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更新日 :2020年03月13日

ジャケットの洗濯方法を解説!素材別の洗い方でシワや型くずれを防ぐ

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ご家庭に1着はあるであろうジャケット。

最近では、フォーマルなものからカジュアルなものまで様々なタイプが出ており、オシャレには欠かせなアイテムになっています。

でも、どうやってメンテナンスしていいのか、どう洗えばいいのか、などなど疑問が多いアイテムですよね。

一口にジャケットと言っても、素材も様々あり、悩んでしまうはずです。

間違ったお手入れをしてしまうと、生地を痛めてしまって、お気に入りのジャケットがダメになってしまうなんてことも…。

クリーニングのイメージが強いジャケットですが、扱い方さえ分かってしまえば、実はおうちでも洗濯できるものもあるんです!

今回は、ジャケットの洗濯方法を、素材別に紹介していきます!
お気に入りのジャケットの素材を確認して、正しいお手入れをしましょう!

洗う前の下準備

早速洗濯の方法を紹介!
といきたいところなんですが、ジャケットを洗う前に、簡単な下準備が必要です。

洗濯表示の確認

これはどのタイプのジャケットにも言えることなのですが、洗濯表示の確認はマストになります。
素材に関わらず、水洗いできないものはできないし、場合によっては、逆に水洗いできることもあります。

まずはこの表示をしっかり確認して、適切なお手入れ方法を見極めることが大切です。

洗濯機マークや手洗いマークがある場合は、ご家庭で洗濯することができます。

逆に水洗い不可マークとドライマークが併用されている場合は、ご家庭での洗濯はできません。
ドライクリーニングという特殊な技術が必要な洗濯方法になるので、クリーニング店に依頼しましょう。

POINT
表示の裏もしっかり確認するようにしましょう。

洗濯表示の裏面には、洗濯にあたって何か特別な条件などが書いてあることがあります。
特に、ジャケットの場合はイレギュラーな洗濯方法もあるので、注意して確認しましょう。

色落ちを確認

白いタオルに洗剤を少しつけ、ジャケットの目立たない裏地などを軽く擦ってみましょう。
タオルに色がうつったら、色落ちする証拠です。

ご家庭での洗濯は難しいので、クリーニングをお願いするのが良いでしょう。

細部の前処理

ジャケットは、襟やポケットなどの細部が汚れやすく上、普通に洗濯するだけではなかなか汚れは落ちてくれません。

汚れを確認したら、部分洗い剤をつけ、軽く叩きましょう。

汚れに直接スプレーして洗うだけで、汚れを落としてくれます。また、塩素や漂白成分を含まないので、素材へのダメージも抑えられます。ジャケット以外の洋服にも使える優れものです。

部分洗い用の洗剤はアルカリ性のものが多いので、もし、ジャケットの洗濯表示に「中性」と書かれていたら、中性のおしゃれ着用洗剤で代用して軽く叩きます。

この段階では汚れを完全に取ることが目的ではないので、汚れが残っている状態でも大丈夫です。
ですが、この前処理をするかしないかで、汚れの落ちは格段に変わってきます。

ジャケットの基本的な洗い方

まずは、どの素地にも共通するジャケットの洗い方を、手洗いと洗濯機洗いの2つに分けて紹介していきます。

素材ごとのポイントや注意点については次の段落で確認していくので、そちらも合わせて確認してみてください!

手洗いの方法

ジャケットの素材は、デリケートなものが多いです。
手洗いは、最低限のダメージで洗うことができるので、ほとんどのジャケットにオススメです!

用意するもの

・水(温度は素材によって変わります)
・洗面器
・おしゃれ着用洗剤
・洗濯ネット

  手 順  

1. 洗面器に水を張り、中性洗剤を入れる

畳んだジャケットが入るくらいの洗面器に洗剤を2〜3滴入れましょう。
軽く泡立つくらいがちょうど良いです。

2. 押し洗いする

軽く畳んで、洗浄液の中に入れましょう。無理に揉んだりこすったりせず、
水の中に押し入れる→浮かんできたものをもう1度押し入れる
という行程を30回程度繰り返しましょう。

3. 洗濯機で脱水する

洗濯ネットに入れ、10秒程度脱水しましょう。
必要以上の刺激は毛玉や型崩れの原因となるので、短時間にとどめておきましょう。

注意
手洗いの後、ねじって絞らないようにしましょう

絞ってしまうと、伸びてしまいます。

4. 綺麗な水ですすぐ

洗面器に再び綺麗な水を用意して、洗剤が落ちきるまでしっかりすすぎましょう。

5. 日陰で干す

色落ちの可能性があるので、日光に長時間当てないようにしてください!
また、厚みのあるハンガーを使うようにしましょう。用意できない場合は、普通のハンガーを3個ほど重ねて使うなどして対応しましょう。

