本は押し洗いですが、もっと丁寧に洗いたい時には、ニット・セーターの下に手を入れて水を動かして洗いましょう。
やさしく洗う
洗いが終わったら泳がせるようにすすいでいきます。何度も水を替えながら、しっかりすすいでください。
ニット・セーターは泳がせるように
すすぐ時は、押し洗いというよりは泳がせるようにニットをすすいでいきます。
すすぎの最後に少量の柔軟剤を入れます。これでふわふわの仕上がりになります。
タオルで濡れたニット・セーターをはさみ、水気を取ります。
これで手洗いは完了です。
ニット・セーターの正しい干し方
ニットやセーターを洗ったら、次は干す作業に入ります。
基本的に、ニットやセーターの干し方として、乾燥機にかけるのはNG!
干すときのポイントは3つ。
□平干しする
□日陰に干す
□形は整える
ニットやセーターは形が崩れやすいので、形を整えて平干しするようにしましょう。平干しネットは100均でも手軽に買えるので、持っておくと便利♪
平干しができない場合には、ハンガーを2本使って、裾や袖を持ち上げて干しましょう。
接地しないように平べったく浮かせられるのが一番よいのですが、窓を開けるなど部屋を風通しよくしてビーズクッションやソファに置く形でも大丈夫です。備えがない場合仕方なく、ですが!
直射日光にあてて洗濯物を干すと、ニットやセーターが変色する可能性があります。風通しがよい日陰にニット・セーターを干すようにしましょう。
ニット・セーターのシワを伸ばそう
ニットやセーターはシワになりやすいという欠点があります。シワが気になるときはやはりアイロンをかけたくなりますよね。
アイロンをしっかり押し付けてしまうと、ニットやセーター独特のふわふわ感が台無しです。
アイロンをかけるときには、スチームをたっぷり出しながら、すこし浮かせてかけるようにしましょう。
縮んでしまった場合にも、アイロンを使って繊維をのばすことができます!しかし、ニットやセーターはもともと熱に弱いことが多いです。
アイロンを使う際には十分注意しましょう。
着たあとのお手入れ
ニット・セーターを大切に長く着続けるためには、普段のお手入れが必要です。
着たら1日休ませる
着続けると、ニット・セーターも疲れてしまいます。連続して着るのは避けましょう。
ブラッシングをする
着たあとのニットやセーターは、繊維が少し絡まっている状態。そのまま放っておくと、さらに絡まって毛玉になってしまいます。
毛玉は、見た目も悪いですし、ニット・セーターの劣化の証です。着たあとのブラッシングで、ニットやセーターを長く大切に使ってあげましょう。
縮んだセーターを元に戻すには?
縮んでしまったセーターは、アイロンを使って元に戻すことができます。
セーターが縮むのは、繊維同士の絡まりあいが原因。
なので、その絡まりあった繊維を解くことにより、セーターの縮みは元に戻せるんです!
そんな縮んだセーターに、アイロンのスチームを当てれば、簡単に直すことができるはずですよ♪
・アイロン台
セーターの縮んだ部分をアイロン台に広げて下さい。
アイロンをセーターにはくっつけずに、浮かしたままの状態でセーターにスチームを当ててください。
ゆっくりやさしく手でセーターを伸ばしてください。このとき、スチームでセーターが熱くなっていますのでやけどに気をつけて下さい
この後、2と3のステップをセーターが元に戻るまで繰り返していきます!
スチームアイロンではなく、スチームの出ないアイロンしかない場合は、霧吹きでセーターを湿らせてから、あて布をしてアイロンを当てる方法でも大丈夫ですよ!
頑固な汚れはクリーニングへ
ここまで自分でできるお洗濯方法をご紹介してきましたが、ニットの汚れ具合によっては洗濯したけど汚れが落ちない!なんてことも。
そんなときはクリーニングに出すのが一般的ですが、
「すぐ洋服を返却してほしいけど、取りに行く時間がない…」
「そもそもお店に行くのが面倒…」
このような悩みをお持ちの方も多いのではないしょうか。
そんな皆さんに朗報!実は、お店に足を運ぶことなく洋服をクリーニングできる方法があるんです。
その方法とは、最近メジャーになりつつある宅配クリーニング。
箱に詰めて自宅orコンビニから送るだけで、最短5営業日後にはクリーニングされた衣類が戻ってきます!
14時までのご連絡で即日集荷も可能です。
プロの技なら、しつこい汚れもこの通りピカピカに!
縮みや毛玉まで一気に解消できちゃいます。
みなさんも、宅配クリーニングでニットをクリーニングしてみてください!
詳細はこちらから見に行けますよ♪
詳細はこちら
ニット・セーターの正しい保管方法は?
シーズンの終わりにニットやセーターを洗ったりクリーニングに出したりするなら、そのあとの保管も大切!
最後に、次のシーズンも気持ち良く着るために、正しい保管方法も知っておきましょう。
押さえておきたいポイントは以下の2つです。
ハンガーは使わずたたんで収納する
シワにならない保管方法ならハンガーを使って…なんて思う人もいるかもしれませんが、ニットやセーターは「たたんで収納」が正解。
ハンガーだと、ニットやセーターの重みで伸びてしまう、型崩れしてしまう、なんてこともあるんですよ。
もし次のシーズンでたたみジワがついてしまっていたら、正しい方法でアイロンをかければOKなので、ご心配なく!
防虫剤も忘れずに。密閉度の高いケースで保管
次のシーズンにお気に入りのセーターを取り出したら、虫食いが…!
なんてことがあったら嫌ですよね。
保管するときには、防虫剤も忘れず入れて、虫がなるべく入らないよう密閉度の高いケースに入れておきましょう。圧縮袋もいいですよ。
おわりに
ここまで、ニット・セーターの洗濯、お手入れ方法をご紹介しました!
干すときは必ず平干しすること、ブラッシングが必要なことなど、意外と知られていないことも多かったのではないでしょうか?
でも、一番だいじなことは「やさしく」。
大事なニット・セーターは手洗い、洗濯機で洗うときはやさしいモードで。ふわふわでデリケートなニット。傷つけないようにやさしく洗いましょう。
また、大切なもの、絶対に型崩れさせたくないものは、クリーニング屋さんにお願いするのがおすすめですよ!