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更新日 :2019年06月18日

犬のブラッシングの効果と適切な頻度は?オススメの道具や方法も解説

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愛犬を撫でている時に、ちょっと毛が絡まってるかも…なんて思うことありませんか?

ふと見たら、足で体を掻きむしっていたり。

「なんだかちょっと体調が悪そうだな」なんて思った皆さん、犬のブラッシング、きちんとやっていますか?

実は、ブラッシングは犬を飼う上で、ものすごく大切なことなのです。
毛の長さに関わらず、どの犬種にとってもブラッシングは効果的。

長年飼っている方にとっては常識かもしれませんね。

でも、自分でブラッシングする必要あるの?なんて思っている方も多いかも。

実は、ブラッシングは飼い主が習慣づけて行うことにこそ意味があるのです。

今回はそんな犬のブラッシングの効果から、ブラッシングに必要なグッズや方法まで、詳しくお伝えしていきます♪

犬のブラッシングはなぜ必要?

それでは、まずは「ブラッシングってどうしてそんなに大切なの?」という疑問を解消していきましょう。

毛並みを整えるだけのもの、と思いがちですが、ブラッシングをすることで、

・外見を整える
・体調を管理する
・飼い主との関係性を築く

といった、3つの効果が得られます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ブラッシングで外見を整える

当たり前のことかもしれませんが、ブラッシングをすることで犬の見た目がきれいになります。

体全体をブラッシングすることで、犬が自分では届かないような場所まで毛並みを整えることができますよね。
また、毛の絡まりも少なくなり、絡まっているのを見つけたときも、ほどいてあげることができます。

ブラッシングは体調管理に必須

ブラッシングの1番の目的は、実は犬の体調を管理することにあるのです。

お散歩したときについたホコリや花粉。家の中でついたノミやダニなど、蓄積すると皮膚炎の原因になりかねないものを、ブラッシングによって取り除くことができるのです。

また、他の毛とからまって隠れている抜け毛を除去することが、とても重要なポイントになります。
皮膚の周りを覆う毛が多いと、熱がたまってしまい、犬が自分で体温の調節をすることが難しくなってしまいます。
しかし、無駄な毛をブラッシングで除去することで、空気が通るようになり、新陳代謝が上がり、健康に過ごすことができるのです。

そして、ブラッシングを習慣づけて行うことによって、犬の健康状態の変化にも、より早く気付けるようになります。
皮膚にできものがないか、炎症を起こしていないかなど、少し注意しながらブラッシングしてあげるといいかもしれません。

ブラッシングは飼い主との関係性を築く時間

人と犬。言葉が通じないのであれば、スキンシップで繋がる必要がありますよね。
ブラッシングは、ただのお手入れという風にとらえるのではなく、犬と触れ合う時間と考えるようにしましょう。

犬にとっても、体を整えるだけでなく、飼い主とのスキンシップを通してリラックスできる時間になるのです。

最初は嫌がる犬もいますが、回数を重ねるごとに落ち着き、より近い関係性を築くことができるようになりますよ♪

犬のブラッシングの頻度は?

ブラッシングを習慣づける、と言いましたが、実際にどのくらいの頻度で行うのがいいのでしょうか?

理想は、毎日。1日1回のブラッシングを習慣づけることです。

しかし、ブラッシングを嫌がる犬もいますよね。
さらには忙しくて毎日は時間をとれない…なんて方もいるはず。

そこで、毛が長い犬の場合は、最低でも週に2、3回
反対に毛が短い犬であれば、週に1回はブラッシングをするようにしましょう。

毎回のブラッシングにかかる時間は10~20分程度なので、これくらいなら続けられそうですよね!