6. 必要に応じてアイロンがけする

シワが気になる場合、ピシッと仕上げたい場合は、アイロンを使いましょう。
当て布を使うことで、柔らかく仕上げることができます。

洗濯機洗いの場合

手洗いをオススメしますが、時間がない場合もあると思うので、洗濯機での洗い方も紹介しておきます。

用意するもの

・洗濯ネット
・中性もしくは酸性のおしゃれ着用洗剤

  手 順  

1. 畳んで洗濯ネットに入れる

ダメージをできるだけ抑えるために、洗濯ネットに入れて洗います。

POINT
ボタンやファスナーは全部閉めましょう

ファスナーの故障やボタンが取れてしまうのを防ぐことができます。

2. 手洗いコースで洗う

洗濯機によって名称が異なるかもしれませんが、弱水流のコースを選択して洗いましょう。

3. 脱水する

脱水の前に1度洗濯機を止め、そのまま10秒程度脱水しましょう。

4. 日陰で干す

手洗い同様に、日陰で干しましょう。
厚みのあるハンガーを使うのも忘れないでください!

5. 必要に応じてアイロンがけする

どうしてもシワが気になる場合は、しっかり当て布を使ってアイロンをかけましょう。

以上が、基本的なジャケットの洗い方になります。
手洗いは手間になりますが、面倒くさがらずやることで、よりジャケットを長持ちさせることができます。

次は、素材ごとに注意するポイントや注意点を紹介していきます。

それぞれ注意するポイントがいくつかあるので、必ず目を通してみてください。

ウールのジャケットを洗う際のポイント

ウールとは、羊の毛のことです。

暖かいので、寒い冬に大活躍する素材である反面、吸湿性も高く、暑い夏でも涼しく過ごせるので、1年を通して人気の素材です。

また、ウール素材は、基本的に手洗いをオススメします。

理由は2つで、

・縮みやすいから
・お洗濯しながらウールの縮み具合を確認できるから

ということです。

洗濯機を使ってしまうと、開けてみたら取り返しがつかないレベルで縮んでいたなんてこともあるかもしれません…。

では早速、抑えるべきポイントを紹介していきます。

ぬるま湯で洗う

まずは、水の温度について。

ウールは、熱すぎるお湯も冷たすぎる水もよくありません

25〜30℃くらいのぬるま湯で洗いましょう!

アルカリ性の洗剤禁止!

ウールは羊の皮なので、人間の髪の毛と同じように、表面がタンパク質で覆われています。アルカリ性の洗剤を使ってしまうと、表面のタンパク質が溶け落ち、ゴワついてしまいます。

アルカリ性の洗剤は使わないでください。

スチームアイロンを使う

スチームアイロンを使うことで、縮んだ部分を若干ながら矯正する効果が期待できます。
1センチほど離しながら蒸気をかけていきましょう。

蒸気をあてたら、引っ張らず、叩くようにして伸ばしていきます。

あくまで、蒸気の熱の力で伸ばすので、無理に力を加える必要はありません。

綿のジャケットを洗う際のポイント


秋から初冬にかけての、肌寒い時期に活躍する綿のジャケット。スタイリッシュな見た目で、フォーマルな場でも着用されることが増えています。

綿ジャケットの中には、手洗いのみ可のタグがついているものも多くあります。必ず確認してから洗濯するようにしましょう。
洗濯機洗いがOKな場合も、時間が取れるようであれば、手洗いの方がオススメです。

綿のジャケットの洗濯のポイントは、次の2つになります。

脱水は10秒が限度

脱水時間に関してですが、綿ジャケットは特にシワになりやすいので、脱水を短めに設定して、シワを軽減しましょう。

目安は、10秒だとちょっとやりすぎ!
という感じです。

脱水時間は、長ければ長いほどシワがつくと考えておくのが良いです。

平干しをする

脱水したらすぐにシワを伸ばし、形良く干しましょう「平干し」と呼ばれる干し方がベストです。

平干しとは、ハンガーにかけず、平らな台などの上に広げて干す方法で、平干しをすることで、水分の重さを分散でき、型崩れを防いでくれます

綿のジャケットは、濡れると素材のコットンが水の重みで下に引っ張られ、伸びてしまうため、普通にハンガーで干すのではなく、平干しが最適です。

麻のジャケットを洗う際のポイント

麻という素材は、古くから愛されている素材で、通気性が良いのが1番の特徴です。

麻のジャケットは、涼しく、羽織るだけでオシャレになるので、春や夏に着られることが多いですね。
タグを確認する必要はありますが、基本的には洗濯機洗いができます。

 

洗濯のポイントは次の2つです。

ぬれ干しで対応

ぬれ干し」とは、あえて濡れたまま干すことで、水分の重みでシワを取る干し方です。
洗濯機の脱水はもってのほかですが、綿のように平干しするわけでもなく、麻のジャケットは脱水をせずぬれ干ししましょう。

