時計ベルトを自分で交換!初心者でも失敗しないやり方を画像で解説

ダリカ

更新日:2023年05月24日

長年大事にしている腕時計。故障することもありますよね。特に腕時計のベルトは壊れやすいパーツです。でも実は、自分で簡単に交換できちゃうんです! ベルトの素材の種類と特徴、自分で付け替える方法、交換時のよくある疑問まで解説していきます。

時計ベルトの種類と特徴は?

時計のベルトの素材を思い浮かべてみると、革や金属など、意外と出てくるものですよね。時計のベルトには大きく、

・革
・金属

・ラバー
・ナイロン

といった種類があります。

金属

冠婚葬祭、ビジネス、カジュアルなど、幅広い用途があり、人気の高い金属のベルト。水分や湿気に強く、汚れを落としやすいので、重宝します。どんなシーンにも対応できるシンプルさやデザイン性も選ばれる理由。

しかし、水に強いからといって汗などを放置すると、サビの原因になるので注意が必要。また、純正品が壊れた場合は一式修理する必要があるので、交換費用は覚悟しておかねばなりません。

ビジネス、フォーマルな場で活躍するのベルト。フィット感があり、日常づかいにも向いています。時計に落ち着いた印象を与え、高級感もあるので、老若男女を問わず身につけられますよね。

ですが、汗や海水などによって劣化が早まるので注意が必要。夏場の使用には不向きかもしれません。

ナイロン

水気に強く、カジュアルなものも多いのがナイロンのベルト。若い世代に人気が高く、コーディネートを楽しめるのが特徴です。比較的安価なので汚れるシーンでも気を使わずに使用できるのも嬉しいですよね。

ただ、普通に使っていても1年ほどで劣化してしまうので、1年サイクルで交換する必要があります。

ラバー

とにかく耐久性に優れているのがラバーのベルト。海や汗、湿気などもラバーならへっちゃらです! ただし、経年劣化による損傷は防げません。また、鋭い刃物などによって切れやすくなっているので、ベルト切れには注意が必要です。

時計ベルト交換の手順~外し方編~

まずは時計ベルトの外し方の手順を確認していきましょう。

簡単にいうと、バネ棒というパーツを外すことによって時計ベルトも外せます。

バネ棒」とは、時計本体とベルトをつないでいる部分です。このバネ棒を取り外したり取り付けたりすることによって、ベルト交換の作業を進めていきます。

時計ベルトの交換にかかる所要時間は10分ほど。難しそうなイメージでしたが、意外と簡単にできちゃうんですね♪

また、時計ベルトの外し方は、

・ラグに穴がある場合
・ラグに穴がない場合
・金属のメタルブレス

によって変わってくるんです。

「ラグ」というのは、時計本体の出っ張っているここの部分です。

この時計のラグには穴がありますね。ここに穴があるかないかでバネ棒の外し方が変わってくるので、それぞれ確認していきましょう。

用意するもの

・交換用の新しいベルト
・ピンセット
・バネ棒外し

おすすめ 商品

商品画像
明工舎製作所 MKS バネ棒用工具 46000

こちらの商品はバネ棒外し。これがあれば、自分で簡単に時計のベルトが交換できちゃいます。

バネ棒外しを含め、道具はこの3つだけ! なんとなくいける気がしてきませんか? それでは、さっそくベルトの外し方の手順を見ていきましょう。

ラグに穴がある場合

作業中は、この竜頭(リューズ)と呼ばれる部分を上側にするようにします。

竜頭を上側にすることによって時計が安定し、バネ棒も安全に使うことができるんです。

  手順   

1. バネ棒外しをラグの穴に差し込む

バネ棒外しにはI字型とY字型があり、ここではI字型のほうを使います。

ラグ(穴)にバネ棒外しを差し込んでください。

2. バネ棒外しを押し込んだままベルトの片側を外す

バネ棒外しを差し込んだままベルトをずらすと、片側の穴からバネ棒を外すことができます! このときバネ棒が飛び出す可能性があるので、時計をしっかりと持って固定させてください。

3. もう片方の穴からバネ棒を取る

片側が外れた状態になったら、もう一方の穴からバネ棒を丁寧に取り外します。

4. 古いベルトからバネ棒を取り外す

古いベルトからバネ棒を取り外しましょう。バネ棒が固い場合はピンセットを使用してください。新しいベルトでもこのバネ棒を使用するので、失くさないように気をつけてくださいね。

これでベルトの取り外しは完了です!

ベルトに穴がない場合

続いて、ラグに穴がない場合の時計ベルトの外し方をみていきましょう。

1. バネ棒外しをラグとベルトの隙間部分に差し込む

バネ棒外しのY字型の方を使います。

バネ棒外しをベルトとラグの隙間に差し込んでください。力を少し加えますので、竜頭が上に向くように時計本体を置いて固定させましょう!

2. バネ棒に引っ掛けてベルトをずらして外す

バネ棒外しの先端をバネ棒の溝に引っ掛け、押し下げてずらして外します。丁寧にベルトを取り出しましょう。

3. 古いベルトからバネ棒を取り外す

古いベルトからバネ棒を取り外しましょう。固い場合はピンセットを使って取り出してください。バネ棒はなくさないように気をつけましょう!

