剣道の袴の洗濯は洗剤なしで手洗いしよう!型崩れを防ぐ干し方も紹介

■剣道用のテトロン袴は洗濯機、綿袴は手洗いで洗濯する
■剣道の袴は、洗濯から乾燥まで「折り目を綺麗に保つ」ことを意識する
■剣道の袴を洗濯する頻度は、最低でも「1週間に1回」が目安

よっすん

更新日:2019年12月14日

剣道の袴。ピシッとした折り目がついていると格好いいですよね。

でも毎日練習で使ってクタクタになったり、いろんなところに色移りしてしまったり、袴の扱いは意外と難しいものです。
子供が剣道を始めたけどこれどうやって洗ったらいいの!?なんてお困りのお母さんも多いことでしょう。

剣道をしているなら、恐らく一度はうっかり洗濯機で洗って他の洗い物を全てダメにしたことがあるはず…。少なくとも私はそんな大惨事を起こしたことがあります。

そんな悲惨なことにならないために。今回は洗濯機で洗える袴と手洗いの袴の2つに分けて、素材の説明から折り目を残す干し方まで詳しくお伝えしていきます!

袴の種類

袴の種類は大きく分けて2つあります。テトロン袴と綿袴。

初めに防具や道着を揃えるために稽古用にテトロン、試合用に綿、と両方買ったことを覚えています。中高生などはこの使い分けが主流で、いつも綿袴を履いているのは年配の先生方という勝手なイメージがあります。

では、この2つはどのような特徴があるのでしょうか?

テトロン袴

テトロン袴は最近できた袴で、洗濯機で洗えるというのが最大の魅力です。
基本的にポリエステル65%・レーヨン35%という化学繊維でできているため、シワになりにくくひだも崩れないような加工が施されています。

また、綿袴に比べると圧倒的に軽く生地も柔らかく動きやすいので、小学生や、剣道を始めたばかりの人にはオススメです。

こうした使いやすさを持ちながら、4000円ほどで手に入れることができるため、稽古用に使う学生が多いのです。

綿袴

綿袴は昔から使われている袴の種類で、立ち姿を綺麗にみせてくれる分厚い生地が特徴です。
そのため、丈夫ではありますが、正座をしたりと膝の曲げ伸ばしが多い剣道ではどうしてもシワができやすくなってしまいます。

また、白い袴は除きますが、綿袴は基本的に藍染めされているので、色落ちしやすく、洗濯に手間がかかるのが難点です。
ただし、扱いづらいとわかっていながらも、わざわざ染めているのにはきちんと意味があるのです。その理由は、藍染めには消臭・虫よけに加え、菌の増殖を抑える効果があるためです。化学繊維なんてものがなかったから、と言えばそれまでですが、袴を清潔に保ち、長く使えるように工夫した、昔の人の知恵が受け継がれているのです。

洗濯しやすいものがいい!と思うのはもちろんです。ただ、生地のハリや藍の色などから綿袴を履いているのか、はたまたテトロン袴なのか、という違いはすぐに分かってしまいます。そして、言うまでもなく圧倒的に格好良く見えるのは綿袴の方。そのため、試合の時だけは綿袴でないと恥ずかしいかもしれません。

袴を洗う時のポイント

袴を洗う前に注意する点を紹介します。

気を付けるポイントは

・折り目を残す
・単体で洗う
・陰干しをする
・藍止め

の4点です。

折り目を残す

袴の見た目を最も左右するのはひだ(襞)の綺麗さです。
テトロン袴であっても、しっかりと折り目がついていればきちんとして見えます。

折り目をつけたまま洗濯し、形を保ったまま干すようにすると、アイロンがけの時間を短縮できます。
反対に何度も適当に洗濯機などに放り込んで洗ってしまうと、段々折り目が取れてきてしまいます。そして、一度ひだがなくなると、自分で再現するのはとても難しいのです。
あとあと後悔しないように、ひだを残すための洗い方、干し方をしっかりマスターしておきましょう。

単体で洗う

特に藍染めの袴の場合は、他の洗濯物と一緒に洗うと色が移ってしまいます。
何度も洗ってもう大丈夫、と思っていても、他の洗濯物が薄く藍色に染まってしまった…ということになりかねません。そのため袴は単体で洗うようにしてください。一緒に洗うとしても、剣道着のみ、または黒い服だけにしておきましょう。