用意するもの

・幅広タイプのハンガー
・ビニールシートなど、水が受けられるもの

  手 順  

1. 洗濯機から取り出し、軽く水を切る

洗濯を終えたジャケットを洗濯機から取り出し、水がポタポタ落ちてこないくらいに、軽く水を切ります。

2. そのままハンガーにかけて干す

濡れたままでいいので、ハンガーにかけて干します。
水が垂れてくる恐れがあるので、干したジャケットの下にビニールシートなどをひいておくことをオススメします。
幅広タイプのハンガーがオススメですが、ない場合には、通常のハンガーを3枚程度重ねることでも対応できます。

アイロンがけ

次にアイロンがけについてです。
ぬれ干しをした場合はシワが綺麗に伸びているので、あまりアイロンの必要性はありませんが、よりピシッと仕上げたいときは、アイロンがけも必須です。

麻のジャケットは、乾いたままアイロンがけをしてもうまく伸びてくれません。

半乾きの状態でかけるか、霧吹きをかけて少し濡らしてからアイロンがけするのもありです。
ある場合は、スチームアイロンで対応することもできます。

掛け方のコツとしては、縫い目を重点的に伸ばすことです。

縫い目は1番シワができやすい箇所なので、他の箇所よりも多めに、しっかりと伸ばしてください!

麻ジャケットは、洗濯機洗いをするとシワがつきやすいです。

ぬれ干しなどをうまく使って、ピシッとした仕上がりを目指してみてください。

ジャケットを長く使うためのポイントは?

洗い方は学べたので、ついでにジャケットを長持ちさせる方法も知っておきましょう♪
お気に入りの服が長持ちするのは、やっぱりうれしいことです。
ちょっとした気遣いで変わってくるので、ぜひ参考にしてみてください。

正しい畳み方・保管方法

常にジャケットを着ている人なんていませんよね。
当たり前のことを言います!
服は着ている時間より、保管されている時間の方が長いんです。
言われてみれば当然ですが、意識していますか?
多くの方は盲点だったと思うので、これを機に改善していきましょう!

正しい畳み方

目的地に着いたら、一旦脱いでしまうジャケット。
正しい畳み方をするだけでも、シワが付きにくくなります。
どこでも使えるテクニックなので、覚えておいて損はないですよ♪
手順は以下の通りです。

手順
1
片方の肩部分を裏返す

まず左右どちらかの肩部分を裏返します。

2
左右を合体

裏返した方がポケットのような形になっていますね。
そこに反対側の肩部分を入れましょう。
裏地が表面になり、サイズも半分になるはずです。

3
形を整える

前合わせの部分でズレを直し、左右のバランスを整えます。
シワもこの時に直しておきましょう。

4
半分に折る

あとは半分に折ってしまえば終了です。
内側にタグの付いている服は、そちらが外側になるように折ると良いでしょう。

全体の流れを知ってしまえば、10秒程でできてしまう畳み方です。
ぜひこの記事を読みながら、実践してみましょう。

正しい保管方法

基本的には、ハンガーにかけて収納することをおすすめします。
型崩れしにくいですし、シワも付きません。

注意点はポケットに入っているもの。
数シーズンそのままですから、重いものが入っているとジャケットに負担がかかります。
必ず収納前にポケットの中をチェックして、ものが入っていたら出すようにしましょう。

外から帰ってきたら毎回やりたいこと

ジャケットが汚れてしまうのは、主に外出中。
空気中のゴミはもちろん、ふとした瞬間に服は汚れているものです。
帰宅後に毎回やりたいこともまとめてみたので、合わせてどうぞ!

ブラッシング

先ほどお話した空気中の汚れ。
目には見えませんが、ホコリやチリは確実に付着しています。
その他にも花粉などの細かい汚れが付いているので、帰宅後ブラッシングをするようにしましょう。

難しく考えなくても大丈夫。
軽くブラシで擦るだけでも効果はありますよ♪

ハンガーにかける

帰宅後にソファーへ脱ぎすててしまうのはNG。
先ほど、保管方法の大切さについてもお話しましたね。
それは脱いだ直後から同じことが言えます。

よくやってしまいがちな「脱ぎすて」ですが、余計なシワが付いてしまうのは当たり前。
ブラッシングの話に出てきた汚れもソファーに付いてしまうのでおすすめしません。
疲れているとは思いますが、そこはひと手間。
しっかりハンガーにかけてあげましょう。

ブラッシングとハンガーは、おそらくセットで行うようになるかと思います。
面倒に感じてしまう方は、どちらか一方だけでも習慣にしてしまえると楽ですよ♪

まとめ

いかがでしたか?

今回は、4種類の素材別に紹介しましたが、いずれの素材にしても、ジャケットは一般的な洋服よりもデリケートです。
ですが、適切な方法で洗濯すれば、クリーニングに出さずともご自宅で洗濯することができます。

それぞれの素材における1番ポイントとしては

・ウール素材はスチームアイロンでシワ伸ばし
・綿素材は、脱水時間を短く、「平干し」
・麻素材は「ぬれ干し」

です。

どの行程も、シワを無くし、綺麗な見た目を維持する上で重要なポイントになります。

素材によって適切な温度や干し方なども微妙に違ってくるので、まずは適切な方法を知って、実行してみてください。