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更新日 :2021年01月21日

柿の剪定時期は11〜2月が吉!手順や実がなる枝を残す方法を伝授!

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秋になるとついつい食べたくなる柿。
そのまま食べても、スイーツにしても、サラダにしてもおいしい、なんとも言えない味が魅力ですよね。

そんな柿を自宅のお庭でとれるなんて、なんともうらやましい限り。

ただ、おいしい実をつけるには、きちんと木のお手入れをする必要があるということ、知っていますか?

そのお手入れ方法の1つが剪定。
秋に、しっかりとした大きな実をつけてほしいのなら、柿の木の剪定は欠かせません。

今回は、そんな柿の木の剪定の基本的なことから、実際の剪定方法まで、詳しくお伝えしていきます。

柿の木の基礎知識

剪定の話に入る前に、柿の木について知っておいてほしいことをお伝えします。

「おいしい実をつけるならお手入れが必要」と言いましたが、柿の木のお手入れには、

・摘蕾
・摘果
・剪定

の3つがあります。

摘蕾

摘蕾(てきらい)とは、余分な蕾を取り除くこと。
4~5月にかけて、蕾が大きくなってきた時期に行う作業です。

あまりにも多い蕾があると、1つ1つに十分な養分が行き届かなくなってしまいます。
そこで、枝の先端に4個ほど残して、残りは手で摘み取ってしまいましょう。

摘果

次に摘果(てきか)とは、柿の実を取り除くこと。
理由は摘蕾と同じで、実がなった後の6~8月にかけて行います。

ただし、実がなった直後に行うのはNGです。
実は、柿の木は自分自身で実の数を調整することができるのです。
木自身が、あまりにも多いな~と感じたら、ぽろっと実を落とすので、実がたくさん落ちたな、というのを確認してから作業をするようにしましょう。

1つの枝に1、2個ほど実が付いている状態にするのが理想的です。

剪定

最後に剪定。
これから詳しくお伝えしますが、柿の木の剪定には、おいしい実をつける木の形を整える害虫を防ぐといった3つの効果があります。

若木と成木で、剪定方法が変わってくるので要注意。
生長の早い柿は、毎年剪定する必要があるので、業者さんに頼るだけでなく、自分でもできるようにしておくといいでしょう。

剪定時期

ではさっそく剪定の話をしていきましょう。

剪定をするうえで大切なのが、剪定する時期を守ること。

変な時期に剪定してしまうと、実が付かなくなってしまったり、木が弱ってしまったりする原因になるので注意しましょう。

基本的に、柿の剪定時期は11月~2月にかけての冬の時期。

10月ごろに収穫を終え、葉が落ちた後に剪定をするようにしましょう。
葉が落ちた後は休眠期といって、活動を停止する時期に入るので、剪定しても木の生長を妨げる心配はありません。

ただし、春になって木が活動を再開し、ぐんぐん新芽が伸びると、どうしても枝や葉が混みあってしまうもの。
あまりにも枝や葉が密集してしまった場合は、6、7月頃に混みあっている部分だけ軽く剪定するといいでしょう。

剪定前に知っておきたいポイント

剪定をする前に、柿の木の特徴をつかんでおくと、どんな風に切るべきか、いらない枝はどれかなど、見分けがつくと思いますよ!

・柿の木の形
・日当たり
・実がなる枝

の3つについてお話していきます。

柿の木の形

昔話の絵本なんかに描かれる柿って、なんだか普通の木と違って、横に平べったい形をしていたような気がしませんか?

実は、柿の木は横方向に伸びていくと、実が付きやすいのです。
木が弱っているとか、病気というわけではなく、わざとあのような形に仕立てていたんですね!