テトロン袴に関しては色落ちしない、と言われていますが、買ったばかりのものは色落ちしてしまう可能性があります。そのため、せめて買って数回は他の洗濯物と混ぜて洗わないようしてくださいね。

陰干し

袴に限らず、剣道着や防具も陰干しするのが基本です。

綿袴もテトロン袴も日にあてると色褪せてしまうのです。日干ししたら太陽が当たっていた部分だけ色が変わってしまった…なんていう恥ずかしいことも。

白の袴であっても、日焼けして黄色っぽく変色してしまうので、基本的に袴を干すときは陰干しと思っておきましょう。

藍止め

新品の綿袴を洗おうとしている方は、洗う前に藍止めという作業が必要になってきます。
テトロン袴や白の袴の場合は気にしなくても大丈夫ですが、藍染めの袴の場合、きちんと藍止めをしておかないと一気に色落ちしてしまいます。
また、使う前に藍止めしておくと、体に色がつくことも抑えられるので、このステップは外さないようにしましょう。

藍止めをする方法は主に
・お酢を使う
・藍止め液を使う
の2つあります。

藍染めの場合、酸性のものを加えると生地に染料がとどまるため、袴以外にも防具の色落ちを防ぐときにお酢はよく使われます。逆にアルカリ性のものは染料を分解してしまい、色落ちするだけでなく、藍染めの特徴である消臭効果などを薄めてしまいます。そのため洗濯洗剤などアルカリ性のものを使わないように気を付ける必要があるのです。

お酢を使った方法

まずは家にある食用のお酢でできる方法を紹介します。

用意するもの
・食酢
・ぬるま湯
手順
1
酢水を作る

お風呂にぬるま湯をためます。袴が浸るくらいを目安にためたら、水:酢=5:1になるようにお酢を加えます。

2
3時間程つけ置き

酢水に新品の袴を直接入れて、そのまま3時間程置いておきます。
この時、ひだを止めている糸などはあらかじめ外して置くようにしましょう。

3
水気を切り、陰干し

袴を水を抜いたお風呂の底などに置き、腰部分から裾に向かって、手で折り目の上をなでるようにして水気を切ります。その後、陰干しして、乾かしましょう。

藍止め液を使った方法

藍止め液はものによって手順が変わってくると思います。今回は一番有名な「剣尚堂」の藍止め液の場合を紹介します。

用意するもの
・藍止め液
・水
・容器

この商品を新品の袴に使うことで、洗濯しても9割程度の藍が残ると言われています。お酢と比べると少々費用はかかりますが、高級な綿袴を長持ちさせてくれると考えればそこまで痛い出費ではありませんよね。

手順
1
液を作る

大き目なバケツなどに藍止め液1本と水6Lを入れて混ぜ合わせます。

2
袴を揉む

袴を入れて揉むようにして液を浸透させていきます。

3
つけ置き

全体に液が行き渡ったら、30分程度液につけておきましょう。

4
水ですすぐ

容器に綺麗な水を張り替え、軽くすすぎます。

5
脱水

お酢を使った時の方法のように手でなでるように水気を切ります。もしくは、洗濯機で10秒程脱水しましょう。

6
干す

陰干しします。ただし、藍止め液の場合は1週間干す必要があるので、最初の日だけ外に干し、後は部屋で吊るしておくのがいいかもしれません。

洗濯機で袴を洗う方法

ではさっそく洗い方を紹介していきます。まずは洗濯機で楽に袴を洗う方法です。

洗濯機で洗うのは基本的にテトロン袴のみ、と考えておいてください。
綿袴も洗えないことはないのですが、色ムラができやすかったり、色落ちが早まる原因となるので、手洗いすることをオススメします。

用意するもの
・洗濯ネット
・(中性洗剤)
手順
1
袴を畳む

袴は洗濯ネットに入れて洗濯するため、お持ちの洗濯ネットのサイズに合わせて折りましょう。ネットが大きすぎると中でぐしゃぐしゃになってしまうため、ネットはA4~B4サイズくらいが良いと思います。

