「ドアを開閉する」という動作は、私たちが生活する上では、欠かせない動作ですよね。
ドアノブが壊れてしまうと、ドアはドアとしての機能が果たせなくなり、ただの板になってしまいます。
そういう意味では、ドアノブはドアの心臓部と言っても過言ではありません。
普段何気なく使っているドアノブですが、なんとなくドアノブが重かったり、動きが悪かったり、そんな症状が起きたことはありませんか?
例えば、ノブを完全に回しきらずにドアを開閉したりすると、通常よりも劣化が早くなり、このような症状が多く見られます。
だましだましは使えるものの、そのまま放置してしまうと、いずれは致命的な故障に繋がってしまうことも…。
皆さんは、いきなりドアノブが壊れたらどうするでしょうか?
「ドアが開かない!」と気付いたら、慌てて修理業者さんを探してしまう人も少なくないと思います。
でも、ちょっと待ってください。
ドアノブは、実は特別な知識や工具もなく、誰でも取り外しができるんです。
取り外しができたら、修理できるまであと1歩。
仕組みが分かれば、自分で修理までできちゃいます!
今回は、ドアノブの主な故障内容や原因、その修理方法まで紹介していきます。
ドアノブの故障を発見したら、これを読んでぜひ修理に挑戦してみてください!
目次
みなさんはどんなドアノブを見てきたでしょうか?
日常でよく目にする回すタイプやレバータイプに加え、最近ではデザイン性重視のものも増えてきており、様々なタイプのドアノブを目にする機会が増えてきていると思います。
ノブ自体の構造はそこまで大差ないですが、ドアノブの種類によってその故障内容や修理方法も変わってきます。
ご家庭のドアノブのタイプを知ることは修理するための第1歩。
まずは、一般的に使われているドアノブが自分で修復可能なのかを確認しましょう。
ドアノブの中でも、比較的構造が簡単なものは室内で使われることが多く、自分で直すことができます。
丸くなっているドアノブを回す、日本の家屋の最もスタンダードタイプで、一昔前までは多くのドアノブに採用されていました。
最近では、他のタイプの人気が増え、新しく取り付けられる機会は減っていますが、まだまだ目にする機会は多いです。
例えば、昔のトイレのドアノブなどはこのタイプです。
外付けの鍵があるわけではなく、中央のボタンを押し込むと鍵が閉まるようになっており、ドアノブを回すと同時に解錠します。
ドアノブと鍵が分かれている種類もありますが、いづれにせよ防犯上は少し不安があるため、主に室内に使われます。
構造がそこまで複雑じゃない上、室内の鍵がない扉に使われることが多いので、比較的簡単に直すことができます。
レバーを下に落としながらドアを引くタイプ。
丸型タイプのようにひねる動作が必要なく、お年寄りなども開閉がしやすい、ユニーバサルデザインとなっています。
室内、屋外関係なく使われており、最近では広く普及しています。
こちらも構造がそこまで複雑ではないので、自分で修理することができます。
中には構造が複雑で、自分ではなかなか直すのが難しいドアノブもあります…。
押し引きするハンドルがついており、その上下に2つ鍵穴があるタイプ。
スタイリッシュな見た目な上、防犯にも優れているため、最近ではマンションなど集合住宅の玄関でよく目にします。
これは、鍵とのつながりなど、防犯上構造が複雑。
自分で修理すると鍵部分に不具合が生じやすいです!
無理に直そうとせず、業者さんに頼んだ方がいいですね。
マグカップのようにうねった取っ手がついており、親指で押し下げながら開けるタイプ。
一軒家の玄関などによく目にします。
デザインが豪華で奇抜なものが多いため、「装飾錠」とも呼ばれます。
こちらも構造が複雑になっているので、無理に直そうとせず、故障したら業者さんに相談してみることをオススメします。
続いては、ドアノブの内部構造を、部品名とともに確認していきます。聞き馴染みのない用語も登場するかもしれないので、しっかり確認してみてください!
