1年生になったら♪1年生になったら♫友達100人できるかな?
大きなランドセルを背負う1年生。期待に胸を膨らませて小学校に入学します。
それから6年。卒業してから、思い出のたくさん詰まったランドセルは押入れの中に…使い所がなくそのまま何年も経ってしまっていませんか?
しかし、そんなあなたに知ってほしいことがあります。
それは使わなくなったランドセルを、自分だけの特別な小物に生まれ変わらせてくれるリメイクがあること。
ランドセルリメイクをすると、モノを大切にし、「思い出」を最適な形で残すことができます。
さらに革製品の小物を揃えようとするととてもお金がかかってしまいますが、リメイクと同時に揃えることもできるというメリットも!
ということで今回は、思い出の詰まった大切なランドセルを素敵な小物に生まれ変わらせてくれる職人さんを取材しました。
今回伺ったのはランドセルリメイク工房の「SNAKER」さん。
ママ友つながりで集まった7人のママさんたちがわいわいと働く和やかな工房です。
3,4月の注文が一番多く、1日平均4つしか作ることができないので、現在は2年待ちという状態が続いている大人気のランドセルリメイク工房です。
女の人が働きやすい工房を目指しているので、いつ来ても、いつ帰っても良いフレキシブルな勤務形態。
学校からお迎えの電話があったらすぐにお迎えに行ける、子ども第一で働ける環境作りに励んでいます。
そんな工房の代表、西川さんにランドセルリメイクについての質問をいくつかしてみました。
6年間使った思い出のランドセルが200円で売っているなんて…しかし、たしかにランドセルはそのままだと置き場に困ってしまいますよね。
思い出を、モノを大切に。その精神が素敵な小物を生み出しているのですね。
自分だけのカバンを作りたい!という思いが西川さんをこの道に導いたのですね。
それにしても独学はすごい…!
おじいちゃん、おばあちゃんもお孫さんからこんな特別なプレゼントを貰ったら嬉しいですよね。
ランドセルには、それぞれいろんな思い出が詰まっているのですね…
そんな代表の西川さん自身も、小学生のお子さんを持つママです。
お子さんのランドセルを自分の手でリメイクできるなんて、とても素敵ですね!
次からはそんなSNAKERさんの職人技をたっぷり見ていきましょう。
SNAKERさんのリメイクでは、ランドセルから5点までの小物を作っています。
ランドセルリメイクの流れは、ざっくり言うと切り出し→型抜き→組み立てととてもシンプルです。
職人さんによると、1つのランドセルから5つの小物を作るのには3時間くらいかかるそう。
今回はこちらの赤いランドセルから、長財布、写真たて、スルーパスケース、三角ペンケース、星型キーホルダーの5点の小物を作っていただきました!
それでは、早速リメイクの過程を見ていきましょう。
まずはじめに、ランドセルリメイクに使う革を切り出していきます。
こんな感じの道具を使っていきます。
はさみは2つありますが、切る場所によって使い分けるそうです。
1. 革の状態を見る
まず、カバーの部分を折り曲げてランドセルの革の状態を見ます。
少し劣化している程度ならば別料金で本革に張り替えることができますが、この時ランドセルに大きなヒビが入っているとリメイクに使用できないこともあります。
その確認を最初にしっかりしていきます。
ほとんどのランドセルは合皮ですが、本皮のものだとより重厚感の出る作りになるそうです。
2. カッターでカバーと内側のポケットの部分を切る
次に、ランドセルのカバーとポケットをカッターで切り取ります。
硬そうに思えますが、ここの部分は意外に簡単にするっとカットできちゃいます!
3. 側面のフックを取る
最後に給食袋などを引っかけるフックをはさみやペンチなどを使って取ります。
今回は使いませんでしたが、ベルトループなどを作成する際にはそのまま用いることも。
カットはこれで完了ですが、サイドの刺繍や特徴的なチャームなどそのランドセルならではの特徴がある際は、6点以上になってもサービスでそれを使って小物を作ることもあるそうです。
カットしたランドセルはこんな感じ。おお、こんな構造になっていたんですね!
小物にする部分は黄色い枠の中のものだけなので、これらを小物の大きさに合わせて裁断していきます。
4. 小物の内部などに使用する本革を選ぶ
マチの部分や小物の内部などの革は工房で裁断した本ヌメ革を使用します。
こちらの革にも職人さんのこだわりがあるそう。
栃木レザーはその品質の高さから、日本の最高峰レザーとしても名高いそうですよ。
今回はその栃木レザーから、茶色とキャメルの革を選びました。
5. ランドセルカバーの上に専用の型を押し込み革を裁断する
RP2000と呼ばれる裁断機と専用の型を使ってランドセルカバーを裁断していきます。
ギュッと押し込んでいくと、型通りとてもキレイにカットできました!カットした革はこんな感じ。
きれいに抜けていますね!