畳むときに折り目をきちんと整え、前の方のひだ(折り目が多い方)が内側に来るように折り込んでください。また、念のため腰板(履いた時に腰の後ろにくる硬い部分)も内側に入れて、変形するのを防ぐようにしましょう。

腰紐は結んでおくと絡まりませんが、袴を畳んできちんとネットに入れれば他の洗濯物に絡んだりすることはないので、あまり気にしなくてもいいと思います。

2
洗濯ネットに入れる

畳んだ袴を洗濯ネットに入れましょう。その後、洗濯機に入れます。

3
手洗いモードを選択

袴は手洗いモードやソフトモードなど、水流の弱いモードで洗うようにしてください。
脱水の時間などが自分で設定できる場合は3分程度にし、乾燥機にはかけないようにしてください。

基本的に、洗剤は使いませんが、どうしても気になるという方は中性洗剤を少量入れると良いでしょう。ただし、綿袴の場合は色が抜ける原因となるため、洗剤は使用しないでください。

4
干す

脱水が終わったら、袴を外で陰干ししていきます。のちほど紹介している袴の干し方も見てくださいね♪

袴を手洗いする方法

少し手間はかかりますが、新品の袴や、試合用などの綿袴は浴槽で丁寧に洗っていきましょう!

用意するもの
・ぬるま湯
手順
1
ぬるま湯をためる

浴槽に袴が浸る程度のお湯をためましょう。残り湯でも構いませんが、洗剤を使わないため、なるべく綺麗な水を使うことをオススメします。

2
押したり振ったりする

手で押す→浮かせる→押すを繰り返す押し洗いや、袴の腰部分を持ってお湯の中で振り洗いしましょう。

3
手順1→2を繰り返す

汗がにじみ出てお湯が黄色くなったりしたらお湯を張り替えて再び洗っていきます。

4
つけ置き

お湯を新しく張り替え、袴を1時間程度つけておきましょう。

5
脱水

お湯を捨ててからお風呂の底部分に袴を伸ばし、手で水気を切っていきます。折り目を崩さないように腰から裾にかけてひだの上をなでるようにして脱水します。

6
干す

脱水できたら、外で陰干しします。詳しい手順はこの下を見てくださいね♪

袴の干し方

洗い終わったらその辺に放置せず、シワができる前に干しましょう。

干し方

早く乾かす、綺麗に干すという2点を考えると、洗濯バサミがたくさんついたハンガーを使うことをオススメします。

洗濯バサミで挟むのは裾部分で、ひだは折ったまま挟みます。ただ裾を挟むだけではひだが開いてしまうため、必ず折ってから挟むようにしてくださいね。また、腰紐はそのままにしていると床についてしまうため、洗濯バサミで挟むようにしましょう。

ハンガーしか持っていない!という方は、ハンガーを腰部分に合わせ、前の腰紐を後ろの腰板の下の位置で縛って干しましょう。できあがりのイメージとしては、ハンガーが袴を履いているような形です。ひだは綺麗に残らないかもしれませんが、シワになることはなく、何よりも場所を取らないのがポイントです。

物干し竿にかけて干すのはあまりオススメできません。乾きづらいという点もありますが、変な折り目がつく可能性が高いためです。

折り目の付け方

うまく干せなかった…すでに折り目が消えかけている、という方は
・アイロン
・寝押し
のどちらかの方法で解決しましょう。

基本的に学生服のプリーツスカートのひだを付ける時と同じ感覚です!(プリーツスカートを履いたことがない方は共感できないかもしれませんが…)

直接アイロンを当ててしまうとテカリの原因となってしまうため、当て布は必須です。私はいつも手ぬぐいを当て布替わりに使って、袴と手ぬぐいを同時にきれいにしていました!
アイロンは時間がかかりますが、ひだを1枚1枚折って、折り目をしっかりつけるようにしましょう。

寝押しの場合は、ひだを整えて敷布団の間に挟み、その上で一晩寝るだけです。簡単ではありますが、意外とひだを綺麗に揃えて置くのが難しく、変な場所に折り目がついてしまうこともあります。

