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更新日 :2024年01月26日

おいしくてカラダ想い。私たちの食生活を変える「ZENB」とは?

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おいしさと、体のことを考えて作られた、ミツカン発のブランド「ZENB」が人気です。植物を可能な限りまるごと使ったZENBは、カラダにやさしい商品でありながら、そのおいしさに驚かされます。

ZENBはなぜ始まり、どんな食の未来を目指しているのか。株式会社 ZENB JAPAN・ZENB事業マネージャーの長岡雅彦さんにお話を伺いました。

ZENBを立ち上げた経緯とは

株式会社 ZENB JAPAN・マーケティンググループマネージャー長岡雅彦さん

━━ ZENBの売上は好調だと伺いました。

人気のZENBヌードルは累計1300万食を売り上げました。ZENBの誕生からもうすぐ5年になりますが、少しずつ階段を上ってきてるなと思います。

━━ どんな方が購入されていますか?

割合としてはグルテンフリーを実践されている方が多いですね。グルテンフリーの気に入る味の麺がなく、なかなか続けられなかったという人も、ZENBヌードルはおいしいと言ってくださいます。

ZENBは糖質や塩分が控えめな商品も多いので、美容やダイエットを気にしている方にも購入いただいています。素材を生かしたおいしさにこだわってるところに価値を感じてくださってる方もかなり多いですね。

最近は、簡単にすぐ食べられるスープやブレッドも人気です。添加物に頼らなくても、ZENBは素材の味がしておいしいという声をいただいてます。

━━  やはりおいしさが人気の秘密?

おいしいこと、体にいいこと、地球に優しいことが両立する食生活を提案したいということで開発した商品なので、やはりおいしさは重要です。

いくら健康的だとしても、我慢して食べるようなものは続かない。だから、おいしさにはこだわって商品作りをしています。おいしいからこそ、お客様との根強い繋がりを作れていると思っています。

━━ ZENBを立ち上げた経緯は?

構想を開始したのは2017年からでした。ミツカンは1804年に創業した、江戸時代からある会社です。創業215年を迎えるにあたり、10年後、20年後を考えた時に、世の中にどう貢献できるかという議論をして生まれたのがZENBでした。

その議論を経て「未来ビジョン宣言」を発表し、大きく2つのことを宣言しています。

1つは「おいしさと健康の一致」。例えば、過剰な油や砂糖を積み重ねれば、おいしいものになるけれど、体に負担をかける。あとは、体にいいけどおいしくないものは、食の楽しみがない。だから僕らは、素材の健康価値を生かしながら、食の楽しみが実現できる食生活を提案したいと思っています。

もう1つは「人と社会と地球の健康」。自分たちの健康やサステナビリティはもちろん大事ですが、社会や地球環境にも負荷をかけないような食生活を提案していきたい。

その1つの答えとして生んだのが、ZENBの商品なんです。

━━ ZENBのこだわりを教えてください。

植物を可能な限りまるごと使うことですね。

まず、動物性の食品は、畜産業における水の使用量や二酸化炭素の排出量など環境負荷が高いので、植物を使おうということ。そして、植物にも捨てている部分があるので、そこもできるだけまるごと使っていこうということです。

例えば、ZENBペーストは、野菜とオリーブオイルだけでできたペーストです。トウモロコシだったら芯まで丸ごと、枝豆だったらサヤまで丸ごと使っています。

━━ ペーストだけでなく、ヌードルやブレッドも販売していますね。

食生活全般を提供することを目指しているので、主食も開発しています。

今は、グルテンフリーや糖質制限を目的に、主食を控える方が増えています。でも、食事のメインはやはり主食ですし、食生活そのものを支えるものです。そこで、我慢せずに食べられる主食や、食べれば食べるほど健康になる主食を提供したいと考えました。それで生まれたのがヌードルやブレッドなんですね。

ZENBヌードルは原材料が黄えんどう豆だけ。小麦も加えてないですし、つなぎもない。そして、黄えんどう豆のうす皮まで使っています。

この麺は、パスタだけじゃなく、ラーメンや焼きそばなど、色々なメニューに使えます。ゆで汁も、豆の出汁が出て無駄なく飲める。そこまでこだわって作った商品ですね。

━━  調味料の老舗というイメージが強いですが、主食の開発は大変だったのでは?

