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更新日 :2023年06月29日

カビの生えた餅は食べて大丈夫?発生させない正しい保存法

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お雑煮やおしるこなど、冬に食べることが多いお餅。保存食のイメージが強いですが、気づいたらカビが生えていた経験はありませんか?冬は乾燥しているのでつい油断してしまいますが、きちんと保存することが大切。

今回は、カビが生えたお餅は食べられるのか、カビはどうやって生えるのか、カビが生えにくいお餅の保存方法などをご紹介します。

カビが生えたお餅は食べられる?

以前は、お正月には多くの家庭で餅つきをして鏡餅を作り、鏡開きをして食べていました。そのとき多少カビが生えていても、そこだけ除いて食べることもあったようです。縁起物ですし、日本人には「もったいない」精神がありますものね。

でも、カビが生えたお餅を食べても本当に問題はないのでしょうか?

結論から言うと、カビが生えたお餅を食べるのは危険です!

カビから発生する毒を摂取すると健康被害が起こる可能性があるからです。「もったいない」気持ちはやまやまですが、思い切って捨てるようにしましょう。

お餅に生えるカビの正体と危険な理由

カビという名前は俗称で、キノコや酵母の仲間の真菌類。お餅に生えるカビとしては、クロカビ、コウジカビ、アオカビ、アカパンカビ、ケカビ、カワキコウジカビなどの種類が知られています。

カビは、目に見えない胞子を空気中に飛ばすことによって拡散します。胞子が付着すると、糸のような菌糸を伸ばすことで生育。その菌糸が集まった菌糸体が目に見えるほど大きくなってはじめて、私たちは「カビが生えた!」と認識します。

つまり、肉眼で見える部分だけを取り除いても、目に見えないカビが残っているということ。

では、お餅を焼いたり煮たりして中まで火を通したらどうでしょうか?カビは熱に弱いので、カビ自体の退治は可能。しかし、カビが作り出す毒は熱に強く、一般的な調理の温度や時間では分解されません。

だから、「火を通せば大丈夫」は間違いなんです!

お餅にカビが生えやすい環境は?

カビが生えたお餅は食べられないので、カビが生えないようにするにはどうすればいいのか考えていきましょう。

生物が生きるためには、温度、水分、酸素濃度、栄養などの環境の条件がありますが、カビにも同じことが言えます。では、カビに都合の良い環境とはどのようなものでしょうか。

1.酸素
カビの発育には酸素が必要です。

2.温度
カビの発育温度は20~25℃ですが、多くのカビは10℃以下の低温でも発育します。

3.水分
カビは湿度70%と細菌より低い水分でも発育できるため、乾燥した食品にも生える場合があります。

4.栄養源
カビは、餅、パン、菓子類などのでん粉や糖分を含んだ食品を特に好みます。

カビは、酸素、温度、水分、栄養の4つの要素がそろうと増殖します。条件がそろえば、2~3日で目に見えるようになり、1週間で胞子を作ってまき散らします。

カビは高温多湿だと生えるイメージがありますが、低温で少ない水分でも育つのは意外ですよね。また繁殖スピードにも驚きます。でも逆に、この環境を作らないことで、カビの発生を抑えることができるわけです。

参照:食品衛生の窓 カビQ&A(東京都福祉保健局)

カビが生えにくいお餅の保存方法

それでは最後に、カビが生えにくくなるお餅の保存の仕方をご紹介します。

お餅の保存方法
1
常温保存

市販のお餅は、脱酸素剤が入っている場合は常温で保存できます。これは脱酸素剤が袋内の酸素濃度を0%にするためです。つまり、個包装されていても外袋を開けたあとは冷蔵庫で保存し、早めに食べた方がいいということ。

2
冷蔵保存

密封容器や保存袋に小分けにして保存します。また、からし、わさび、唐辛子などを一緒に入れておくと、カビを防ぐ効果があると言われています。

冷蔵庫内が汚れていると、それを栄養として増殖するので、冷蔵庫を清潔にしておきましょう。また、冷蔵庫内の水分を拭き取るのも大切です。

3
冷凍保存

なるべく空気を抜きながらお餅を1つずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍します。カビの発生のみならず、乾燥による劣化などもあるので、おいしく食べるには1ヵ月をめどに食べましょう。

ちなみに、数時間で自然解凍できますし、レンジでも1分弱で解凍できます。また、煮て食べる場合なら冷凍のまま鍋に入れてOKです♪

まとめ

「もったいない」と思うなら、餅にカビを生やさないように丁寧に保存して早めに食べるように心がけましょう。お料理サイトなどでお餅のアレンジレシピが紹介されていますから、そちらを参考にしてみるのもいいですね。

※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
※本記事に掲載する一部の画像はイメージです。
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