また、横に枝が広がるように育てると、お手入れも楽になります。
剪定をする際は、横に伸ばす、というのを意識するようにしましょう。

日当たり

柿を育てる際に必要なのが日光。

植物だから当たり前でしょ、と思うかもしれませんが、日が十分に当たらないと、柿の木は枯れてしまいます
さらに、そんな日当たりの悪い場所に植えながら剪定をさぼってしまうと、害虫が大量に発生する恐れがあります。

きちんと日が当たる場所に植えること。
そして日が当たるように、混みあっている枝をしっかりと剪定することを意識しましょう。

実がなる枝

柿の木は、前の年に伸びた枝の先に実をつけます。
正確に言うと、前の年に伸びた枝から新たに枝が伸びて、そこに蕾をつけ、花を咲かせ、実になる、という形です。

そのため、剪定する際は、枝の先端を考え無しに切ってしまうと、実が全くつかない!なんてことも。
しかし、全く切らないとなると、どんどん横に伸びてしまうので、全体のバランスを見ながら切っていくのがいいでしょう。

また、その年に実がついた枝は、基本的に次の年には実をつけません
そういった枝は、ばっさり切ってしまった方が、無駄な養分を使うこともなく、木をすっきりさせることができますよ!

剪定に必要な道具

ではさっそく剪定…という前に、剪定道具はお持ちですか?

柿の剪定で欠かせない剪定道具は、

・剪定用のこぎり
・剪定ばさみ
・癒合材

の3つ。

それぞれの用途と、おすすめの商品を紹介していきます。

剪定用のこぎり

木が生長するにつれて、枝はどんどん太く、硬くなっていきます。
そうなると、細い枝を切るような剪定バサミではなかなか切れない!ということも。

そこで活躍するのが、剪定用のこぎり。
柿の木の剪定に関しては、太い枝を切り落とすこともあるので、1つは持っておくといいでしょう。

おすすめ 商品

商品画像
シルキー ゴムボーイ 万能目 240mm 121-24

3~7cmほどの太さのある枝を切ることができます。折りたたみ式で、刃をしまい込むことができるので、安全に保管できます。安心の国産で、その切れ味は抜群。切断面もとてもきれいに仕上がります。

剪定ばさみ

細かい作業などは、のこぎりではやりづらいですよね。
なので、剪定ばさみも合わせて使ってお手入れしていきましょう。

おすすめ 商品

商品画像
岡恒 剪定鋏ユニーク 210mm

2cmほどの太めの枝もしっかりと切れる剪定バサミ。植木業者の方も使うほどの実力をもっています。同じブランドでサイズ違いのものもあるので、手の大きさに合わせて買うと、作業がはかどるかもしれません。

癒合材

柿の木は、切断面をそのまま放っておくと、病気になったりする恐れが。
そこで、剪定後には必ず癒合材という薬を塗る必要があります。

切断面にふたをするような感覚で、たっぷりと塗るようにしましょう。

おすすめ 商品

商品画像
富士商事 カルスメイト 150g

チューブタイプの癒合材で、そのまま切断面に塗り広げることができるので便利です。木の腐敗や、害虫の侵入をしっかりと防ぐことができ、その効果は抜群。何本も木がある場合は、いくつかまとめて購入しておくといいかもしれません。

柿の木の剪定方法

準備ができたら、柿の木の剪定を行っていきます。

若木の場合と、成木の場合の2つに分けてお伝えしていきますね♪

若木の剪定方法

柿を苗から育てている場合、細いながらも木のような形になるまでは、ほとんど剪定をする必要がありません

ひょろっとした木になったら、少しずつ剪定を始めていきます。

幹から伸びている太い枝(主枝)は2、3本だけ残すようにしましょう。
主枝は、横向きか、斜めに向かって生えているのを残すのが◎
上の方に向かって伸びているものは、切り落とします。
また、主枝同士の間隔もしっかりととるようにしないと、生長したときに枝や葉が混みあう原因となってしまいます。

主枝から生えている太めの枝も、十分に隙間ができるように、何本か根元から切り落としましょう。
下や内側に向かって生えている枝、枯れている枝などは、他の枝の生長の妨げとなるため、切っていきます。

数年経って、木が5mほどの高さになったら、幹を切ります。
2、3本残した主枝のすぐ上で、幹を切れば、木は横方向に伸びていくようになります。

成木の剪定方法

しっかりとした木になったら、毎年の剪定が必要になります。

成木の剪定は、基本的には枝の先端を切ることと、不要な枝を取り除いて風通しをよくすること。

先ほどもお伝えしたように、枝の先端には実がつきます。
そのため、どの枝を切り、どの枝を残しておくのかを決めてから剪定するようにしていきましょう。
この時、枝に垂直にはさみをいれるようにすると、翌年新芽が生えてきやすくなります。

枝や葉が混みあっている部分は、全体のバランスを見ながら、不要な枝を根元から切り落とします。
枝に沿ってはさみを入れ、切り口がななめにならないように注意しましょう。
枯れた枝や害虫が発生している枝なども、根元から切り落とします。

全体の剪定が終わったら、癒合材を切り口に塗り込むのを忘れないようにしてくださいね!

