アルカリ電解水?万能洗剤の知られざる安全面と環境への影響を解説!【茂木和哉】
こんにちは!
茂木和哉です。
お掃除用の万能洗剤として、最近よく知られるようになった「アルカリ性電解水」。
もう定番化しつつありますよね。
アルカリ電解水の売りは何と言っても
・環境負荷の低さ
ではないでしょうか?
その根拠となるのが、原料が塩と水だけと言うこと。
界面活性剤、添加物は一切使われていません。
だから、「体にも環境にも優しいし安心して使えるだよね!」と思う方も多いと思うのですが、あまり安心しすぎるのはいけません。
実は、アルカリ電解水の安全性と環境負荷について、重要な点なのに皆さんにあまり伝わってないことがあります。
その点について、詳しくお伝え致します。
アルカリ電解水の安全性
先ずは、安全性についてです。
私がこれまで繰り返し何度も伝えてきた、洗剤の安全度を見分ける基準で、最も優先されるべき要素。
それはpHです。
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どんなに安全性の高い原料を使ったとしても、できたものが強アルカリ性だったり強酸性では、安全とは言えませんよね。
逆に、たとえ原料に強酸性の塩酸が含まれていたとしても、洗剤自体が中性なら危険なものではありません。
アルカリ電解水のpHは、12ぐらいと高めです。
これぐらいのpHなら、皮脂を落とし(けん化作用)肌を傷めます(タンパク質変性作用)。
そのため、必ず手袋をしなければいけませんし、目に入ったり飲み込んだりしでも大変危険なので、取扱には十分に注意が必要です。
そして、原料に使われている「塩」のイメージについても、みなさんが誤解しているような気がします。
「原料が水と塩だけ」というと、とても安全に聞こえますよね?
実は、それが怖いのです。
身近な存在であり食べられる「塩」ですが、致死量は30~300gと、意外に高いのはご存知でしたか?
イメージが先行してしまって「塩が原料だから安全」と思い込んでいるのでは、不注意による事故に繋がるかもしれません。
他の洗剤と同様の注意が必要なのに、塩のイメージによってみなさんに注意をさせないわけです。
アルカリ電解水の環境への影響
次に、環境への影響についてです。
アルカリ電解水は、その名の通り、塩と水を電解して作るわけですが、必ず、副産物として酸性電解水が作られます。
もし、アルカリ電解水ばかり製造して販売し続けているのなら、一緒にできる酸性電解水を廃棄し続けなければいけません。
もちろん、酸性の液をそのまま廃棄したのでは、環境に対して非常に悪影響なことですし、絶対にやってはいけないことです。
そのため、酸性電解水は、必ず、pH調整をして液を中性にしてから廃棄しなければいけません。
さらに、酸性電解水は、単に酸性ということだけではなく、塩素が含まれています。
塩素は徐々に分解されていくので、しばらく置いていれば抜けますが、製造直後の塩素濃度は結構高めです。
高濃度の塩素も、環境に対して悪影響を与えるものですので、製造後に廃棄する場合は、必ず塩素分を抜かなければなりません。
その中和処理と脱塩素をするために、化学物質であるpH調整剤と脱塩素剤を使用しています。
おわりに
どうでしょうか?
エコだと言えますか?
できた酸性電解水を使用したり販売したりしていれば問題ないのですが、アルカリ性電解水だけを製造し販売しているのでは、決してエコとは言えないのです。
と言いつつも、うちにも電解水の商品があります。
アルカリ電解水が瞬間わんぬるクリーナーです。
そして酸性電解水がわんにゃんマルチウォーターです。
ちゃんと環境のことを考えてアルカリ電解水だけでなく、酸性電解水もしっかり商品化しております!
上記2商品は、今回の記事で説明しているように、塩を使って作った電解水です。
でも、実は同じアルカリ電解水でも塩を原料にしたもの以外にもあります。
例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどです。
このことも、あまり知られていないことではないでしょうか?
今回の記事の内容は、塩を使って作ったアルカリ電解水の事についてお伝えした内容となっておりますので、塩以外の原料を使った電解水について書いたものではありません。
その点はご注意ください。
購入はこちら
ぜひ、みなさんもお試しください!