新型コロナウィルス感染拡大の影響で「密閉、密集、密接」の「3密」を避けて過ごすことが求められていますね。
オフィスでも3密対策としてアクリル板を設置したり、ソーシャルディスタンスを確保できるようにするなど様々な対策が取られていると思います。
今回は対策の1つとして挙げられている「換気」について解説します。
換気とは、外の空気を室内に取り入れ、室内の空気を外に追い出すことで、室内の空気中の汚染物質を排出し薄めることです。
空気中には二酸化炭素(CO2)や一酸化炭素(CO)などのガス状汚染物質や、カビ、細菌、ウイルスなどの粒子状の汚染物質があります。
汚染物質は人の健康や業務にも悪い影響を及ぼします。
そのため、オフィスでは定期的に換気をしなければなりません。
換気の方法は窓からの外気を取り入れる「自然換気」と、送風機などの機械を利用した「機械換気」の2種類に大きく分けられます。
窓の開けられるオフィスでは自然換気を行い、窓の開けられないオフィスでは機械換気を行いましょう。
オフィスではエアコンが設置されているため空気が入れ替わっているイメージがあるかもしれません。
しかし、エアコンは室内の空気を吸い込み、その空気の温度を変えた後に室内に空気を戻しているだけで、外の空気と入れ換えはしていないのです。
エアコンがついていても定期的に換気が必要ですよ。
空気清浄機も室内の空気をきれいに保つための機器です。
しかし、空気清浄機も機械を介して室内に浮遊する汚染物質取り除き、室内の空気を循環させるものなので、空気清浄機を利用するだけではなく合わせて換気が必要です。
オフィスや店舗の入るビルなどでは建築基準法で定められた換気設備が設置されています。
ただし、オフィスに人が多い場合や、会議室など密室空間に人が集まる場合は、換気設備に任せるだけでなく、積極的に空気の入れ替えをしなければなりません。
通常、天井や壁に換気口(給気口と排気口)があります。
どこに設置されているのかを確認しましょう。
空気の流れを作る上で重要です。
窓や入口ドアを開けて空気の通り道をつくります。
オフィス内全体の空気が入れ替わるように対角線に空気の道を作りましょう。
換気するときの目安は、1時間に10分程度と言われています。
1時間に10分の換気を1回するよりも、1時間に5分の換気を2回する方が換気の効果は大きくなりますよ。
新型コロナ対策において厚生労働省は「2方向の窓を、1回、数分間程度、全開にすること、換気回数は毎時2回以上確保すること」を推奨しています。
1カ所の窓だけでなく、2カ所の窓を開けて空気の通り道を作りましょう。
開けた窓が対角線になると効率よく換気ができます。
空気の入口を小さくし、出口の方を大きく開けましょう。
空気は空間に入ってくる量と出ていく量が同じ場合、空気の入口が小さいほうが勢いよく流れるという性質があります。
窓が1カ所しかない場合は、ドアを開けて風の通り道を確保します。
扇風機やサーキュレーターの風を窓の内側から外へ向けて送ることで、室内の空気を外に排出され、効率の良い換気ができます。
ビルなど窓の空かないオフィスではビルに換気設備が設置されています。
オフィスの換気設備は個人で操作できる場合と、建物の管理会社などが操作する場合があります。
個人で操作できる場合は、換気機能がきちんと作動しているか確認しましょう。
窓の開かないオフィスでは2カ所のドアを開けて換気をします。
対角線上に開けられることが理想ですが、難しい場合は離れたドアを2カ所開けましょう。
2カ所所開けることで空気の通り道ができて、オフィス内の空気全体の空気を入れ替えることができます。
ドアが1カ所の場合は外側に扇風機やサーキュレーターの風をドアの内側から外へ向けて送りましょう。
空気の入口を小さくし、出口の方を大きく開けましょう。
空気は空間に入ってくる量と出ていく量が同じ場合、空気の入口が小さいほうが勢いよく流れるという性質があります。
部屋のドアを開けて、扇風機やサーキュレーターをドアの入り口付近で換気口の方に向けて置き、部屋の外から排気口に向かって空気が流れるようにします。
ドアを開けて扇風機やサーキュレーターを部屋の外に向けて、部屋の外に空気を出すようにします。
個室奥とドア部分両方に扇風機やサーキュレーターがあるとより効率的です。
換気に使う壁や天井の換気口にはフィルターがついています。
フィルターが汚れていると換気能力が低下してしまいます。
定期的に掃除をしましょう。
エアコンのリモコンと換気設備のリモコンが一体となっているものがあります。
春や秋など冷暖房を使わない時期にはリモコンをOFFにしますが、その際同時に換気機能を停止しないように気を付けましょう。
新型コロナウィルス対策としてオフィスでは換気の徹底が必要となっています。
換気は空気の流れを作り空気の入れ替えを行うことが大切です。
備え付けの換気設備を確認し、適切な換気を行いましょう。
社員が安心して仕事に集中できる環境をつくりたいですね!