公園や住宅街でよく目にするツツジ。
実際に家でツツジを育てているという方や、引っ越した家にツツジが植えてあった…なんて方も多いのではないでしょうか。
そんな方に聞きたい!ツツジの剪定、きちんとしていますか?
植木の剪定って聞くと難しそうですよね。業者さんに頼むとお金がかかるし、伸びてる枝は適当に切っちゃえ。
そのまま放置してても大丈夫でしょ。なんて、思っていませんか?
基礎を知り、時期を間違えずに剪定を行えば、翌年もたくさん花を咲かせることが出来るんです。
ここではツツジの性質から、剪定の仕方まで紹介していきます。
目次
まずはツツジについて、簡単にまとめてみました!
科名
ツツジ科
属名
ツツジ属
開花する時期
4月〜5月
花芽をつける時期
6月〜7月中旬
原産地
東アジア地域
花色
ピンク、白
花言葉
「節度」「慎み」
学校などに植え込まれていることが多いので、皆さんも目にしたことがあるかもしれません。
子供のころ、道端に咲いてるツツジの蜜を吸った…なんて方も多いのではないでしょうか?
余談ですが、ツツジの中には致死性の毒を持っている種類もあります。そのため、蜜は吸わない方がいいそうですよ!
ツツジは品種によって常緑ツツジと落葉ツツジに分けられます。
常緑ツツジは刈り込みに強いので生垣に向いており、落葉ツツジは葉が落ちていく様子から季節の変化楽しむ庭木として人気です。
そもそもツツジって、なんでこんなによく見るのでしょう?
答えは、ツツジが日本で生まれた花だからです。正確に言えば、中国なども含めた東アジア地域原産なのです。
つまり、日本の気候と合っているため良く育ち、放っておいても花が咲くという事です。
それって剪定する意味…あるの??なんて思ったあなた。
ツツジはちゃんと剪定してあげないと大変なことになってしまうかも。
ツツジはよく育ち、放っておいても勝手に花が咲いていきます。そのため、お手入れしないで育ってくれるなんて楽だなと思うかもしれません。
実は放っておいても早く育つツツジだからこそ、剪定は欠かせないのです。
定期的に剪定をしないと葉や花の状態を悪化させてしまい、ツツジの寿命を縮めてしまいます。
ツツジが成長していくと枝葉が密集してしまい、その部分に湿気がこもりやすくなってしまいます。
ツツジは湿気には弱いので病気になってしまうかもしれません。
なので、風通しをよくして湿気を除去し、病気にさせないために剪定をしましょう。
また、ツツジは大きくなりすぎると枝の先まで栄養が届かなくなります。
そうすると葉の色付きがバラバラになってしまうので、栄養を全体に行き渡らせるために葉の大きさを一定にすることが必要です。
ツツジの理想的な形は、刈り込まれて葉先が揃った状態です。
なので剪定をせずに放っておくと葉先が揃わずボサボサになってしまい、見栄えが悪くなってしまいます。
見た目を良くするためにも定期的な剪定は欠かせません。
では、どんな時期にツツジは剪定した方がいいのでしょうか?
実はツツジを剪定する時期にも注意は必要なのです。
もし間違った時期に剪定をしてしまったら、来年以降の花の咲き具合に影響してしまいます。
しっかりと剪定する時期を確認しましょう!
ツツジは日本全国に咲いています。
地域の気候によって開花する時期が変わり、それによって剪定時期も変わってくるのです。
多くの場合、ツツジが開花する時期は4月~5月。地域によっては6月中旬に咲くことも。
剪定のタイミングは、この開花する時期にもよりますが、5月~6月の花後2週間以内が最も理想的だと言えます。
なぜこんなに早いのでしょうか?
先ほど4月~6月ごろが開花の時期とお伝えしました。ツツジは、花芽を付ける時期が6月中旬から7月。
このように、花が咲いてから、翌年の花芽を付けるまでの期間が短い!そのため、早めに剪定する必要があるのです。
ツツジは、翌年の花芽がすぐつきます。だから、早く剪定をしないといけません。
…もうお気づきかもしれませんね。
そう、剪定時期が遅すぎると、せっかくついた新しい芽を切り落とすことになってしまうのです。
梅雨を過ぎると、来年の花芽が作られます。花を楽しみたい方は、剪定する時期を守るようにしましょう!
翌年は花が咲かなくてもいい。挿し木を作りたい!という方は、なにもしなくてOKです。
また、剪定だけでなく、定期的に花がら摘みをすることもおすすめです!
