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更新日 :2020年02月17日

ローズマリーの剪定は6月がベスト!木質化を防ぐポイントを徹底解説

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ローズマリー。その名前は、ラテン語の「海のしずく」に由来します。
それだけきれいな花を咲かせるということですね。

しかし、そんな素敵なローズマリーが、いつのまにか

上の方にしか花が咲かない…
下の方が木のように固くなっていて見栄えが悪い…

なんてことになっていませんか?

実は、それ、剪定していないのが原因かもしれません!

ローズマリーを楽しむには欠かせない剪定。今回は、ローズマリの剪定の方法を紹介していきますよー!

ローズマリーってどんな植物?

ローズマリーは、常緑性低木。草ではなくて、なんですね。

開花時期は、10〜5月春から夏にかけてが見頃です。
花の色は、青や薄い紫が多いですが、白やピンクのものもあります。小ぶりの花がとても可愛らしいのです。
手軽に栽培できるので、観葉植物としても人気があります。

原産地は地中海沿岸で、乾燥に強いのが特徴。

昔からハーブとして利用されています。記憶力を高めてくれるとか。

消臭効果抗菌効果があるので、今でも料理などに大活躍。肉や魚の臭みを消したり、香りづけや風味づけに使われます。ローズマリーを使った一品があると、なんだか一気におしゃれになりますよね。

1年中、簡単に収穫できるので、キッチンハーブとしても栽培されます。

 

地中海出身でお仲間なハーブ、ラベンダー。実は、ラベンダーを育てるときも、剪定が重要なのです!
似ている部分も多いので、合わせてチェックしてみてください♪

 

剪定って必要なの?

ローズマリーについて分かったところで、さっそく剪定のお話。
でも、そもそも剪定って必要なのでしょうか?ローズマリーを剪定するメリットについて考えてみましょう。

ローズマリーを剪定すると、いいことがたくさんありますが、その中でも特に重要な4つを紹介します。

形良く育つ

剪定をすることで、ローズマリーの形を整えることができます。ほったらかしにすると、枝が倒れたり、下向きに生えたりと不恰好になってしまうのです。

目安ですが、3年以上剪定をせずにおくと、手直しできないぐらいになってしまうそうです。定期的に剪定することが大事なのですね。

 

花付きが良くなる

ローズマリーは、剪定したところから新しい枝が伸び、その新しい枝に花が咲きます。つまり、正しく剪定すれば、それだけ花付きが良くなるのです。きれいな花を楽しむことができますよ!

 

老化を防ぐ

老化というのは、枝が古くなること。ローズマリーの枝が古くなると、木質化します。

木質化とは…?
緑色で、草のようだった枝が、茶色く、太くなること。

木質化したところは、新しい枝や葉っぱができないので、花が咲かなくなります。見栄えが悪くなる原因です!

 

風通しが良くなる

剪定をすることで、葉っぱ間の風通しが良くなります。ローズマリーは、地中海原産の植物であり、ジメジメした湿気の多い環境は苦手です。しっかり剪定して、ローズマリーが喜ぶ環境を作ってあげましょう!

 

ローズマリーを剪定しよう

ローズマリーを剪定しようと思い立ったら、まずは剪定のタイミングを見極めましょう!

剪定する時期

ローズマリーを剪定する時期は、6月ごろ

だいたい、花が咲き終わってから、半月〜1ヶ月の間に剪定をしましょう。

注意
7〜9月には剪定しないでください。

ローズマリーは夏が苦手です。7〜9月に剪定すると、回復できず、枯れてしまうこともあります。夏になる前に、剪定を終わらせるようにしましょう!

 

剪定方法

さっそく、剪定する方法を紹介します。

用意するもの

・剪定バサミ

  手順   

開花した部分より少し下のあたりで切る

だいたい枝の先から10〜15cmぐらいが目安です。枝の先の方をパチンと切りましょう。

切ったローズマリーの枝の先は、お料理に使うことができます!ただ捨ててしまうのはもったいないですよ。

ローズマリーを小さくまとめたい場合…
ローズマリーの枝をさかのぼって、枝が二手に分かれている分れ目のところでどちらかの枝を切る

ローズマリーは、枝の先をちょきんと切ると、その切り口から枝が二手に分かれてにょきにょきと生え、どんどん大きくなってしまいます。

そこで、小さくまとめたいときには、枝の先を切るのではなく、枝を先からたどって、分れ目のすぐそばでちょきんと切りましょう!同じところから再び枝が分かれて生えることはありません。こうすることで、ローズマリーがどんどん大きくなるのを防ぐことができますよ。

 

収穫と剪定は違うの?