POINT
ダブルコートの犬春と秋に抜け毛が多くなるため、その時期はブラッシングの回数を増やす

犬の毛の生え方には、
・シングルコート
・ダブルコート

といった、2種類があります。

犬の毛には上毛と下毛があり、本来は全ての犬がその両方を持ったダブルコート犬。
しかし、人と住むことで下毛が必要なくなり、シングルコートとなった犬もたくさんいます。

一般的にダブルコートとして知られているのが、チワワ、ゴールデンレトリーバー、柴犬など。
反対に、シングルコートの犬はプードルヨークシャテリアなど、いわゆるトリミング犬種と呼ばれる犬たちです。

ダブルコートの犬は、換毛期といって、毛が一気に抜け落ちる時期があります。
それが春と秋

先ほどもお伝えした通り、抜け毛が絡まったままだと、犬は体調を崩してしまいます。
そのため、ダブルコート犬の換毛期には、ブラッシングする回数を増やすようにしてくださいね♪

ブラシをそろえよう

ブラシは犬の毛の長さによって選びましょう。

まずは、毛の長さに合ったブラシを見ていきます。

スムースコート ショートコート ロングコート ワイヤーコート カーリーコート
スリッカーブラシ × ×
ピンブラシ ×
コーム ×
ラバーブラシ

 

毛の短いスムース・ショートコートの犬は、硬いブラシだと皮膚を傷つけてしまいます。
そのため、柔らかいラバーブラシを使うんですね。

反対に毛が長かったり、絡まりやすい毛の犬は、しっかりと毛をとかせる、スリッカーブラシやピンブラシがおすすめです。

コームはロング・ワイヤーコートの毛の絡まりをなくすのにも効果的ですが、毛の短い犬でも、仕上げに毛並みを整える時に使うことができます。

さて、ではブラシ別に詳しく見ていきましょう。
と言いたいところなのですが、いや、自分の犬がどの種類に分類されるのかわからない…!という方に向けて、先に犬の毛の長さについてお話していきます。
もう知ってる!という方は、「ブラシ別の特徴」から見ていってくださいね♪

毛の長さごとの分類

犬は、毛の長さ別に、

・スムースコート
・ショートコート
・ロングコート
・ワイヤーコート
・カーリーコート

といった5種類に分けることができます。

それぞれの特徴と、あてはまる犬種を紹介していきます。

スムースコート

名前の通り、なめらかな毛質が特徴です。
基本的に、短く、光沢のある毛の犬が当てはまります。

例:パグ、ブルドッグ、ダックスフンドなど。

ショートコート

少しボリュームがあり、毛量が多いために抜け毛が多いです。
毛が短いものが多く、少し硬めの毛が特徴です。

例:柴犬、コーギー、シベリアンハスキーなど。

ロングコート

毛の長い犬。
様々な毛質の犬が当てはまります。直毛やカールしている毛、またシルクのように柔らかな毛の犬がいます。
毛玉になりやすいため、こまめなブラッシングが必要です。

例:ゴールデンレトリーバー、ヨークシャーテリア、マルチーズなど。

ワイヤーコート

針金のような、硬くて、触るとチクチクするような毛が特徴です。
ブラッシングを丁寧にすることで、肌触りが滑らかになることもありますよ♪

例:ミニチュアシュナウザー、ワイヤーヘアードダックスフンドなど。

カーリーコート

くるくるとカールした毛質の犬です。
ぬいぐるみのような見た目が可愛らしく、人気の犬種です。
ただし、毛玉になりやすいため、こまめなブラッシングは必須。

例:トイプードル、レトリーバー、コモンドール

ブラシ別の特徴

犬用ブラシは、挙げていくと無数にあります。

今回はその中でも代表的な、

・スリッカーブラシ
・ピンブラシ
・コーム
・ラバーブラシ

の4つを紹介していきます。

スリッカーブラシ

鋭いピンが無数についているのが特徴のブラシ。
毛量の多い犬種に最適です。

特に、毛が絡まりやすいような、ロング・ワイヤー・カーリーコート向け。

犬と猫、両方に使えるスリッカーブラシです。クッションにピンが刺さっている形なので、ブラッシングする際に手に負担がかかりにくい作りになっています。ブラシの柄が360度回転するので、とかす場所に合わせて角度を変えられるのもポイントです。