柿をもっと楽しもう!

柿の木の楽しみ方・お手入れの仕方は、何も剪定だけではありませんよ!上でもお話したように、実の数を自分で調整してくれたりするので家庭樹木の中でも手のかからない品種であることは確かです。

だからと言って、放置してしまえば良い柿にならないことも事実。お世話=楽しみ、という捉え方でもっと柿を堪能しましょう♪

という訳で、今回は剪定以外のお世話の仕方もご紹介。おいしい柿、見栄えの良い木はご近所さんにも自慢できますしね!

柿の基本の育て方は?

柿を育てる上で必要なお手入れを簡単にご紹介していきますね♪一つずつ見ていきましょう。

・水やり
基本的なお手入れの一つです。

年中必要という訳ではありませんが、日照りの続くは水をあげましょう。

鉢植えの場合も同様です。雨を待ちたくもなりますが、乾いた土ではかわいそうですからね。

・肥料
これまた基本的なお手入れの一つ。栄養を与えてあげることで、木も元気に育ちます。

選ぶ肥料は時期によって異なりますが、有機肥料を意識しましょう。家庭で出る生ごみなんかも利用できるので、うまく活用してみましょうね♪

・害虫対策
柿を育てるうえで、気になってくるのがこの害虫対策です。柿の実に入ることはもちろん、せっかく生った柿を落としてしまいます。

コチラの対策については、病気と合わせてご紹介しますね。

病気や害虫には注意

という訳で、お手入れ以外にも気を付けたいポイントがあります。それが病気害虫

どちらも柿を育てるうえで避けては通れない道なので、ぜひ覚えておきましょう!それぞれご紹介しますね。

・病気(落葉病)
気を付けたい病気は落葉病です。今回はこの病気にフォーカスしてお話したいと思います。

この病気の原因は、菌。人間と同じですね。

葉っぱの裏にある気孔と呼ばれる穴から侵入し、潜伏期間を経て発症します。特徴は葉っぱ表面に見られる黒いポツポツです。

これを放置すると、名前の通りどんどん葉が落ちてしまいます。すると当然木は弱ってしまい、できる実もおいしくありません。

対策は落ち葉掃除
病気になって落ちた葉には、まだ菌がいますよね。それを取り除いてあげることで、拡大を防ぐのです!他にも肥料をあげて、樹勢を維持するという方法があります。

・害虫(ヘタムシ)
お次は害虫ヘタムシです。蛾の幼虫で名前の通り、ヘタから侵入する害虫です。

実を落とすのですが、樹にヘタだけが残る特徴があります。これに穴が開いていたらこの虫が原因だと分かりますね!

対策としては摘果や薬剤が有効です。虫を殺すのではなく、付くことを防ぐものもあります。フェロモンを活用した薬剤もあるので、参考にしてみてくださいね。

まとめ

柿の剪定についてお話してきました。

秋においしい実をつけて欲しいのなら、剪定は絶対に欠かせないお手入れ。

柿の木を長く、健康な状態に保つために。そしておいしい柿を収穫するために、ぜひ剪定に挑戦してみてくださいね!

ただ、長年ほったらかしにしていた…という場合は、素人の剪定では難しいかもしれません。
そんな時は業者さんに剪定を依頼してみましょう。
また、自分でコツコツ剪定するにしても、数年に1度は業者さんに依頼して整えてもらうようにすると、そこまで費用もかからずに、柿の木を健康に保てるかもしれません!

自分に合った方法で、柿の木の剪定をしてみてくださいね♪