剪定するときの手間を減らすことができますよ。
剪定の時期がわかったら、道具を揃えましょう。
ツツジの剪定には、専用の道具を使いましょう!効率的に、植物に負担を与えずに、剪定をすることができますよ。
木バサミ、刈込バサミ、剪定バサミの3つの道具を紹介します。
直径1cm以内の細い枝を切るときに使います。
少し特徴的な形をしています。そのため、慣れるのに時間がかかってしまうかもしれません。
まずは、手にフィットしたものを選ぶというのがポイント。そうすることで、手の皮がむけることや、手に豆ができるのを防ぐことができます。
ハサミを手の平に乗せたときに、ハサミの全長と、手首から指先までの長さが同じくらいになるものがベスト!
女性は18cm以下、男性や手の大きな人は22cmくらいが目安です。
おすすめ
商品
こちらの商品は他の木バサミと比べても、格別に軽いのがこちらの木バサミです。
メンテナンスを繰り返しながら長く愛用する方や、リピーターが多く、庭師の方からも高く評価されています。
細かい作業はもちろんのこと、太い枝も綺麗に切ることが出来ます。
枝を1本1本切るためではなく、株全体の形づくりをするときに用います。
植木屋さんが持っているハサミといったらこれ!っていう感じですよね。コツさえつかめば、私たちでも使えます。
ただ、刈込バサミは繊細な造りになっています。メンテナンスは欠かせません!
おすすめ
商品
こちらの刈込バサミは、ある程度の太い枝もまとめて切ることができます。
刃を交換することができて、交換用の刃もお手頃な価格で販売されています。嬉しいですよね♪
そして何よりも軽く、持ち手がなじみやすいという点が最大のおすすめポイントです。
太い枝を切るためのハサミです。挿し木などを作る際、根元から切り取るときに活躍します。
力の弱い人でも楽に切ることができるように作られました。
おすすめ
商品
こちらの剪定バサミは切れ味がよく、切断面が綺麗です。そのため庭師の方も愛用しています!
力を入れなくても簡単に切ることができるので、握力が弱い方や女性が使うのにぴったりです。
簡単に切れるので、長時間使っても疲れにくく、効率的に剪定できますよ♪
ツツジの剪定の仕方にも様々な種類があり、ツツジの品種や状態によって剪定の方法を変えなければいけません。
ツツジ剪定をする前に3つの主な剪定方法について覚えておきましょう!
刈り込みとは植物の表面の枝葉を切りそろえていく作業のことです。好みの樹形をイメージしながら刈り込んでみましょう。
しかし、落葉ツツジは切り込みに弱いので、常緑ツツジにのみ行うようにしてください。
間引き剪定とは枯れ枝や不要な枝を切り落として、風通しをよくすることです。
間引き剪定は基本的にどんなツツジにでも行えます。
落葉ツツジには最初に、常緑ツツジには刈り込みの後に間引き剪定をするのがポイントです。
切り戻し剪定とは枝の芽を見ながら途中で切り、枝の成長具合を調整することです。
全体の樹形を調節する大切な作業で落葉ツツジと常緑ツツジに行いましょう。
しかし、ツツジへの負担と影響が大きいので毎年やる必要はありません。
これらの剪定方法を確認して、道具をそろえ、剪定の時期がやってきたら、さっそく剪定していきましょう!
実際に、剪定の仕方について具体的に紹介していきます。
ツツジはこの形にしなければならない、という決まりはありません。丸い形に剪定するのが一般的です。
理想のイメージよりも3cmほど小さくなるように切っていきます。
イメージ通りの長さに切ってしまうと、花が咲く翌年には枝が伸びて、イメージよりも大きく、不格好な形になってしまいます。
そのため、枝が伸びたらイメージした大きさになる、という長さを目指しましょう。あとで調節するので、刈込バサミでざっくりと切ってOKです。
落葉ツツジの場合はやらなくて大丈夫です。
イメージよりひと回り小さく剪定できたら、内側の枝を取り除いていきます。
枯れ枝や、絡みあった枝などを根元から切り取りましょう。
風通しがよくなるため、害虫が付きづらく、病気になりにくくなります。
不要な枝を潔く切り落とすことで、養分を無駄に使うことも防げるんですよ♪
太い枝や細い枝、それぞれに合わせて木バサミと剪定ばさみを使いましょう。
最後に外観を整えていきます。
刈込バサミでも太刀打ちできない太い枝は、剪定バサミを使って切っていきます。
ときどき遠くから全体を見て、イメージした樹形に整えていきましょう。
あまりにも極端な剪定をしてしまうと、次の年に花が咲きにくくなってしまいます。
気を付けましょう。
やっと剪定が終わった!と下を見たら、葉っぱと枝の海が…
これどうやって処分したらいいの?なんてお困りの方も多いのではないでしょうか。
剪定した枝は、基本的に自治体が処理してくれます。
決められた日にゴミ袋などにいれて、いつものゴミ置き場に置いておけば、収集車が回収してくれるのです。
ただ、地域によって収集方法が異なるので、それぞれの自治体のルールに従って処分するようにしてくださいね♪
ここまで説明を読んで、正直難しいと感じた方も少なくないはず。
そんな時はプロにお願いするのも一つの手ですよ♪
庭のお手入れに力を入れている方でも、剪定とは難しいものなのです。
無理に剪定をするのではなく、一度プロに依頼することも考えてみましょう!