大変という意味では、全部が大変でした。

我々の強みを生かして何ができるかではなく、社会に何が求められてるかを考えて作ってきました。もちろん、これまでの経験や技術を活かしながら、今に結びついたことも事実ですが、基本的には初めてのことばかりでした。

特にヌードルは、ゼロベースのスタートで、開発までに3年弱かかってます。まず、原料である黄えんどう豆に行き着くのに約1年かかりました。色々な穀物や豆を試して、糖質とタンパク質と脂質のバランスが良く、食感や香りが良いものを探し出しました。

製麺技術の開発にも時間がかかりましたが、麺作りの素人から始めたからこそ、 塩や繋ぎを入れるという固定観念に縛られずに、今の商品にたどり着いたと思います。

━━ 地球に優しいということですが、環境問題を意識して購入する人も多いのでしょうか?

もちろんいらっしゃいますが、まだそこまで多くはないという印象です。

食に関しては、健康や美容、おいしさが選ぶ基準になります。環境問題よりもそちらを重視している人がまだ多いと思いますね。

ただ、僕らも、地球に優しいことだけを掲げているブランドではありません。おいしいこと、体にいいことを両立することで、様々な人にとっての多様な食生活が実現すると考えています。

最初の目的が地球に優しいことじゃなくてもいい。ZENBを使っているうちに、これって地球にもいいんだと気づいてもらえるといいなと思っています。

━━ 健康的なものや環境に優しいものは、おいしくない、割高というイメージがまだあるかと思います。

まず、必ずおいしさにはこだわって、健康的だから、地球に優しいからおいしさはこんなものでしょうと思われない商品を作っていきたいと思ってやっています。

ただ、どうしても価格が少し高いという課題はあります。ここは販売数が増えてくればもう少し安くできるかと思います。世の中のすごく売れてる商品と比べるとまだ少量なので、広がっていくことで、少しでも安く提供できるようにがんばっていきたいと思います。

━━ 最後に、どういう食の未来を目指していきたいですか?

おいしいこと、体にいいこと、地球に優しいことが両立する食生活を目指していますし、これから求められていくと思います。その時に受け入れられる新しい食の選択肢になりたいですね。

たまに完全栄養食と言われるのですが、ZENBは別のアプローチだと思っています。完全栄養食の場合は、抽出された栄養素を食品の中にたくさん加えることで、食事の中で簡単に栄養が取れる。だから時間や手間を抑えられる。それも1つの食の未来なのかなと思います。

僕らとしては、何かを後から加えるのではなく、ベースとなる素材や植物が持っている力を最大限に引き出すことで、塩分や糖分、脂質などを控えつつ、食物繊維が取れるなどの健康価値がおいしく食生活の中に取り入れられる食品を提供していきたいと思っています。それが地球や自然とも共存できる未来の食生活につながっていくのではないかと考えています。

ある意味、“昔の食生活”に戻ったように感じられるかもしれないですね。昔の食事って、おいしくないイメージがあると思うんです。だけど、それがちゃんとおいしいということに、僕らが提案できるイノベーションがあるんじゃないかなと思っています。

商品数も増えて、食生活全般を提案するという目標に近づいています。毎日、朝昼夕の3食や間食、色々なところで食べていただける商品を、今後も開発していきたいです。

◇◇◇

おいしさ、健康、地球への優しさ。3つを備えたZENBの商品を選択肢に入れれば、きっとあなたの食生活も豊かにしてくれるはず。

ヌードルやブレッド、スープなど、取り入れやすいものから試してみませんか?

ZENB公式ホームページ

サーキュラーエコノミーの実現を目指すユアマイスタースタイル編集部が共鳴した取り組みやプロダクトを訪ねていくシリーズです。