ピンブラシ

少し太めのピンが付いているブラシです。
スリッカーブラシと比べると、ピンの数が少なく、ピン同士の間隔が広めになっています。

ロングコートの犬の毛並みを簡単に整えたいときに使うのが◎

スチールピンとナイロンピンの両面使えるピンブラシ。スチールピンは先端が丸くなっているため、皮膚を傷つけることなく、毛並みを整えることができます。反対のナイロンピンの方では、ソファなどに落ちた抜け毛を取り除くために使えます。

コーム

美容室でよく目にするコーム。
平たく、硬い素材で作られているのが特徴です。

ロングコートの毛をとかすのにも使えますが、コームで整えるのであれば、スリッカーブラシを使った方が簡単です。
ショートコートの場合は、コームを少し寝かせながら、毛の表面を整えるように優しくとかすのがポイントです。

ピンの幅が途中で変わっているコーム。ささっと毛並みを整えたいときは、ピンの幅が広い方を使いましょう。幅が狭い方は、顔周りの細かい毛を整える時に最適です。ステンレス製で、丈夫な作りなので、長持ちするのは嬉しいですよね♪

ラバーブラシ

シリコン素材でできたラバーブラシは、毛の短い犬種にぴったり。
ブラシのピン自体もゴムになっていて、皮膚を傷つけたりする心配もありません。

犬猫兼用のラバーブラシ。やわらかいシリコン素材で、しっかりと抜け毛をキャッチできます。また、抜け毛を取り除くためだけでなく、毛の長い犬のマッサージ用としても使えます。水で簡単に洗うことができるので、衛生面も◎

ブラッシングの方法

さて、自分の犬に合ったブラシがわかったら、さっそくブラッシングしていきましょう。

ブラッシングする際の基礎知識

まずはブラッシングする際に気を付けることをお伝えします。

・力任せにやらない
・敏感な部分は後回し
・毛玉はきちんと取り除く

の3つです。

力任せにブラッシングしない

犬の皮膚は人間よりも薄くて傷つきやすいのです。
うまくブラシが通らないからと言って、力任せにとかすようなことはないようにしてください。
特に、骨の出っ張りなどがある場所などは、より優しくブラッシングするようにしましょう。

触られたくない部分は後回し

また、ブラッシングが好きではないという犬はとても多いです。
そんな犬の敏感な部分を最初から触ってしまうと、さらに嫌がってしまいます。
まずは、背中や腰などを撫でながらブラッシングし、足や耳などの敏感な部分は1番最後に行うようにしましょう。

毛玉はしっかり取り除く

毛玉があると、汚れがたまったり、体調管理ができなくなったりとデメリットばかり。
しかし、取り除くのに時間がかかるからと言って放置するのはやめましょう。
毛玉を見つけたら、指でほぐし、絡まりがなくなるまで、ブラシでとかすようにしてください。

毛の短い毛のブラッシングの仕方

使うブラシは、基本的にラバーブラシのみです。

毛並みに沿って優しくなでるよう、ブラッシングしていきましょう。
毛が短いといえども、スムースコートもショートコートも抜け毛が多いので、しっかりと体全体をブラッシングしてくださいね!

抜け毛を取り除いたら、蒸しタオルで体を拭き取ってあげると、汚れも取れてスッキリします。

毛の長い犬のブラッシングの仕方

使うブラシはピンブラシ、スリッカーブラシ、コームの3つ。

まずはピンブラシで簡単に毛流れを整えます。
毛並みに沿って、上から下へとかしましょう。

次に、スリッカーブラシを使って抜け毛を取り除きます。
絡まっているところは毛先から繰り返しブラシを通し、徐々に解きほぐすようにしてください。

POINT
毛先をブラッシングする際は、毛の根本を押さえながら行うようにしてください。
皮膚が引っ張られるのを防ぐことができます。

全体をスリッカーブラシでとかしたら、コームで表面の毛並みを整えましょう。

まとめ

犬のブラッシング。
健康管理やスキンシップをとるためにも、とても大切な時間です。

最初は嫌がる犬も多いので、徐々に回数を増やすなど工夫していきましょう。

毛が長い場合は週2、3回。毛が短い場合は週1回。
これはあくまでも最低限の目安です。
毛の長さに関わらず、理想は1日1回のブラッシングなので、時間があるときは忘れず行うようにしてくださいね♪