実際にプロと素人ではどのような違いが出るのでしょうか?
もちろんお金もかかりますし、無駄な出費は抑えたいところです。
そこで、プロへの依頼を考えている方向けに少し説明を入れたいと思います。この内容を読んで、自分でも大丈夫そうだと思えれば問題ないでしょう。
豊富な知識
一番大きな違いですね。素人目では、切って良い枝といけない枝の区別がつきません。
その点プロであれば、熟練の知識で確実に仕事をこなしてくれます。翌年に咲く花を、無駄に減らすことは避けられますよ!
熟練の技術
上で軽く解説していますが、そう簡単に整うものではありません。
切っては離れて、切っては離れて。ミスを修正しているうちに必要以上に切っていた、なんてよくある話です。まぁ慣れていくのも楽しいのですが♪
プロに頼めば、そんな失敗も避けられますね。綺麗に仕上がるのは勿論のこと、特殊な技術を持って剪定してくれます。
彼らは、今後伸びていく枝をも想定して切っているのです!
時間の節約
意外と見落としがちなのが時間です。素人が剪定をすると、考えながらなので多くの時間を費やすことに。
せっかくの休日も、枝を切っていたら終わっていた…なんてことになりかねません!
プロに頼むということは、この貴重な時間を買っているとも言えますね♪
枝を切ってもらっている間に
・家事も良し
・出かけるも良し
・趣味に当てるも良し
自由に動くことができますよね♪
木を傷めることなく、形を整えたい方。忙しくて自分ではできない!という方は迷わずお願いすると良いでしょう。
多くの場合、剪定の料金システムは以下の2つになります。
・単価制
・時給、日給制
それぞれ相場が異なるので、簡単にご説明します。
単価性
庭木1本に対して決められている金額です。
大きさによっても異なりますが、ツツジの場合は1,000~5,000円程度が一般的です。
時給、日給制
1時間当たり、1日当たりで決められている金額です。
相場としては、時給で2,000~3,000円程度。日給で1~3万円程度が一般的です。
その他、出張費などが必要になる場合もあるので一概には言えませんね。
一度、対象のツツジがどの程度の規模なのか伝えて、見積もりを取ると良いでしょう♪
庭にまだスペースがあるな…、もっと大きくしたいな…、なんて思ったら、挿し木を作りましょう。
先ほど紹介した通り、ツツジは日本原産。さらに、生命力も強いため、挿し木で簡単に増やすことができるのです。
を紹介します。
土にもいろんな種類があって迷っちゃいますよね。
ツツジを植える土を選ぶときは
の2点に注意すれば大丈夫。黒土、赤玉土、鹿沼土のどれかを選んだら間違いないです。なかでもオススメは鹿沼土!
鹿沼とは栃木県の鹿沼市のことです。この地域は国内有数のサツキの産地として知られています。
サツキとはツツジの仲間で、ツツジと見分けるのも難しいくらい似ている花です。
その産地の土…ってことはツツジを育てるにはピッタリじゃないか!そう思いますよね。
ただあくまでもオススメ。お手持ちの土で水はけがよく柔らかい土があれば、その土を使って挿し木を植えていきましょう♪
おすすめ
商品
すでにふるい分けされているので、粒がそろっていて使いやすく、粉も少ないのがポイントです。
17リットルと聞くと多いように感じますよね。
でも、鹿沼土はツツジの植え替えだけでなく、他の花にも使えます。案外すぐに使い切ってしまうと思いますよ♪
それでは、実際にどのように挿し木を作るのでしょうか。
若い枝の方が根が出やすいため、6~7月頃に新芽の出てきた若い枝を選びます
花が全て咲き終わった頃に伸び始め、堅くなった枝が狙い目!