アイロンも寝押しも両方難しいところがあるので、やはり干す時にひだを綺麗にするのが1番手軽な方法ですね♪

袴を洗う頻度

袴の洗濯方法が分かったところで、一体どれくらいの頻度で洗えばいいのか気になりますよね。

袴の洗濯頻度は、テトロン袴であれば練習がある度に。綿袴であれば2、3回に1度と言われてます。
テトロンは簡単に洗濯できるという点もありますが、逆にきちんと洗濯しなければすぐに臭くなってしまうのです。

一方、綿袴はあまり洗濯しすぎても色褪せてしまいますし、最初に紹介した通り消臭効果があるため数回の稽古に1度でも問題ありません。

そして素材に関わらず目安として欲しいのが、最低でも1週間に1度は洗うということ。

週に1度しか稽古をしないという方でも、1週間汚れたまま放置しているとカビや臭いの原因となってしまいます。

自分は大丈夫と思っていても、周りから臭いと思われかねないので、週に1度は必ず洗濯し、後はハンガーにかけるなりして風通しを良くしておきましょう。

毎日稽古をする人もいれば、週に1度しか稽古をしない。練習時間が長い、短い。道場に冷房がある、ない、など、状況はさまざまだと思います。今回は一般的に言われている頻度を紹介しましたが、自分で臭いや汚れ具合を見極めるのが1番です。

袴の普段のお手入れはどうする?

洗い方の知識も大切ですが、普段のお手入れも大切です。
簡単に洗うことができない分、日頃からケアしてあげましょう!

また、洗濯回数を減らすことで、生地の傷みを防ぐことができます。
決して安くはないものですから、買い換えなんて軽くはできません。
そんな点から見ても、やっぱりお手入れは重要!
面倒な洗濯をしなくていいうえに、寿命も延びたら一石二鳥ですよね!

今回のまとめに入る前に、そんな話もしておきたいと思います。

基本のお手入れのポイント

それではまず、基本的なお手入れのポイントを押さえておきましょう!

色落ち

今回は、藍染めが落ちてきている袴のお手入れを紹介します。

最近は比較的安価で、色落ちもしにくいものが売られていますね。
そんな中、藍染めの袴を使っている方も多いでしょう。

やはり色落ちしてきても、続けて着たいものです。
そんな方は、最寄りの防具屋さんに問い合わせてみましょう。
何度も洗った色落ちも、染め直してもらえますよ♪

ほつれ直し

何度も使っているとほつれが出てきます。
一度ほつれると、そこからどんどん広がってしまうのは他の衣服と同じです。

また、剣道はスポーツですから、ほつれた糸に足が引っかかると危険!
見つけたら縫って補修をするか、道具屋さんで直してもらいましょう。

普段からできる簡単お手入れ

基本お手入れポイント以外にも、日頃から行えることはあります。
難しいことは続きませんから、簡単なものをまとめてみました。
日頃からササっとできるお手入れとして、役立ててください!

練習後はすぐ乾かす

いっぱい練習をして、たくさんかいた汗。これは、袴が臭くなってしまう原因となってしまいます。

湿った状態で放置はしていませんか?

さすがに練習後、すぐに乾かすのは難しいかもしれませんが、乾いたタオルで水分をある程度とってしまうのも効果的!

帰宅後はできるだけ早く乾かすように心がけましょう!

たたみ方

普段使わない時も、着ていない時間の方が圧倒的に長いので乱雑に扱ってはいけません。

スーツや礼服なんかは、シワや折り目を気にしてしっかり保管していますよね?
袴も全く同じです。
着ていない間にシワが付き、変な曲がり癖が付いてしまいます。
きちんとたたんでおくことも、実は大切なお手入れの1つなのです。

動画サイトでもわかりやすくまとめられたものがいくつかあったので、参考にしてみてくださいね!

まとめ

袴の洗い方、干し方、特に決まった方法があるわけではありません。でもだからと言って、適当に洗っていいわけではないのです。

道具を大切に扱う、これはスポーツをする上での基本です。特に礼儀作法を重んじる剣道では身だしなみを整えることが大切です。審判が持つ第一印象もシワシワの袴とピシッとした袴を着ているのとでは、だいぶ変わってきます。

綿袴は手洗いする。藍止めを最初にする。ひだを綺麗にして干す。など、基本的な点を押さえて、あとは自分に合った方法で洗濯していきましょう。

折り目のついた綺麗な袴で、日々の稽古に取り組んでいきましょう。

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