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更新日 :2020年02月17日

自分でお手入れして育てる!キンモクセイの剪定時期や手順を特集!

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秋口にふわっと香るキンモクセイ。

オレンジ色の可愛らしい花をつけるイメージがありますが、実は白や黄色などの花を咲かせる品種もあるのです。

育てやすさと、花を咲かせたときの香りを求めて、お庭で育てている方も多いはず。
引っ越し先のお庭にキンモクセイが植えてあった、なんてケースもありますよね。

そんなキンモクセイをお庭で育てるうえで欠かせないのが、剪定というお手入れ方法。

今回はそんな剪定の基礎知識から、実際に自分で剪定する方法まで、じっくりお話していきます。

キンモクセイってどんな木?

まずは、「そもそもキンモクセイってどんな木なの?」というちょっとしたお話と、剪定が必要な理由をお伝えします。

キンモクセイの特徴

基本的に、キンモクセイは、9~10月頃に花を咲かせます。

開花時の花や香りの印象が強いですが、実は開花期間は1週間ほど。
思ったよりも短いですよね。

常緑樹で、暑さや害虫などにも強いため、とても育てやすい木として知られています。

キンモクセイの剪定は必要?

育てやすいのに剪定しなきゃいけないのか…とちょっと疑問に思いますよね。
でも、基本的にお庭で育てる場合はどんな木でも剪定が必要なのです。

キンモクセイはぐんぐん成長し、気が付くと8mくらいの高さになっていることも。
8mというと、マンションの3階くらいの高さです。

一軒家のお庭で育てている場合、マンションの3階くらいの高さの木がお庭に立っていると、日当たりが悪くなったり、虫や花粉などが気になりますよね。

そこで、一定の大きさに保つという理由で、剪定が必要になってきます。

そのため、毎年必要な剪定は伸びた枝を短くする程度。
数年に1度、木の内側の枝が密集した部分をすっきりさせてあげると、害虫や病気を防ぐことができます。

剪定の基礎知識

剪定の必要性を理解できたところで、剪定前に知っておくべき基礎知識をお伝えします。

剪定時期

毎年花がつくようにしたいのであれば、剪定は10~11月か、2月下旬~3月のどちらか。

キンモクセイの開花は9~10月にかけて、というのは先ほどもお伝えした通り。
そのため、10、11月の花が咲き終わった後、そして寒くなる前に剪定すると、新しい花の芽を切ることなく剪定することができます。

10、11月は剪定できなかった…という場合は、春に向かって木が活発になる前の2月下旬か3月がいいでしょう。
基本的に、春から夏にかけて花を咲かせる準備に入るので、その時期の剪定を避ければOKです。

もし、花は咲かなくていいからとりあえず木を小さくしたい!という場合。
冬以外であればいつでも剪定して大丈夫です。
寒い時期は、切り口から傷んでしまう可能性があるので、避けるようにしましょう。

剪定する枝

剪定前に、剪定すべき枝(不要枝)の見分け方を知っておきましょう。

最初にお話しした通り、キンモクセイの剪定は2通り。

毎年行う外側の剪定と、数年に1回のペースで行う内側の剪定があります。
外側の剪定は、基本的に形を整えるだけなので、ここで紹介する枝は、内側の剪定をする際に参考にしてみてくださいね♪

12種類の不要枝を、

幹の近くにある枝
養分を吸収しすぎる枝
込み合っている枝

の3タイプに分けて紹介します。

幹の近くにある枝

・ふところ枝
木の幹に向かって内側に生えている枝です。
枝の根元部分から切り取りましょう。

・かんぬき枝
幹の同じ高さから枝が2本生えている場合は、片方を剪定します。
樹形が崩れる可能性があるため、伸ばしっぱなしはNGです。

・胴ふき枝
こちらは背の高いサザンカの場合に限ります。
幹の下部分に横に生えている細い枝は根元から切って通行の邪魔にならないようにしましょう。

・腹切り枝
幹の腹を切るようにして交差している太めの枝を指します。
枝の根元から切りましょう。

養分を吸収しすぎる枝

・徒長枝
太い枝などから、まっすぐ上に向かって伸びている新しい枝です。
極端に養分が流れやすく、樹形を乱してしまうため、根元から切り落として問題ありません。

・ひこばえ
木の根元から生えてくる枝です。余分な養分が流れてしまうため、根元から切った方がいいでしょう。

込み合っている枝

・交差枝
名前の通り、枝同士が交差している枝です。
枝が触れ合っているとこすれて枝が傷つくため、交差しないように枝を切る必要があります。

・からみ枝
他の枝に絡みつくように伸びている枝は、空気の通りが悪くなり、害虫が増える原因となります。
見つけた場合は根元から切ってしまいましょう。

・さがり枝
地面に向かって生えている枝は、樹形を乱してしまいます。
枝の根元から切ってしまいましょう。

・立ち枝
垂直方向に上に向かって伸びている枝は根元から切り落とします。
通常だと枝は方向に伸びるため、伸びすぎると、樹形を乱す原因となります。

・車枝
1カ所から枝が何本も出ている場合は、本数を減らして、風通しを良くする必要があります。

・平行枝
枝が同じ方向に平行に伸びている場合、片方に日が当たらず、枯れてしまう可能性があります。
樹形のバランスをみて、片方を根元から切り落とします。

 

剪定に必要な道具

いざ剪定!とそのまえに、剪定に必要な道具は持っていますか?

