サーキュレーターの使い方・選び方は?効果的な置き方でエアコン節電

つっきー

更新日:2023年05月17日

サーキュレーターは、見た目が扇風機のような家電。何に使うと有効な家電か知っていますか? 正解は部屋の空気を循環させること! エアコンと一緒に使うと冷暖房効率が上がって電気代の節約になったり、窓からの外気を効果的に換気できたり、さまざまなことができるんです。

ただ、置き場所によっては効果的に使えますが、逆効果になってしまうことも。そこで今回は、サーキュレーターの使い方や選び方を徹底解説します!

サーキュレーターとは?扇風機との違いって?

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アイリスオーヤマ サーキュレーター 首振り固定 8畳

サーキュレーターの語源は、英語の「circulate(循環させる)」。

扇風機は人の体に風を当てて涼しくさせるための機械ですが、サーキュレーターの役割は「空気を循環させ、流れを作る」ことです。

冬場、エアコンで暖房をつけていても、なかなか部屋が温まらないことってありませんか? 逆に夏場に、冷房がうまく部屋中に行き渡らなかったり。それは、部屋の中の空気に温度差が生まれてしまっている状態です。

それを解決してくれるのがサーキュレーター。風を送って空気を循環させることで、部屋の中の温度のムラをなくし、快適に過ごせるようにしてくれます。

サーキュレーターをエアコンと一緒に使うメリットとデメリット

部屋の中の空気を循環させ、温度を一定にしてくれるサーキュレーター。エアコンと一緒に使うメリット・デメリットを確認しておきましょう。

メリット

部屋の温度差をなくし、快適に過ごせる

サーキュレーターは、直進方向に強い風を送り出すことで空気に流れを作り、効率的に空気を循環させます。

人が涼むために風を発生させる扇風機は、人が直接当たっても快適に感じるよう、弱めの風を拡散しながら生み出します。ここがサーキュレーターとの大きな違い。

空気循環に特化したサーキュレーターなら、置き方によって自在に、部屋中にエアコンの風を届けられますよ!

電気代を節約できる

サーキュレーターの大きなメリットが、エアコンにかかる電気代を節約できること。これを目当てにサーキュレーターを買う人が多いのではないでしょうか。

部屋の中の温度差を均一にすることでエアコンの運転効率を上げ、結果としてエアコンの消費電力を抑えてくれるのです。これはとっても嬉しいですよね。

デメリット

適切な置き方をしないと、むしろ電気代が高くなる

サーキュレーターは、うまく空気が循環できるように設置しないと逆効果になることも。部屋の中の温度差が解消されないまま、エアコンが室内を設定温度に近づけようと一生懸命風を送るため、いっそう電力を消費してしまうのです。

そして、扇風機と同じ程度ですが、サーキュレーターを使うのにも電気代はかかります。「省エネしようと思ってサーキュレーターを買ったのに、逆に電気代が高くなった!」

……なんて逆効果になってしまうことがないよう、サーキュレーターの正しい置き方を知っておきましょうね。

音がうるさい

サーキュレーターは空気を循環させることがお仕事なので、扇風機に比べて強い風力を持ちます。そのため動作音が扇風機より大きく、「うるさい」と感じてしまうことも。

静音機能があるサーキュレーターも売られているので、音が気になる人は探してみましょう。

サーキュレーターの効果的な使い方【冷房編】

まずは冷房とサーキュレーターを併用するとき。

エアコンと一緒に使う場合、サーキュレーターは置き方がとっても重要です! 効率的に空気を循環させる置き方をしないと、省エネどころか消費電力が上がる一方。そうならないためにも、エアコンの風を効率的に部屋全体に届けるための使い方を見ておきましょう。

冷房と一緒にサーキュレーターを使う場合は、「冷たい空気は下に行く」という性質を利用します。

1.エアコンに向ける方法

エアコンの対角線上にサーキュレーターを置き、エアコンの吹き出し口に向けて送風します。エアコンから出てくる冷風を拡散させ、部屋全体に行き渡らせる方法です。家具が少なめの部屋にサーキュレーターを置くときにベストです。

2.エアコンと逆向きに置く方法

エアコンから少し離れたところにサーキュレーターを置き、エアコンに背を向けて送風します。床のあたりに溜まってしまいがちな冷風を取り込み、壁を伝って天井近くにも行き渡らせることができます。家具の多い部屋にも冷風を循環させられますよ!