職人さんは革を最大限使って小物を作るため、できるだけ革をギリギリまで無駄にしないカット法にこだわっているそうです。
6. ランドセルの内側のポケットの形を整える
ランドセルの内側のポケットを整形して、写真たての表面を作っていきます。
裏に使う土台は、ハサミや定規をつかって丁寧に形を整えます。
7. 刻印を押す
お客様の名前やイニシャルなどを刻印で押します。
今回は特別に、「RELIVERS」という刻印を押してもらいました!
1文字1文字刻印を選び、つなぎ合わせてからRP2000で打ち付けます。
この時、水スプレーで革を濡らしておくのがポイントです。こうすることで、革に刻印がグッと入るようになるそうですよ。
刻印を押したあとの革がこちら。
おお、“RELIVERS”の刻印がしっかりと押されています。なんだか特別感が出て嬉しいですね。
8. 革漉き機で革をすく
長財布など重なりが多くなる部分をこの機械で薄くすいていきます。
その名の通り革を薄くすく機械で、とてもお高いんだとか。
しかし、革の加工をする上では無くてはならないものです。
工業用のミシンは後から出てくるので、お楽しみに。
9. 飾りの線を入れる
専用の道具を使ってフチなどに飾りの線をまっすぐに入れていきます。
10. 縫い目を入れる部分に印を打ち付ける
目打ちとモウルと呼ばれる小槌を使って縫い目の印を打っていきます。
こうすることで塗った時に糸の入り込みが良くなるそう。
11. フチをなめらかにする
特殊な液体とスリッカーという道具を使ってボコボコしていた面をなめらかにします。
部品の準備ができたら、いよいよここから組み立ての過程に入っていきます!
まずはのりやボンドを使って部品を貼り合わせ、その後は糸でしっかり縫い合わせます。
12. のりやボンドを使って部品を張り合わせる
内側の本革とランドセルの革が剥がれないように、しっかりと接着していきます。
13. 細かい部分や周りを縫う
長財布のカード入れなど、細かい部分の装飾を1針1針手縫いでしっかり縫っていきます。
こちらの工房で使用する糸は特殊な蝋引きの糸で、火で炙ると溶ける性質を持っています。
広い範囲に渡って縫う時は革業界の3種の神器の1つ、工業用のミシンを使います。
こちらのミシンは分厚いものしか縫うことのできない特殊なものだそうです。
三角ペンケースは革が薄いためミシンで縫い合わせることができないので、レーシングポニーという道具で革を抑えながら手で縫っていきます。
この工程を終えると、ほとんど小物の原型ができあがりです!
14. コバをキレイにする
コバ(フチ)に仕上げ剤を塗り、キレイに仕上げます。
ここをキレイに仕上げると見た目が良くなるだけではなく、強度も上がるので長く使える革製品になります。
15. 細かい部品を付ける
最後に財布のマグネットやキーホルダーの金具などを付けて、世界に1つだけの小物の完成です!
16. 梱包する
もちろんお客様に届くまでがランドセルリメイク。
できあがった小物をきちんと梱包し、箱に入れて心を込めて送ります。
これでランドセルリメイクの過程は終了です!
職人さんの丁寧でありながら素早さも兼ね備える高い技術に感動です。果たして、どんな小物たちができあがったのでしょうか…?
ここまでリメイクの過程を見ていきましたが、赤いランドセルはどのように生まれ変わったのでしょうか?
それでは、1つ1つの完成品を見ていきましょう!
まずは、外側にランドセルの革を一面に活かした長財布。
お札や小銭以外も、カードもしっかりと入ります。
これで6年間使っていたランドセルをこれからも毎日持ち歩けます。
長財布以外にも2つ折りのハーフウォレットも作ることができるので、自分好みの形を選びましょう。
フレーム部分にランドセルの革を使った写真たてです。
あれ、ビニール部分はいつの間に貼っていたのでしょうか?
なるほど、ランドセルにもとからあったものをそのまま活用しているのですね!
