最近事故など万が一の事態に備えてドライブレコーダー(ドラレコ)を取り付ける人が増えていますね。
ドラレコ自体の取り付けは難しくはないので自分で取り付ける人も増えてきています。
しかし、難しいのが配線です。
配線がうまく隠せなかったり、エアバックの妨げになってしまったりする可能性もあります。
今回はドラレコの配線の仕方やきれいに隠すコツなどを解説していきます。
ガラスへの固定方法は、海外製のものは吸盤式やマグネット式もありますが、国産品で販売されているものは両面テープで取り付けるタイプが主流です。
フロントガラスにカメラを設置できる位置は、道路運送車両法の保安基準(第39条)に定められた決まりがあります。
運転中の視界の妨げにならないように、ガラスの上の方に貼らなければならず、「縦方向の長さの20%以内」と決まっています。
設置前にメジャーでフロントガラスの長さを測って、上から20%に入る位置を確認しましょう。
リアガラスへの取り付け位置については法令の決まりはありません。
配線やカメラが目立たない位置に設置しましょう。
ドラレコは基本的にシガーソケットから電源を取れる仕組みになっています。
電源の取り方には3種類の方法があります。
通常の仕様通り、シガーソケットにプラグをつなぐ方法が一番簡単です。
「2.ヒューズボックスに配線付きのヒューズを付けて電源をとる」「3.ナビやオーディオの裏の配線にエレクトロタップでつなぎ電源をとる」という方法は高度な方法になるので、慣れている人でなければ難しい作業になります。
取付位置から電源までの配線の通り道を確保していきます。
配線はドライバーの運転の妨げにならないように助手席側に通していくのが基本となります。
電源まで目立たないように配線を行うのがポイント!
配線を通すためにはAピラーやグローブボックスの内張りを外し中を通してつなぎます。
内張りの素材は樹脂やプラスチックでできており、変形しやすく、傷つきやすいため丁寧に外しましょう。
工具などを使うと割れてしまう可能性や、内張りを傷めてしまう可能性があります。
Aピラー、グローブボックスの配線をタイラップ(結束バンド)を使ってまとめます。
余った配線はグローブボックスの中にまとめて入れます。
ドラレコからAピラーまでの配線は前面ガラスとガラス上の布・内張の隙間に押し込みます。
天井に押し込める隙間のない車種の場合は、配線を抑え込む金具を両面テープでフロントガラス上部に取り付けコードを這わせます。
電源まで配線がつながったら、ピラーや内張り等を元に戻して完成です。
ドラレコの取り付け作業で一番時間がかかるのが、リアカメラの配線を隠す作業になります。また車種により取り付けの難易度も高くなります。
セダンタイプの車であれば設置は簡単ですが、軽自動車・ミニバン・SUVのバックドアはゲートタイプのため、リアガラスへの取り付けは難易度が上がります。
配線もバックドアと合わせて稼働するように設置しなければなりません。
リアカメラから配線を隠しながらフロントに導く作業が必要です。
車種により、エアバックの位置や内装が異なり、車両側面は上部を通すか、下部を通すか車種に合わせて安全性を考慮しながら決める必要があります。
上部を通す時は、ドア枠に取り付けられているウェザストリップ(ドアとボディのすき間を埋める帯状のゴム部品)を浮かして、すき間に入れ込んでいきます。
パネルの裏側を通す時は、パネルを取り外すのではなく、リムーバーなどですき間を作って配線を入れ込んでいきます。
下部を通す時は、ステップやスカッフプレート(後部ドアの下にあるパネル)を取り外し、そこに通っている配線と一緒にフロントに導きます。
難しい場合はフロアマットの下を通すという方法も検討しましょう。
作業時間と安全性を考え、作業に不安を感じる場合は専門店に依頼するのがおすすめです。
ドラレコはつなぐだけであれば簡単ですが、配線の処理がきちんとできていないと、途中で電源が抜けて記録が残せなかったり、運転の妨げや、事故時のエアバックの作動の妨げになる可能性があります。
電源の取り方や、配線の位置、パネルの外し方などに不安を感じたら無理せずに専門店へ相談しましょう。
配線作業を行う専門店、ディーラー、修理工場、自動車用品店などに作業を依頼すると、作業工賃はかかりますが、安全できれいな配線を行ってくれます。
専門店は電源など配線に関する知識もあるため、安心です。
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ドラレコの配線を整えることは内装をきれいに見せるだけでなく、安全のためにも大切です。
きれいに配線するのが難しいと感じたら専門店に相談することもおすすめです。