スパイクのお手入れ【野球・サッカー/人工・天然皮革】を完全網羅!
「スパイク」は、スポーツをやられている方なら誰しもが知っているでしょう!
ですが、正しいお手入れ方法まで知っている方はどれくらいいますか?
スポーツで役立つあの特徴的な靴底に戸惑っている方もいるようです…が、心配はいりません!あなたの思っている以上に簡単にスパイクはお手入れできるのです!
正しい方法でスパイクを手入れして、最大限のパフォーマンスを発揮しましょう!
スパイクの基礎知識
スパイクは、靴の底の部分に金属などでできた突起をつけ、地面を捉える力を強化したシューズですから、屋外でのスポーツ中心に使われています!
野球、サッカーのスパイクがやはりイメージが強いと思います!
さて、スパイクの種類にはどのようなものがあるのでしょうか?
素材や各部名称など、スパイクの基本的なことを知っておきましょう!
素材
スパイクに使われている素材は、大きく天然皮革と人工皮革の2種類に大きく分けられ、どちらかによって手入れの方法が変わるので要チェックです!
天然皮革の中でも大きく分けると、カンガルー革、牛革の2種類がかなりの割合を占めています。
カンガルー革は牛革に比べ、薄くて軽いので、人気が高い素材です!
ただし、洗う際は天然皮革か人工皮革かで分けるだけなので、参考程度に覚えておいてください!
各部名称
ところで、底にあるあの突起、正しくはなんと言うのか、知っていますか?
あの突起を「スパイク」って思っていた人、いるんじゃないですか…?
靴には部分ごとに独特の呼び方があるので知っておきましょう!
◎アッパー
底の部分を除いた上の部分全てのことをアッパーと呼びます!
◎ソール
中底や本底など、足を支える土台部分のことをソールと呼びます。底の面全て、と思ってもらうとイメージしやすいかもしれません。
◎スタッド
スパイクの底についている突起のことです!金属でできているもの、樹脂でできているもの、イボ状のもの、歯型のもの…など色々ありますが、全てスタッドと呼びます!
◎インソール
中敷きのことです。
◎シューレース
靴紐のことです。シューレースって言ってたら少しおしゃれかも…?
スパイクの洗い方は一緒?
色々なスポーツで様々な形状のスパイクが使われていますが、全てのスパイクのお手入れは「サッカーのスパイクのお手入れ」が最適と言えます!
なぜならば、サッカーは「走る」「蹴る」という動作がほとんどを占め、野球で言えばグローブのように、スパイクに1番気を使っている競技だからです。
そのため、今回はサッカーのスパイクの手入れと言われるお手入れ方法の中で、一番丁寧な手順を紹介しますので、トライしてみてください!
ただひとつ、「素材」の違いにだけ気をつけて、見ていってください!
スパイクの手入れ
ここからは普段からしていただきたい、通常のお手入れ方法を紹介します!
手入れを始めるタイミングは「使用後」です!
先ほども書いた通り「天然皮革」か「人工皮革」なのかだけ注意して、お手入れを始めてください!
天然皮革製のスパイクの手入れ
スパイクの主流と言えば天然皮革だったのですが…最近は動物愛護団体などの抗議も多いようで、メーカー側も気を使ってか、天然皮革製のものは生産量が少なくなっているようです。
しかし、その機能や使い心地に魅力を感じて使っている方はまだまだ多いそうです!
・毛のブラシ
・金ブラシ
・歯ブラシ
・シューズクリーナー
・シューズクリーム
・布
まず、インソール(中敷き)を取り出して、中の砂利や砂を極力取り出しましょう。インソールも汚かったら洗濯機で洗いましょう!
汗などで濡れている場合、汚れを取る前にまず乾かします。この時日陰で乾かすことが好ましいですが、天日干しも2時間程度であれば殺菌・消臭効果があるので可能です!
アッパー部分は毛のブラシ、ソール・スタッド部分は金ブラシ、アッパーとソールの継ぎ目部分は歯ブラシで汚れを搔き出していきましょう!革をできるだけ傷めないためです!
