夏の風物詩、梅雨の花といえば誰もが挙げるだろうアジサイ。
病気になりにくいですし、庭に植えたり大きな鉢に飾ったりする方も多いのではないでしょうか。
病気にはなりにくい反面、際限なく成長してしまうので困る事もあるでしょう。
そういう時は剪定してしまうのが一番。
切ると来年咲かなくなるなんて話もありますが、気を付けていれば問題ないのです。
アジサイとはいったいどんな花なのでしょうか?
簡単に表にまとめたのでまずは見てみましょう。
科名
アジサイ科(ユキノシタ科)
属名
アジサイ属
原産地
東アジア、南北アメリカ
和名
アジサイ(紫陽花)シチヘンゲ(七変化)
開花期
6~7月
花色
青、紫、赤、ピンク、白
切り花が出回る時期
4~7月
花もち
5日程度
アジサイは、樹高が1~2mの落葉低木。
葉は先がとがった楕円形で、大体は光沢があって秋から冬に落葉します。
日本では4月頃から鉢花が出回りますが、 本来の開花期は6月から7月。
花色も豊富なので世界的に人気の高い花木でもありますね!
アジサイは種から育てることもできます。
しかし挿し木をした苗や、 鉢に植えてあるものを購入して育てるのが一般的である花ですね!
さて、基本情報を確認したところで早速アジサイを切る話に入りましょう!
アジサイを剪定する方法は3つあるのでそれぞれの目的と適切な時期を紹介しますね。
3つの方法には
あります。
また、これらの剪定方法はそれぞれ行う時期が違うのでその点は押さえておきましょう!
花後(かご)とは8割程度の花が咲き終わった状態のこと。
花後剪定は7月から9月の間に行います。
来年もきれいに花を咲かせるための剪定で、アジサイ栽培で最も大切な剪定といえます。
アジサイは10月頃、今年伸びた枝の先端部に花芽ができます。
この花芽は翌年に開花します。
花が咲き終わってすぐに剪定を行うと、切った枝のいちばん上の芽が伸長しますが、 この芽は翌年大きく伸長して花芽をつけます。
花は翌々年となります。 花後の剪定を行わなくても花は咲きますが、枯れた花や枝を切ることで、 翌年以降の生育を促し、より美しい花を咲かすために剪定します。
ただし「アナベル」などのアメリカアジサイは、春に伸びた枝に花芽をつけるため、春までに剪定をすればOKです。
大きくなったアジサイの見た目を整える剪定です。
枯れた枝や混みあっている枝を整えることで、 スッキリとした見た目になります!
この剪定は必須ではないですが、葉が広がったときの日当たりを改善し、 蒸れにくくするメリットもあります。
次年の花芽を切らないように注意しましょう。
大きくなりすぎたアジサイを小さくしたいときに行う剪定で数年に一度、必要な株にのみ行います。
すべての枝を根元近くで大胆に切るのが特徴ですね。
これを行った後は、 脇芽が展開して翌年に枝が伸び、さらに1年経つと再び花を咲かせます。
翌年の花は諦めることになりますがが、 数年に一度強剪定を行うことでコンパクトな株に仕立て直すことが可能!
こちらも先ほどと同じように3つの剪定方法に分けて実践方法を見ていきましょう!
どれもシンプルなのでサクッと確認できますね!