広いお庭で様々な植物を育てている場合、剪定道具は一式そろえて置くと便利です。

キンモクセイの剪定に必要なのは、

・剪定バサミ
・刈り込みバサミ
・のこぎり

の3つ。

それぞれの用途と、おすすめの商品を紹介します。

剪定バサミ

細かい枝をお手入れをするときに必要なのが剪定バサミ。
手にしっかりフィットするものを選ぶようにしましょう。

太さ2cmまでの枝を切ることができます。刃がフッ素コーティングしてあり、頑丈なつくりなのにも関わらず、重さ228gという軽さ!ラチェット機能という、「ギア」と「テコ」で切断する機能が付いているため、太い枝でも楽に切り落とすことができます。

刈り込みバサミ

外側の剪定をする際に、形を整えるために使います。
長時間持っていても腕が付かれないように、軽めのものを選ぶことをおすすめします。

重さ490gと、軽さにこだわった刈り込みバサミ。持ち手にはすべりにくいグリップが付いていたりと、細部までしっかりと作られています。軽いうえに、切れ味のいい刃が付いているので、女性でも簡単に使えます。

のこぎり

木を大幅に小さくする場合、枝の根元から切り落とす必要があります。
そんな時に役立つのがのこぎり。
きちんと剪定用ののこぎりを用意するようにしましょう。

刃を折りたたむことができるので、保管の際も安心なのこぎりです。重さ175gと軽いのも魅力的ですよね。軽い力でどんどん刃が入り、切れ味が良いのもポイントです。

キンモクセイの剪定方法

それでは、本題の剪定の仕方をお伝えしていきます。

毎年行う外側の剪定と、数年に1度の内側の剪定とでは、切る枝や方法が違ってくるので、それぞれ紹介していきますね!

ちなみに、内側の剪定をやる年は外側の剪定をしなくてもいい、というわけではありません
外側の剪定を行ってから、内側も剪定する、という順番でお手入れしていってくださいね♪

毎年の剪定

年に1度、欠かさず行ってほしいのが外側の剪定です。

用意するもの

・剪定バサミ
・刈り込みバサミ
・軍手
・脚立
・ゴミ袋

  手 順  

1. 切った後のイメージをする

まずは、どの程度刈り込むのかをイメージしましょう。
目安としては、1年間で伸びた分を切り戻す感じ。

丸く形を整えるように意識しましょう。

2. 側面から刈り込む

イメージができたら、刈り込みバサミを使って、木の側面から上に向かって切っていきましょう。

後で整えるので、まずはイメージした大きさになるように、適当に刈り込むだけで大丈夫です。
ただし、刈り込みすぎないように、ちょこちょこ遠くから形を確認するようにしてくださいね♪

3. 上から形を整える

全体を荒く刈り込んだら、仕上げに上から、刈った側面をきれいに整えていきます。
刈ったばかりの木は、離れてみると凸凹が目立ってしまうものなので、最後までしっかり剪定してくださいね!

POINT
枯れ枝や、害虫が付いている枝を見つけたら、剪定バサミで切ってしまってOKです。

数年に1度の剪定

内側の剪定は、3、4年に1回のペースで行いましょう。

用意するもの

・剪定バサミ
・のこぎり
・軍手
・脚立
・ゴミ袋

  手 順  

1. 不要枝を切る

まずは、不要枝をみつけましょう。
特に枝が密集している部分は、病気や害虫の原因となるので、しっかりと剪定します。

遠目にみて、枝の隙間を通して向こう側が見えるくらい、枝を切っていけばOKです。

2. 枝の先端を整える

伸びている枝の先端を整えます。

枝分かれしているものは、2節目くらいのところで切るようにしましょう。
3本に分かれている枝は、真ん中の枝を根本から切り、残りは2節目で切り取ります。

POINT
木を大幅に小さくしたいのであれば、のこぎりを使って、幹と枝の境目で枝を切り落としましょう。

大きく育ってしまった木を小さくしたいのであれば、枝を切り落とす他ありません。
内側の枝を切り落とし、外側も大きく刈り込んでいきます。
次の年、花が付かない可能性もありますが、すぐに成長するので、安心してくださいね♪

キンモクセイの育て方

キンモクセイの剪定は、どちらかというと人や家のため。
もちろん虫や病気を防ぐことにもつながりますが、邪魔にならないように小さくするという理由の方が大きかったですよね。

そこで、キンモクセイはどんな育て方をすればより健康に保てるの?と思う方に少しだけ、キンモクセイを育てるポイントをお伝えします。

ポイントは、

・土選び
・水やりの頻度
・日当たり

の3つです。

土選び

キンモクセイは、地面に植えても、鉢植えでも育てられる木です。

苗から育てたい、という場合は、水はけの良い酸性の土を選ぶようにしましょう。
水はけが悪いと、木が腐ってしまう可能性があるので、注意が必要です。

水やりの頻度

水は、あげすぎるのはNGです。

ちょっと湿っている状態を保つのが1番。
土が乾燥しているな~と思ったら水やりをするようにしましょう。

日当たり

キンモクセイは特に日当たりの良い場所を好みます。

すでに地面に植えてある場合は難しいかもしれませんが、鉢植えの場合は、十分に日があたる場所に置いてあげるようにしましょう。

まとめ

キンモクセイの剪定。
お庭で育てる場合は必要不可欠のお手入れ方法です。

毎年行う外側の剪定は自分でもできるけど、大幅に樹形を変えたい、という場合は業者さんに相談してみるのがいいかもしれません。
せっかく育てた木を剪定したら、全く花を付けなくなった…なんてことになったら悲しいですものね。

秋の風物詩であるキンモクセイ。
しっかりと剪定して、きれいで甘い香りのする花がつくのを楽しみに待ちましょう♪