シューズクリーナーを少量とり、全体に伸ばすように塗っていきます。その後、シューズクリームを布の先にほんの少量とって全体に塗りツヤを出すと同時に栄養補給してあげます!
長い間直射日光に当ててしまうと革が傷んでしまいます。また通気性が悪くても革が傷んでしまうので、風通しの良い日陰で保管しましょう!
人工皮革製のスパイクの手入れ
生産がなかなかできない天然皮革の代わりに…とメーカーは人工皮革に力を入れて、人工皮革製のスパイクを使うプロ選手も増えてきているらしいです!これから主流になっていくかもしれません!
人工皮革は天然のタンパク質でできている天然皮革と違い、栄養補給が頻繁に必要になるものではない、という点でやはりお手入れは楽です!
とはいえ、最低限やってほしいことをやらないとすぐに傷んでしまうのでご注意を。
・毛のブラシ
・金ブラシ
・歯ブラシ
・雑巾
この手順は天然皮革と同じです
ここも天然皮革の手順3と同じく、部分ごとにブラシを使い分けて汚れを落としていきましょう!
濡らした雑巾で全体を丁寧に拭きあげましょう!ここで人工皮革のスパイクはほとんどが綺麗になります!
まだ汚れが残っていた場合、天然皮革の手順4と同様に手入れしてあげてください!
同じく、風通しの良い日陰で保管してあげましょう!
硬くなってしまったスパイクの対処法
天然皮革で作られたスパイクによくありがちなことですが、革が硬くなってしまい、気づいたら足に合っていない…ということがあります。
これはスパイクが濡れた際に、革の内部に必要な栄養分が流れ出てしまい、素材が乾燥し、縮んで硬くなってしまっているという現象です。
そのためにも、クリームで手入れして栄養を補給してあげることが大事なのですが…すでに硬くなってしまったスパイクの対処法もあるので紹介しますね!
ただし、硬くなってしばらく経ってしまったものは対処しきれない場合があります。
手順は単純に栄養分を補給してあげるだけです!
そのために必要なものは
・シリコンポリッシュ(シリコン配合の栄養補給クリーム)
のいずれかです!
ただし、一度にたくさん塗っても効果に限界があり、さらには通気性が悪くなって革が傷むこともあるので、適量を何日かに分けて柔らかくなるまで塗り続けましょう!
濡れたスパイクの手入れ
使った後の濡れたスパイクのお手入れは、天然皮革でも合成皮革でも、基本的にあまり変わりません。
変わることと言ったら、天然皮革は型くずれしやすいので、水洗いの際にジャブジャブ洗わないで、より優しくソフトに扱って欲しい、ということくらいです!
では、詳しい手入れの方法を見ていきましょう!
・洗濯ネット
・ブラシ
・使い古しの歯ブラシ
・雑巾、ウェットティッシュ、タオル、布など
・シューズキーパー
・消臭スプレー
ソール・スタッド(外せれば)とインソール(中敷き)とシューレース(紐)を取り外します。
噴射式の水道ノズルがあれば便利ですが、ない場合にはブラシを使いましょう。
ブラシでソールやスタッドについた泥などを落としていきます。
少し大きめで片手にしっかりと握りしめることのできる大きさのブラシがおすすめです。
また、細かいところは使い古しの歯ブラシなどを使用して、丁寧に汚れを落としていきます。
アッパー(底以外の部分)についた泥などは、雑巾やウエットティッシュ、タオル、布などに軽く水をしみ込ませて、落としていきます。
先ほども書いたように、人工皮革はゴシゴシ擦って拭いても耐久性に優れているところが魅力です。でも、天然皮革はかなりデリケートなので優しくソフトに扱いましょう。
その後、乾いたタオルなどで拭き仕上げます。
型くずれ防止のためシューズキーパーを使い、風通しの良い日陰で乾燥させましょう。保管も日陰でしましょう。
ニオイが気になる場合には、消臭スプレーなどを使用します。
スパイクの破れ対策(競技別)
スパイクを使うということは当然ハードな動きをするわけであり、破れてしまう、ということはよくあることです。
今回はそんな「破れ」対策を、サッカー・野球と、競技別に見ていこうと思います!