お料理に使うための「収穫」と健やかに育てるための「剪定」ってどう違うのだろう、と疑問に思った方もいるかもしれません。ちょっとだけ解説します。

ずばり、ほとんど一緒です。収穫するときも、枝の先を10cmほど切り取りますよね。

お料理のために普段からローズマリーを収穫しているという場合は、

・ローズマリーの枝が下や横に伸びて、形が崩れてきた
・ローズマリーが成長しすぎたので、すこし小さくしたい

というときにだけ、形を意識して剪定すればOKです。

注意
収穫は枝が15cm以上伸びてから

収穫するときには、枝が十分伸びていることを確認しましょう。剪定後の枝が短すぎると、ローズマリーがよわる原因になってしまいます。そこだけ、注意してくださいね。

 

植え替えも合わせて

鉢植えのローズマリーの場合、1〜2年に一度、植え替える必要があります。
鉢の中で、根詰まりを起こすとローズマリーが枯れる原因にもなるのです。

植え替えは簡単。ひと回り大きい鉢を用意して植え替えるだけ。


ハーブを育てる時にはハーブ用の土がおすすめです。何か混ぜる必要もなく、そのまま使うことができます。たくさんはいらないし、なるべく安く済ませたいというときには、こちらの「ハーブの土」を使ってみましょう。ハーブがすくすく育つこと請け合いですよ。

ローズマリーを育てよう

ローズマリーを育てるポイントは、水やり肥料。それぞれ紹介していきます。

水やり

ローズマリーは、乾燥に強いので、土が乾いたら水やりをする程度でOK。

ローズマリーの葉っぱを見ると、土が乾いているのか判断できます。乾燥すると、ローズマリーの葉っぱが細くなるのです。
ローズマリーの葉っぱはもともと細いので、違いがわかりづらいかもしれません…。なんとなく、葉っぱに元気がなさそう、というタイミングで、たっぷり水をあげましょう。

注意
水やりするときは、葉っぱに水がかからないようにする。

葉っぱに水がかかると、葉っぱが蒸れて腐る原因になります。要注意ですよ!

 

肥料

続いて、肥料のお話。ローズマリーの生育期は、春と秋。

生育期に肥料をあげると、ローズマリーがぐんぐん成長します。肥料は10日に1回ほど与えましょう。肥料の量が多いとかえって枯れてしまうので、少ないぐらいがちょうど良いのです。


有機質を主体とした液体肥料で、ローズマリーにもぴったりです。 水で1,000倍に薄めて、10日に1度のペースで使いましょう。植物に元気がない時や、葉っぱを成長させたい時に、おすすめです!

ちなみに、肥料がなくてもローズマリーはちゃんと育ちます。さらに成長させたい!というときは、肥料も使ってみてくださいね♪

ローズマリーをもっと楽しむために!

形を整えて、観賞しても楽しめるローズマリー。でもせっかくのハーブですから、お料理などでも楽しみたいですよね。

増やせたらうれしいけど、やり方が分からない!なんて方も多そうです。

そんな方にもピッタリな方法があるんですよ!その方法とは、ずばり挿し木。聞いたことはありませんか?

その名の通り土に挿して増やしていく方法。難しいなんて言われることもありますが、大丈夫。

ポイントさえしっかり押さえておけば、初心者でも十分成功しますよ♪

挿し木を使ってローズマリーを増やそう

まずは挿し木についてザックリとだけ説明を。

植物は若い枝を切って土に挿すと、そこから新たに根を張ります。もともとは同じ木だったのに、分裂したかのように別々に育ち始めるのです!

これを利用して植物を増やしていこう、という方法が挿し木になります。それでは手順を見ていきましょう。

用意するもの
・親となるローズマリー
・ハサミ
・水を入れた容器(小さいビン等)
・土を入れた小さい鉢
手順
1
ローズマリーをカット

挿し木に使うローズマリーを採取します。方法は剪定と同じですが、切る場所にポイントが。

挿し穂と呼ばれる挿し木に使われる枝は、その年に育った新しい部分15cm程度がベスト。根に近い部分は枝が固く、根が伸びにくいので比較的上の部分から切るようにしましょう。

文字にすると難しく感じますが、なんてことはありませんよ♪

切り口は斜めになるようカットすることも忘れずに。挿し木の基本になります。

2
挿し穂に水を吸わせる(水揚げ)

根があると効率よく水を吸い上げることができるのですが、挿し穂にはまだ根がありません。ですので、成長するまでの水分を今のうちに吸わせておくのです。

これを水揚げと呼びます。

方法は簡単で、水の入った小ビンに1時間ほど挿しておくだけ。この時のポイントは、無駄な葉っぱを取っておくこと。
挿す時にも邪魔になりますし、腐ると予期せぬ病気の原因にもなるそうです。土に隠れてしまうような部分の葉は取ってしまいましょう。

むしった葉もお料理などで使えるので無駄にはなりませんよ♪

3
土に挿して見守る

ここまで来ればあとは簡単。用意した鉢に挿し穂を挿して、しっかりと成長するまで見守りましょう。

ここでのポイントは水をしっかりあげること。理由は水揚げと同じで、まだ根がちゃんと張っていないからです。

枯れてしまえばそこまでですが、新しく芽が出て成長している様であれば成功です!1か月もすれば、結果が見れると思いますよ♪

病気や害虫には注意

挿し木をしたばかりの状態は、人間でいうところの赤ちゃんと同じです。

少し話したように、腐った葉や害虫などは完全にNG!古い土も菌が多く潜んでいるので、ぜひ新しい土を使ってくださいね。

子供を見守る気持ちで、丁寧に清潔に扱ってあげましょう♪

まとめ

ローズマリーの剪定方法を紹介しました!

枝先を切ると、枝が分かれて、どんどん大きくなっていきます。剪定をする時には、剪定後の形をイメージしながら切るのが重要ですよ。

お花も可愛いですし、香りもよいローズマリー。
ちゃんと剪定して、丁寧に育てれば、毎年収穫でき、きれいな花を楽しむこともできます。
ローズマリーを、剪定でもっと大切にしちゃいましょう!