金属ベルト(メタルブレス)の場合

続いて、金属ベルトの外し方を確認していきます。

1. バネ棒外しのY字型側を差しこむ

バネ棒外しのY字型の方を使います。メタルブレスをよく見ると、隙間からバネ棒の溝が見えるので、そこにフィットするように差し込みます。

2. バネ棒を押し下げながらベルトを外す

バネ棒を押し込んだ状態のままずらすと、ベルトを外すことができます。メタルブレスはバネ棒が硬くなっている場合があるので、その時はマイナスドライバーなどでも対応しましょう。

3. 古いベルトからバネ棒を取り外す

古いベルトからバネ棒を取り外しましょう。失くさないように気をつけてください。

取り外せたらベルトを外す作業は完了です!

時計ベルトの交換の手順~取り付け編~

時計ベルトの外し方は種類によって異なりましたが、取り付け方はすべて一緒です。さっそく新しいベルトの取り付け方の確認をしていきましょう!

1. バネ棒をベルトに取り付け、片側の穴に入れる

取り外したバネ棒を新しいベルトに取り付けます。新しいベルトに取り付けたバネ棒を片側の穴に入れてください。

2. バネ棒外しを使い、もう片方のバネ棒を穴に入れる

バネ棒外しのY字型の方を使います。

時計と新しいベルトをしっかりと持ち、バネ棒を押し下げてもう一方の穴に入れてください。カチッといったら、バネ棒が穴にはまった証拠です。

3. もう片方のベルトも同様に取り付ける

片側が取り付け終わったら、もう一方のベルトも取り付けていきます。手順は先ほどと同じで大丈夫ですよ!

これで時計ベルトの交換は完了です。

4. 最後に引っ張り確認する

ベルトを装着したら、最後にベルトを引っ張って取れないかを確認します。これで時計ベルトの交換の作業はすべて完了です。

時計ベルト交換に関する3つの疑問

ベルト交換ってあまり頻繁に行うものではないからこそ、さまざまな疑問が湧いてきますよね。気になる3つの疑問をまとめてみました!

そもそもベルト交換って必要なの?

今のベルトが気に入ってるし、目立った傷や汚れもないし、時計のベルト交換って本当に必要なの?

そう思う方も少なくないのではないでしょうか。結論から言うと、ベルト交換は必要です素材によりますが、ベルト部分の劣化は想像以上に早いもの。

腕時計の「顔」とも言えるベルト部分の交換は、時計好きの人にとって必須のお手入れでしょう。新しい時計一本分の値段に比べて安くイメージを変えられるのも、ベルト交換のメリットの一つです。

初心者の方が抑えるべきポイントは?

時計のベルト交換を初めてやる人は、そもそも何を気をつけていいのか分からないものですよね。

大切なのは、周りの整理整頓をしてから行うこと。作業のキーアイテムである「バネ棒」は、バネの力で飛びやすくなっています。無くしてしまうとベルト交換の作業が進まなくなるので、整理整頓してから行ってください。

また、作業工程自体はそこまで難しくないので、焦らずゆっくりやることを心がけましょう!

結局ベルトはどの素材がいいの?

ベルト交換をするといっても、素材ごとに良さがあり、どれを選んでいいか悩んでしまいますよね。

身につけるシーン、機能、デザインなど、人によって選ぶ基準はさまざまではないでしょうか。正直好みによる要素が大きいので、複数持ちでうまく使い回すのがオススメです。

シーンや季節、気分に合わせてベルトを使えるぐらいにはバリエーションを揃えておくのが良いでしょう!

お店に頼んだらいくらぐらい?

時計のベルト交換を自分でするのは難しくありませんが、工具を用意するのが面倒……という方がいるかもしれませんね。また、ブランド品の高級時計の場合は、工具で傷を付けてしまうかもしれない、という不安もあります。

やっぱりプロに頼みたいという方は、だいたい以下のお店の中から選ぶことになるでしょう。

・時計ベルトを売っているお店
・時計修理専門店
・その時計の製造メーカー

この中でもどこに依頼するのがベストなのかは、お手持ちの時計によって変わってきます。

まず、手頃なお値段の時計のベルト交換について。高級ブランドの時計ではないのであれば、時計ベルトを売っているお店で新しいベルトを買うのがおすすめです。多くのお店が無料で交換してくれるはずですが、念のため購入前に確認しておきましょう。

もっと節約したい場合には、100円ショップなどの安売り店でベルトを購入して、街中の時計修理店にお願いするのが良いかもしれません。でもこれは、「ベルト交換の代金がいくらか」でも変わってきます。

・2,000円のベルトを買って無料で交換してもらう
・100円のベルトを持ち込んで、2,000円でベルト交換してもらう

この場合、2,000円のベルトを買った方がいいですよね。まずはベルト交換をしてもらえるお店を見つけて、相場を確認しておくことが大切です。

次に、ブランド品の時計の場合。できれば、製造元である時計メーカーに依頼したいところです。その場合は、破損した部分を修理してもらう形ではなく、純正ベルトの新品に交換してくれることが多いようです。そのため、「ベルト交換+ベルトの購入代金」がかかるので高額になってきます。

ブランド品でも費用を抑えたい場合、ブランド時計を取り扱っている時計修理専門店に相談して、見積もりを出してもらいましょう。金具が壊れたときなど、新品交換ではなく修理で対応してくれるお店もあるはずですよ。

ブランド時計の取り扱いには注意を要しますので、実績があって信頼できるお店に頼むことが大切です。

まとめ

時計のベルト交換は、少しのアイテムと少しの時間で誰にでもできちゃいます。大切にしたい腕時計だからこそ、自分の手で修理してあげたいですよね。修理だけでなく、ベルトのアレンジでおしゃれを楽しめるのも魅力の一つ!

実用性も考えつつ、さまざまなベルトにチャレンジして、自分だけの腕時計を大切に長く使っていきましょう。

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