更新日 :2024年01月26日

浄化槽の清掃は義務！清掃の依頼先や頻度など浄化槽のメンテ丸分かり

この記事をシェアする

店舗やご家庭から排出される、トイレの汚水・厨房などから排出される雑排水などを、河川などに放流する前にきれいに浄化する設備「浄化槽」。

浄化槽は定期的な清掃が必要で、清掃をしないでいると悪臭などの原因にもなりかねません。

ご家庭はもちろんですが、浄化槽が設置されている飲食店や店舗を経営されている方は特に注意が必要です。

今回は、浄化槽の清掃方法や浄化槽の清掃にかかる費用、浄化槽に清掃の依頼先などについてご紹介します。

1 浄化槽の清掃はどのように行う？
2 浄化槽の清掃は義務？
3 浄化槽の清掃にかかる費用をチェック！
4 浄化槽清掃の依頼先はどこ？
5 浄化槽の清掃以外に必要な管理とは
6 まとめ

浄化槽の清掃はどのように行う？

浄化槽は、液体と固体に分離する「分離槽」、攪拌して空気を送り込むことで微生物を住みやすくする「ばっ気槽」、浄化された処理水の中に残っている微生物などの塊を沈殿させる「沈殿槽」、沈殿槽の上澄みを消毒・放流する「消毒槽」と全部で4つの槽に分かれた複雑な構造をしています。

浄化槽の清掃は、槽に溜まった汚泥を引き抜いたり、地中に埋まった浄化槽が土の圧力で潰れてしまわないように、水張りをしたり、細かい機械の清掃や異常箇所がないかどうかを確認したりと、その作業は多岐に渡ります。

また、人為的に作られた好気性微生物群を含んだ活性汚泥の濃度を調整するなど、専門的な知識が必要となる作業が多く、素人では浄化槽の清掃を自分で行うのは難しいと言えます。

浄化槽の清掃は義務？

浄化槽の清掃は、浄化槽法によって「毎年1回以上、浄化槽の保守点検及び浄化槽の清掃をしなければならない」と定められています。

必要な点検や清掃を行わなかった場合には、行政から浄化槽の使用停止を命じられたり、最悪の場合6ヶ月以下の懲役、または100万円以下の罰金が科される可能性もあります。

また、浄化槽の清掃を放置することで、悪臭が発生し、店舗のイメージダウンにも繋がりかねないため、浄化槽が設置されている飲食店や店舗を経営されている方は、忘れずに1年に1度以上の清掃を行うようにしましょう。

浄化槽の清掃にかかる費用をチェック！

浄化槽の清掃にかかる費用は、浄化槽の大きさによって大きく異なります。

浄化槽の大きさは、建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準によって決められていますが、一般家庭でも多い5人槽では1回20,000円〜30,000円程度で清掃を依頼することが可能です。

飲食店の場合には、処理対象人員算定基準が高く設定されているため、浄化槽も大きく清掃費用も高くなります。

清掃を依頼する場合には、事前に費用を確認してから依頼するようにしましょう。

浄化槽清掃の依頼先はどこ？

浄化槽に清掃は、浄化槽法によって「浄化槽管理者は、浄化槽の保守点検を、第四十八条第一項の規定により条例で浄化槽の保守点検を業とする者の登録制度が設けられている場合には当該登録を受けた者に、若しくは当該登録制度が設けられていない場合には浄化槽管理士に、又は浄化槽の清掃を浄化槽清掃業者に委託することができる。」と定められています。

浄化槽の清掃を行う登録業者は、自治体や保健所の各担当課で確認することができるので、確認して依頼を行うようにしましょう。

依頼する業者を選定する場合には、見積もりを事前に取得し、内訳についてもしっかりと記載されているかどうかを確認するようにしましょう。

「清掃費　一式」などと記載がある場合には、見積もりに含まれる内容が不明確なため、後からトラブルになる可能性もあります。

「清掃費　一式」と記載がある場合は、どのような内容が含まれるのか、どのような際に追加で費用がかかるのかなどを事前に確認してから依頼を行うようにしましょう。