サッカーの破れ対策「シューグー」
サッカーをやられていた方にお話を聞くと、破れる前に「シューグー」を塗って補強していた、という話を必ずといっていいほど聞きます。
「シューグー」……?
ということで、詳しく調べたので紹介します!
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シューグーとは、ゲル状のもので、塗った後に乾かすとゴム状になって固まる、というものです。
つまり、よく使うために、革だけでは破れてしまいそうな部分に塗ると、その上からさらに補強される、という優れものなのです!
また、剥がれてしまったソールを接着剤でくっつけた後、上から塗ることによって再発防止になる、という使い方もされているそうです。ゲル状なので使いやすいですね!
野球の破れ対策「P革」
野球をやっていた方は聞いたことがあると思いますが、「P革」というものがあります。
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P革とは、補強・破れ防止のためにつま先に取り付ける革の補強材です!
ちなみに「P」というのはピッチャーの「P」から来ており、投球の際、軸足のつま先に負担をかけて破れることが多いためピッチャーがよくつま先を補強することから来ています!
しかし、今やどのポジションであってもP革でスパイクを補強して長持ちさせよう、というのが主流のようです!P革が破れても、P革だけの取り換えができるので使うことをオススメします!
付け方は、つま先にはめて底の部分を縫うか打ち止めをする、というものですが、素人がやると、しっかりと固定されないなどの問題がよくあるようなので、業者さんに頼むことをオススメします。
シューズケースの手入れ
せっかくスパイクがきれいになっても、シューズケースが汚ければ、再び汚れや雑菌がついてしまいます。スパイクだけでなく、シューズケースもしっかりお手入れしておきましょう。
・洗濯用洗剤
・洗濯ネット
シューズケースのお手入れは、丸洗いするのがおすすめです。
事前に洗濯表示を確認して、洗えるかどうかを確認しておきましょう。
汚れが気になるシューズケースですが、色落ちを防ぐため、漂白剤の使用は厳禁です。
洗濯できない場合も、シューズケースをそのまま放置、では雑菌が繁殖し、嫌な臭いになってしまいます。洗濯できる場合、できない場合のお手入れ方法をチェックしてみましょう。
・洗濯可の場合
シューズケースに土や泥などの汚れがついている場合、事前にぞうきんやブラシなどで落としておきます。その他にも、手で除去できる大きなゴミなどがあれば、取り除いておきましょう。
シューズケースを傷めないように、シューズケースは洗濯ネットへ入れておきましょう。
ぴったりサイズの洗濯ネットに入れたい方は、靴用洗濯ネットを持っておくと便利です。
ネットへ入れる前に、シューズケースは裏返しにします。
チャックで締めるタイプの場合は、できる範囲でチャックを閉じておきましょう。
洗濯ネットごと、洗濯機へ入れて洗います。
手洗いコースやドライコースがある場合は利用しましょう。
やさしく洗えるコースがない場合は、5分程度を目安に洗濯機を回します。
手洗いする場合は、バケツや洗面台などを利用して、押し洗いしましょう。
汚れがひどい場合は、ぬるま湯を使って洗濯しましょう。
洗濯が終わったシューズケースは、風通しの良い場所でしっかり乾燥させます。
中までしっかり乾燥させるためにも、裏返しのまま乾かしましょう。
・洗濯不可の場合
洗濯できない素材のシューズケースの場合、汚れを拭きとるお手入れ方法になります。
固く絞ったぞうきんで、汚れが気になる部分や全体を拭きあげましょう。
水拭きが終わったシューズケースを、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させましょう。
丸洗いができない場合も、天気の良い日に外気に触れさせることで、臭いを軽減できます。
まとめ
いかがでしたか。「意外と簡単じゃないか!」って方は多いと思います。
スパイクは様々なことを考えて作られており、様々な機能を持ち合わせている一方、きちんとした手入れをしなければパフォーマンスが低下してしまいます。
しっかりとした手入れで、長く高いパフォーマンスを発揮しましょう!