2部屋の場合は?

繋がった2部屋で使用する場合は、先ほどと同じようにエアコンと逆向きにして送風します。サーキュレーターで送った風が天井に伝わり冷気が広がります。

もっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください!

サーキュレーターの効果的な使い方【暖房編】

次に暖房とサーキュレーターを併用するときについて見ていきましょう。暖房と一緒にサーキュレーターを使うときは、「暖かい空気は上に行く」という性質を利用するのがコツです。

1.エアコンに向ける方法

エアコンの対角線上にサーキュレーターを置き、エアコンの吹き出し口に向けて送風します。エアコンから出てきた温風を部屋いっぱいに拡散させることができます。冷房と同じ方法ですが、暖房でも効果的。家具の少ない部屋にサーキュレーターを置くときにオススメ!

2.天井に向ける方法

エアコンから少し離れた位置にサーキュレーターを置き、天井に向けて真上に送風します。天井近くに溜まってしまいがちな温風を部屋全体に行き渡らせることができます。家具が多く置かれている部屋にぴったりですよ!

2部屋の場合は?

こちらは向きを真上にして送風をします。天井に向かうサーキュレーターの風が溜まっていた暖房の空気が部屋に広がります。

さらに詳しい情報を知りたい方はこちらの記事でご確認を!

サーキュレーターはロフトや吹き抜けにも使える?

サーキュレーターを効果的に使うための置き方は分かりましたね。しかし、「ロフト」や「吹き抜け」「リビング階段」など、ちょっと変わった形のお家ではどうしたらいいのでしょう?

ポイントは「サーキュレーターの2台使い」。2つのサーキュレーターを使えば、複雑な間取りでも、効率的に空気の流れをつくることができます。このとき、サーキュレーターはなるべく風力の強いものを選びましょう。

夏の場合

熱さの厳しい夏。エアコンが1階にしかないと、ロフトや吹き抜けといった高いところに冷房の風が回らず、蒸し暑くて耐えられないですよね……。

「冷たい空気は下に行く」という性質を利用して、下に溜まった冷風を上に向かって送風するようにサーキュレーターを置いてみましょう。

左の図のように2つのサーキュレーターを置けば、高いところにも冷風を届けながら空気を循環させることができます。

冬の場合

寒さの際立つ冬は、暖房の温風が高いところに逃げてしまいます。そのせいで、いつまでも部屋が暖まらず、足元から寒さに震えてしまうことがありますよね。

そんなときは、「暖かい空気は上に行く」という性質を利用して、上に溜まった温風を下まで届けるようにサーキュレーターを置いてみましょう。

右の図のように2つのサーキュレーターを置くと、天井近くに溜まってしまう温風を散らしつつ、部屋全体に温風が行き渡る流れを作ってくれます。

サーキュレーターの色々な使い方

サーキュレーターは、冷暖房の効率を上げることだけが得意なのではありません。サーキュレーターの別の使い方も見ていきましょう。

部屋の換気に

サーキュレーターは風を起こすので、これを利用して換気を行います。エアコンをつけずに、開けた窓に向けてサーキュレーターを置くと、ただ窓を開けるよりもグッと効率的に換気することができるんです。

エアコンなしでも、梅雨の時期のジメジメとした空気を解消できますよ!

洗濯物を早く乾かすために

洗濯物に向けてサーキュレーターを送風すれば、洗濯物を早く乾かすことができます。首振り機能のあるサーキュレーターを選べばさらに効率的!