ぺたぺたと貼ったシールや落書きも大切な思い出の1つ。思い出を大切に残しておく心意気がとても素敵です。
後ろにはしっかりRELIVERSの刻印が刻まれています。
この写真立て自体も6年間の思い出の品ですが、ここに小学生時代の写真を入れるとさらに素敵ですね。
ランドセルの内側にこのようなポケットが無い場合は写真たてを作れない場合もあるそうなので、予めご了承ください。
真ん中の革にランドセルを使用したスルーパスケースです。
外側には茶色の栃木レザーを使用した上品な作りになっています。本革の重みを感じる重厚なアイテムです。
外側にランドセルの革と、側面にキャメルの本革を使用した三角ペンケース。
コンパクトなサイズなので持ち歩きに便利です。
ペンケースは他にも1本差しのものやがま口型のものを作成することも可能です。
すべてランドセルの革でできた星型のキーホルダーです。
ハート型やピック型、スクエア型やラウンド型、サークル型などのキーホルダーを作ることも可能なので、おじいちゃんおばあちゃんにプレゼントしたりするかたは大人っぽいデザインを選んでみてもいいですね。
今回作成したのはこの5点ですが、この工房では他にもスマートフォンケースやトラベルトレイ、ベルトループや名刺入れ、キーケースやコインケース、ネームタグ、手帳、印鑑ケース、通帳ケース、コードクリップなどを作成することもできます。
一部のものは金具代として別途かかる場合があるので注意してください。
素晴らしい仕上がりでしたね♪
ぜひ自分もお願いしたい!そう思った方も少なくないはずです。
でも一つ、気になるのはお値段。
今回ご紹介した小物以外にも様々なセットが用意されていますが、一体いくらくらいなのでしょうか?
気になる方のために各セットごと、内容も含めてまとめておきますね!
セットにより値段は変わっています。
ランドセル工房「SNAKER」さんのホームページに掲載されている内容は以下の通り。
・ランドセルリメイク5点選べる
・ランドセルリメイク8点セット
・ランドセルリメイク3点セット
・幼稚園バッグリメイク6点セット
順番にご紹介していきますね。
今回作って頂いた5点の小物以外にも、ラインナップはとっても豊富♪
全30種類以上の小物から、好きな組み合わせでお願いできるコースとなります。
自由度の高さから、おススメと付くのもうなずけますね。
家族に配る小物など自分で選びたい場合にお願いしたいセットです。
ここからはセット内容があらかじめ設定されています。
この8点セットの内容は以下の通り。
・キーケース
・スルーパスケース
・スリムコインケース
・ベルトループ 1つ
・コードクリップ 1つ
・キーホルダーおまかせ 3つ
キーホルダーは、ランドセルの大きさを見て作成してくれます。
小さめの小物をたくさん作って頂けるので、誰かに配るには最適なセットです♪
一番お手頃な価格のセットになります。
セット内容は2種類で以下の通り。
セット1
・ロングウォレット
・ベルトループ
・キーホルダー類 1つ
セット2
・ハーフウォレット
・ベルトループ
・キーホルダー類 1つ
お財布に小物2点という可愛らしいセットですね♪
小物の中でも一番使うであろうお財布なのがうれしいポイント。
思い出を手元に置いておきたい。そんな方におススメのセットです。
こちらはランドセルではなく、幼稚園バッグから作って頂けるセットになります。
もちろん合皮/本革のバッグに限ります。セット内容は以下の通り。
・三角ペンケース
・キーケース
・スルーパスケース
・ベルトループ
・キーホルダーベルト
・キーホルダーベルト
幼稚園バッグはランドセルより生地が薄いので、小物の内側に本革を貼り合わせてくれます。
なので安心して長く使えるようになるんですね。ありがたい♪
ランドセルは無かったけど幼稚園バッグなら、という方もいるでしょう。
小物数も多いので、配る面でもおススメできるセットです。
いかがでしたか?
思い出の品がキレイな小物に生まれ変わるお手伝いをしてくれる職人さんの技術、素晴らしかったですね。
「モノ」を大切にする。
これが、SNAKERさんの一番の目的です。
そして、「思い出」を大切に。
個々のランドセルの特徴的な刺繍やチャーム、貼ってあるシールをそのままに活かす心がSNAKERさんのランドセルリメイクにはあります。
ランドセルリメイクを通して、6年間の思い出が新しいかたちであなたに寄り添ってくれることでしょう。
押し入れにあるあなたのランドセル、もう一度生まれ変わらせませんか?
SNAKERさんのランドセルリメイクのご注文は、ぜひ「あなたのマイ”スター”」で!
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