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更新日 :2023年09月30日

インクの染み抜きの方法とは?油性と水性のシミの落とし方を紹介

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ボールペンのインクが袖についてしまったり、万年筆のインクがシャツについてしまった…ということ、ありませんか?白いシャツについてしまった場合などはとても厄介ですよね。石けんや洗剤をつけてゴシゴシ洗うのはちょっと待って!実は、インクは種類によって落とし方が違うのです!インクを水性、油性と種類分けし、それぞれにベストな落とし方を解説します♪

水性インクの染みを落とす洗剤はどれだ

水性インクの染みは「水溶性」。つまり、水に溶ける染みということ。そのため、洗剤と水で洗えば落ちます。ただ、「洗剤」と言ってもいろいろありますよね。というわけで今回は、どの洗剤を使えば染みが落ちるのか、実験をして確かめてみました!

実験に使ったのは下の6種類の洗剤。

・台所用中性洗剤
・洗濯用弱アルカリ性洗剤
・酸素系漂白剤(粉末状の酸素系漂白剤を水で薄めたもの)
・無水エタノール
・クレンジングオイル
・除光液

それでは、実験手順についてご説明しますね。

実験手順

1. 細かく切ったYシャツに水性ペンをつける

Yシャツを細かく12枚に切って、1枚1枚に水性インクをつけていきます。ぐるぐる。

こんな感じに。

2. 30分、または1日待つものに分ける
染み抜きを始める前に、染みをつけた布のうち、半分の6枚は30分間そのままで置いておきます。もう半分の6枚は、時間の経った水性インクの染みを再現するために、1日間そのまま放置します。

3. 染みに洗剤を垂らして5分間置く
さきほど挙げた、6種類の洗剤をインクの染み1つ1つに垂らします。それから5分間置いておきます。

4. 水でもみ洗いする

染みを広げないように、やさしくもみ洗いします。

これで、実験は完了です。さて、どの洗剤を使ったものがキレイに染みを落とせたのでしょうか?結果をお見せしますね!

実験結果

初めにおさらいしましょう。水性インクの染みをつけた直後は、こんな状態でした。

しっかり色がついていますね。これが、どのように落ちるのでしょうか?

30分放置した後に、染みを抜いたものがこちら。

いかがでしょうか?中性洗剤と、弱アルカリ性洗剤を使ったものは、キレイに落ちていますね。一方で、無水エタノールや除光液を使ったものはほとんど何の変化もありません。

続いて、1日置いた染みがこちら。

こちらも、中性洗剤弱アルカリ性洗剤を使ったものがキレイに落ちています。
そして、またしても無水エタノールと除光液は落ちていません…。くっきりはっきり残っています。洗剤によってこんなに違いがあるのですね!

というわけで、水性のインクには台所用中性洗剤または洗濯用弱アルカリ性洗剤を使いましょう。

ちなみに、中性洗剤よりも弱アルカリ性洗剤の方が洗浄力が強いです。しかしそのぶん服も傷みやすいため、大切なお洋服の場合は中性洗剤を使うのがおすすめです♪

水性インクの染み、落としましょう

それでは、水性インクの染みの落とし方を説明します。まずは準備から。

 用意するもの 

・汚れてもいいタオル2~3枚
・歯ブラシ
・台所用中性洗剤or洗濯用弱アルカリ性洗剤

   手 順  

1. タオルの上で染みに洗剤を垂らす
汚れてもいいタオルを下に敷き、染みの部分を上にしてのせます。染み部分に、洗剤を直接垂らします。

2. 歯ブラシで叩く
染みを広げないように、歯ブラシでトントン叩きます。汚れをタオルに移すようなイメージです。

3. 水ですすいで、いつも通り洗濯する
洗剤をつけた部分を、やさしく水ですすぎます。終わったら、普段通りに洗濯機かまたは手洗いで洗濯しましょう。

これで完了です。水性インクはそれほど頑固な汚れではないので、簡単に落ちます。

油性インクの染みを落とす洗剤はどれだ

それでは、油性インクの方はどうでしょう。油性インクも、水性インクと同じ手順で実験をやってみました!