部屋の中の空気を循環させながら洗濯物も乾かせれば、一石二鳥ですね。先ほどの窓を開ける技と合わせることで換気もできるので、一緒に行うのが良さそうですね。

加湿器や空気清浄機と一緒に

加湿器と一緒にサーキュレーターを使えば、サーキュレーターが加湿器の蒸気を部屋全体に行き渡らせてくれるため、室内の湿度を一定に保つことができます

ただ室内を加湿しすぎるとカビの原因にもなるので、適度に窓を開けて換気することをオススメします!

また、サーキュレーターを空気清浄機と一緒に使うのもおすすめです。空気洗浄器が届かないところの空気まで、サーキュレーターが循環させてくれるので、効率よく部屋の空気を整えられます

サーキュレーターの選び方

サーキュレーターの使い方や置き方が分かりましたが、これ、買うときは何を基準に選べばいいのでしょうか?

部屋や暮らしに合ったサーキュレーターを手に入れるためのポイントを見ていきましょう。サーキュレーターの商品について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてください!

サーキュレーターは、家電量販店だけでなく、最近はホームセンターや雑貨屋でも売られています。たくさんあるサーキュレーターの中から、次の基準で選びましょう。

風力の強さ

風力の強さはサーキュレーターを選ぶ上で大事なポイントです。なんといったって、サーキュレーターは空気を循環させるものですから、それに足りる最低限の風力が必要です。

これを知るためには、「適応床面積」あるいは「対応畳数」を見てみましょう。どちらも意味は同じで、サーキュレーターが「どれくらいの広さの部屋に適した風力を持つか」ということを示しています。

サーキュレーターを使いたい部屋の広さを考えて、十分な風力を持つものを選びましょう。ロフトや吹き抜けの部屋に使いたい場合は、特に強めの風力が必要ですよ!

音の静かさ

サーキュレーターは風力の強さが売りなので、羽根の回る「ブーーン」という音がどうしても大きくなってしまいます。リビングや寝室などの生活空間で使うときは気になってしまいますよね。

そうした人は、「静音機能」や「風量調節機能」のついたサーキュレーターを選んでみましょう。実際に家電量販店に行ってみて、どれくらいの音がするのか確かめてみることが大切です。

掃除のしやすさ

空気循環に特化しているサーキュレーターは、安価なものの中には、カバーを取り外して中身を掃除することができないものがあります。でも、定期的に掃除しないと、どんどんホコリが溜まっていってしまいますよね。

強い風を起こすサーキュレーターは、たくさんの風を吸い込むので、一緒に大量のホコリも巻き込んでしまいます。

ホコリが詰まってしまうと、羽根の動きが悪くなり、サーキュレーターが壊れやすくなってしまうのです。長く大事に使いたい人は、カバーを取り外せるタイプのものを選びましょう。

モーターを基準に選ぶ

風力や静音性を確認してもなおサーキュレーター選びで迷ったら、「モーター」に着目してください。

サーキュレーターの羽根に電気を伝えて動かすために必要な、内部に取り付けられている部品です。このモーターには2つの種類があり、それによってサーキュレーターの特徴が変わってきます。

DC(直流)モーター

こちらはサーキュレーターの主流で、機能が豊富で・消費電力も小さく、サーキュレーターを使ってみたい全ての人にオススメできます。

デザインも豊富なので、部屋の雰囲気に合ったものを探してみてください。ただ、価格が高い点は否めません。しっかりとしたサーキュレーターを長く使いたい人には良いでしょう。

AC(交流)モーター

ACモーターの特徴は「価格が安いこと」です。デザインが少なく、消費電力もDCモーターに比べて大きいですが、初期費用を抑えてサクッとサーキュレーターを試してみたいならオススメです。

まとめ

空気を循環させるサーキュレーター。冷房や暖房の効率を上げたり、加湿器や空気清浄機と一緒に使ったり……。1台あるだけで、節電しながら部屋の空気を心地よくしてくれる、便利なアイテムです。

サーキュレーターを生活に取り入れて、無駄な電力を使わずに夏や冬を乗り切りましょう!