枝の先端から10~15cm程の長さに切り取りましょう。
枝についた葉は、先端についた2、3枚を残して切り取ってしまいます。
この切った枝が挿し穂で、この枝を軸にして挿し木は成長していきます。
切った枝を、水を入れた容器に1日ほどつけておきます。
この手間を踏むことで、枝から根が出やすくなるのです。
そうすることで断面の面積が広がり、水を吸いあげやすくなります。
ある程度、深さのある鉢に土をいれたら、挿し穂を植えていきます。
枝を7cmほど埋めるイメージで土に挿します。
いくつかの挿し木を作る場合は、葉が触れ合わない程度の間隔をあけて植えていきましょう。
翌年たくさん花を咲かせるために、
の3点に気を付けて育ててあげましょう
おすすめは、風通しがよく、午前中に日が当たる場所です。
ツツジは日陰でも大きく育ちます。でも、日陰で育てると、花が付きにくくなってしまうのです。
ツツジは水をよく吸う植物。土が乾く前に水をあげましょう。
ただし、日中に水やりをすると葉が弱ってしまうのです。水やりをする時間帯には、注意しましょう。
また、根元に水をあげるようにすると、葉や花が日焼けすることを防ぐことが出来ます。
先ほどもお伝えした通り、ツツジは肥料があまり必要ありません。山の頂上などのやせた場所でも育つほど強い花。
肥料の与えすぎは、逆効果になります。
そのため、9月と1月に根元に固形の肥料を置くだけで大丈夫です。
適切な量を守れば、たくさんの花を咲かせることが出来ますよ♪
ツツジを元気に育てたいなら、剪定だけでなく害虫対策も欠かせません。
よくみられる害虫の種類や、対策方法を覚えておきましょう。
ツツジにはさまざまな害虫がつきます。
その中でも多く見られるのが、
などです。
葉や芽、枝につき、葉や花を食べてしまうものだけでなく、根につくタイプの害虫もいます。
目に見える部分に虫がいないのに、葉が変色したり、枯れたりする場合は、根の害虫を疑ってみましょう。
害虫を見つけたら、害虫の種類に合わせた殺虫剤や予防剤を用意する必要があります。
ツツジにつく害虫は種類が多く、全ての害虫を把握することは難しいですよね。
さらに、ツツジの枝、葉、根ごとでそれぞれ症状が違うこともあります。
ツツジの症状を見てから原因を調べて対処することが大切です。
おすすめ
商品
そんな時はこちらの本を参考にしてみましょう。
大切なツツジを守るため、害虫が分かりやすく写真で掲載されている本で、1冊持っておくと便利です。
害虫対策には、害虫を駆除するために使用する殺虫剤と、予防のために使用する殺菌剤があります。
植物の病気にも対応しているもの、天然成分でできているものなどもありますので、目的に合わせて選びたいですね。
「種類が多くてどれが良いのか分からない……」
という場合は、幅広い害虫対策に使える商品を一つ持っておきましょう。
ツツジだけでなく、お庭の害虫対策へ便利に伝える、おすすめの殺虫剤がこちらです!
1回の塗布で1ヶ月効果が長持ちする、ベニカXファインスプレー。
殺虫と予防に加え、病気へも対応してくれるため、楽にお手入れしたい家庭にぴったりの商品です。
スプレーが広い範囲へ届くので、ツツジの数が多い家庭も、あっという間に駆除完了できます。
おすすめ
商品
パワフルトリガーが魅力のフマキラー、カダンプラスDX。
花や庭木、野菜まで、何にでも使える万能商品です。
ついてしまった虫にも、これからの予防にも、両方使えるスプレーなので、定期的な塗布で、大切なツツジを虫から守ってあげましょう。
おすすめ
商品
天然成分でツツジの虫よけをしたいなら、天然ハッカ油が便利です。
水で薄めて塗布するだけで、虫が寄ってくるのを防ぎます。
手ごろな価格で購入できるうえに、外出時の虫よけや、クールタイプの入浴剤としても使用できる万能商品。
一家に1本、置いておきたいアイテムです。
おすすめ
商品
ここまでツツジの剪定について紹介してきましたが、いかがでしたか?
ツツジの剪定は難しいと思うかもしれませんが、
を意識すれば失敗しないでしょう!
困った時はプロにも頼めますよ♪
また、害虫、病気などに気をつけてツツジを健康にしてあげると、より長くツツジの綺麗な花を楽しめます。
毎年お手入れを欠かさず行い、たくさんの花を咲かせてあげましょう!