さっそくですが結果を発表しますね♪油性インクの染みを、30分間放置した後に染み抜きしたものが、こちら。

油性インクの場合は、中性洗剤と弱アルカリ性洗剤ではあまり効果がありませんでした…。

薄くなったのは、クレンジングオイル。そして、除光液も完全に汚れが落ちてはいませんが、インクの汚れを浮かせることはできたようです。

さて、続いて1日放置した油性インクの染み抜き後が、こちら。

効果があったのは除光液ですね。クレンジングオイルも、汚れを浮かせることはできています。

また、水性インクの時と比べると無水エタノールも、汚れを浮かせることができていますね。クレンジングオイルや除光液には及びませんが…。

実験の結果分かったのは、油性の汚れには、クレンジングオイルなどの、そして無水エタノールや除光液などのアルコールの溶剤が適しているということ!どうりで、油性インクの染みって水と石けんでゴシゴシ洗っても落ちないわけですね。これからは、除光液クレンジングオイルを使って洗いましょう。

油性インクの染み、落としましょう

それでは、クレンジングオイルまたは除光液を使って染み抜き、やってみましょう♪まずは、準備から。

 用意するもの 

・クレンジングオイルor除光液
・汚れてもいいタオル2~3枚
・使い古しの歯ブラシ

   手 順  

1. タオルを下に敷いてクレンジングオイルまたは除光液を垂らす

こんな感じ。下に汚れてもいいタオルを敷いて、インクの染みの部分に除光液またはクレンジングオイルを垂らします。

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普段からメイクをする方ならなじみのあるクレンジングオイル。インクに限らず、カレーや食用油など、油性の染み抜き全般に使用できるので、1つ持っておくことをおすすめします。こちらは、無添加のクレンジングオイルです。

2. 歯ブラシでトントン叩く

染みの部分を歯ブラシでトントン叩きます。汚れが広がってしまうのを防ぐために、ゴシゴシ擦らないように注意しましょう。イメージとしては、インクの汚れを下に敷いたタオルに移していく感じですね。

3. すすぎ洗いして、いつも通りの洗濯

水ですすぎ洗いします。このとき、こするのはNGです。こすると汚れが広がってしまいます。

最後に、いつも通り洗濯機または手洗いで洗って完了です。

POINT
歯ブラシでトントン叩くときも、水ですすぐときも汚れを広げないように、意識しましょう。

万年筆のインクには重曹を

最後にもう1種類。それは、万年筆のインク。最近では使う人も減少しているようですが、発色もキレイで様々な種類の色が選べていいですよね。

でも、そんな万年筆のインク。移し替える途中ではねてしまった、気が付いたらインクが漏れていて染みになってしまったということも多いはず。そんな万年筆のインクの染み抜き方法をご紹介します♪

実は万年筆のインクの染み抜きに有効なのは、重曹。というのも、万年筆のインクは酸性のため、アルカリ性の重曹で中和することで洗濯が楽になるのです。

 用意するもの 

・洗面器
・台所用中性洗剤
・重曹

   手 順  

1. 染みに中性洗剤をつける
染み部分に台所用中性洗剤をつけます。

2. 洗面器の中に重曹水をつくる
まずは、洗面器に水をためましょう。服が浸かるぐらいで十分。目安としては600mlほどです。そこに重曹を大さじ2杯入れて重曹水を作ります。

3. 染み部分を重曹水につけて洗う
中性洗剤をつけた染み部分を、重曹水につけて洗います。汚れを広げないように、細かくもみ洗いしましょう。

4. 水ですすいで普段通りに洗濯
水で洗剤をすすいで、普段通りに洗濯機または手洗いして完了です。

万年筆のインクはかなり手ごわいもの。落ちない場合は、迷わずクリーニング屋さんに持っていくことをおすすめします。

まとめ

インクがついてしまった時、とりあえず水と石けんでゴシゴシ洗うのはNG!落ちないばかりか、汚れが広がってしまう可能性があります。まずは、何のインクかを見極めてそれに合った落とし方をしましょう♪

もう一度おさらいすると、
・水性インクは中性洗剤またはアルカリ性洗剤
・油性インクは除光液またはクレンジングオイル
・万年筆のインクは重曹

これを覚えておくと便利です。でも、傷めたり色落ちさせたくない大事な服や、水洗いがNGな服は迷わずクリーニング屋さんに持って行き、プロにお洗濯をお任せしましょう。

※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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