おすすめ 商品
全長200mmの剪定バサミ。
植木や草花などガーデニング用はこの大きさで十分です。
ハンドル部分は回転するので、使いやすく刃の耐久性も◎です。
お値段もなんと、1,300円ほどとお手頃。
ささやかなガーデニングを楽しみたいという方は1つ持っていると便利ですね♪
アジサイの花の2節目に芽があることを確認します。
樹高が高くなっているアジサイなら、3~4芽下でもいいでしょう。
手順1で確認した芽の2cmほど上で切り、花がらを取り去ります。
花がつかなかった枝は翌年花が咲くので、そのまま残しましょう。
色が白っぽくなり乾燥した枯れ枝を切り取ります。
全体が枯れている枝は剪定バサミを使って地際でカットし、 一部が枯れている枝は枯れた部分をカットします。
枯れているかどうかわからないときは、芽が動き出す春まで待ってもかまいません。
株全体を見て、枝が混み合っている場所があったら、風通しがよくなるように適宜間引きます。
新しい枝は残し、古い枝を地際でカットするか、混み合っている部分のみカットしましょう
手で曲げるとポキッと折れる枝は完全に枯れていますが、折れない場合はまだ生きている可能性があるため、芽が動き始める春まで様子をみてもいいでしょう。
すべての枝を、枝元から1~2節の脇芽の上でカットします。
ただし、実際には根元付近に葉がなく、何節目かは判断できません。
根元からの高さ30cm前後の付近でバッサリと切ります。
カシワバアジサイは葉をなくすと枯れることがあるので、 いちばん下の葉の付け根の芽の上で切り、葉を少し残すようにします。
翌年も花を見たいからと何本か枝を残すと、樹勢がアンバランスになり、短くした枝が枯れてしまうことがあるので注意しましょう。
最後に軽く注意点を。
葉の付け根に芽生える小さな丸い塊が花芽です。
これを切ってしまうと翌シーズンで花が咲かなくなってしまうので切らないように気を付けましょう!
先ほども少し触れましたが、アジサイは挿し木に向いている植物です。
アジサイの彩りをもっと広範囲へ増やしたり、鉢に挿してプレゼントしたりなど、楽しみ方も豊富!
適当に切って挿しても元気に育つアジサイですが、より良い育ち方を目指すためにも、挿し木にベストな時期やコツを覚えておきましょう。
挿し木にベストな時期は、花が咲き終わった6月~7月です。
「花が咲く前に剪定、挿し木をして、いっぱいのアジサイを楽しみたい!」
そう思うかもしれませんが、挿し木をしてから、次に花が咲くまで1年くらいの時間がかかります。
来年の楽しみに、とっておきましょう。
「どうしても、今シーズン中に!」
という場合は、梅雨前の時期につぼみのある状態で挿し木を行うと、花を咲かせるケースもあります。
試してみたい場合は、枝が育ち始める5月くらいのタイミングを逃さないようにしましょう。
園芸にくわしい方は当然知っていることですが、挿し木は、花芽がついていない枝で行います。
可愛らしいから……と、すでに咲いている花の根元を切って鉢に、という方法は厳禁です!
冬場に挿し木を行う方法もありますが、寒さで弱ってしまう可能性があります。
しっかり生育させたいなら、十分な水分がある梅雨時期を選びましょう。
挿し木した枝をすべて立派に成長させたいなら、コツを抑えておきましょう。
絶対に覚えておきたい、3つのコツをご紹介します!
挿し木にベストなのは、今年になって伸びてきた枝。
その中でも、つぼみがついていないものが向いています。
切る長さは20cmくらい。
元気に育っている枝を選びましょう。
挿し木を順調に育てるために、事前に葉や枝をカットしておきましょう。
葉がたくさんついている場合は、上から4枚くらいを残します。
残った葉は1/2~1/3くらいにカット。
枝の根元は、よく水を吸うように斜めに切っておきましょう。
切った枝は、アジサイ用の土を入れた鉢へ、倒れないようにフチへもたれかかるような形で植えます。
直射日光を当てるよりも、光が入る日陰に置くのがベスト!
毎日しっかり水をあげて、根が育つのを待ちます。
順調に行けば、1ヶ月程度で根がつきますので、枝ごとにそれぞれ専用の鉢を用意して、植え替えましょう。
植え替え後の水やりは、表面の土が乾いたらお水をあげる程度で大丈夫です。
東京に来てからアジサイ見てないなと思いながら書いてきましたこの記事、お役に立てたでしょうか?
放っておくと盛大にもっさりしますからね、アジサイって。
花が咲いてるうちに切るのは抵抗あるかもしれませんが、気楽にガーデニング入門くらいの気持ちで切ってしまいましょう。