手順で登場する部品の図になります。
ノブは、ご存知の通り、取っ手部分のことです。
丸座は、ノブとドアの間のカバーになっている部分です。
座金とは、固定リングとも呼ばれ、その名の通り、ドアの開閉の際、ノブが必要以上に回転しないように固定する器具です。
ラッチとは、ドアの側面から出ている小さな金具で、通常は出っ張った状態で、ドアノブを回すと引っ込む仕組みになっています。
今回登場する部品をざっと紹介しました。部品名を覚える必要はありませんが、なんとなくでも把握しておくと修理もスムーズにいくと思います。
※この記事では、ラッチの坂がある方をドアの「内側」とします。
一般的には、鍵穴の反対側、室内側が「内側」とされています。
ドアノブの故障は突発的に発生するわけではなく、普段の使用などで徐々に調子が悪くなってくるものです。
原因としては、部品の摩耗やネジの緩み、錆び付きや乱雑な扱いによる破損など様々ですが、基本的には経年劣化になります。
多くの場合内部部品に原因があるので、外見ではどこに欠陥があるのか判断できないことが多いです。
症状によって対応も変わってくるので、まずはよくあるトラブルとその原因を見ていきましょう。
ドアノブは家の中でも特に負荷がかかりやすい場所で、長年使用していれば、どうしても部品は劣化してしまうものです。
ドアのぐらつきや動き方の故障はネジの緩みが原因の場合が多いので、1度取り外して内部の損傷を確認してみてください。
目立った損傷が見られなければ、付け直して、しっかりとネジを締めましょう。
大抵の場合は、それだけで症状は解決します。
部品が破損している場合、古くて経年劣化が気になる場合などは、新しい部品に付け替えるのも1つの手です。
少しでも異変を感じたら、確認してみると良いですね。
玄関のドアではあまりないですが、室内、特にトイレや浴室などのドアノブで多く見られます。
使用頻度が多く、湿気のダメージも受けやすい割に、あまり頑丈に作られていないため、このようなトラブルが起こります。
小さいお子さんやお年寄りがお風呂場で閉じ込められたりしたら、命の危険も伴います。
動かなくなる前、開閉しにくくなるなどの前兆があるはずなので、異変に気づいたら1度取り外して確認してみてください。
また、この症状の場合は、ノブ内部の潤滑油の消耗が原因かもしれません。
ノブを外して錠の動作部分に潤滑油を塗布してみると、滑らかに動くようになるかもしれません。
極端に錆びてしまっている時は、初心者では直せないので、交換するか、専門家に相談するのが吉です。
ドアノブの空回りの原因は、部品のトラブルがほとんどです。留め金部分とドアノブが連動しなくなり空回りしてしまうのです。
この場合は、ドアノブ全体の交換が最適です。空回りしてドアが開かない場合は、まずはドアを開けてから取り組みましょう。
ドアを閉めようとしても、なんとなく閉まりが悪かったり、うまく閉まらなかったりすること、あると思います。
ドアがうまく閉まらないという場合は、「ラッチ」と呼ばれる部品が原因です。
ラッチ受けに収まる際、部品同士が接触するため、ドアノブのパーツの中で最も劣化しやすいと言われています。
特に小さなお子さんがいるご家庭なんかは、雑にドアを閉めたりする機会が多いと思うので、ラッチの劣化が早くなってしまいます。
ラッチは、単体で交換することが可能なので、症状が現れたら、きちんと大きさを測って取り替えてみてください。
ラッチ部分を変えるだけで、ドアの閉まりはスムーズになります。
以上がドアノブの主なトラブルになります。
いずれの場合でも、まずはドアノブの内部の損傷を確認してみなければなりません。
先ほども言った通り、ドアノブはいきなり壊れるということがほとんどないので、もし長期間トラブルがなくても、定期的なメンテナンスが不可欠です。
少しでも違和感を感じたら、きちんと対策しましょう。
次は、さっそくドアノブの外し方を紹介していきます!
どんな症状であれ、自分でドアノブを直すとしたら、ドアノブを外すことからスタートになります。
初めての方にも挑戦できるレベルなので、ぜひ挑戦してみてください!
これをふまえて、さっそく手順を見ていきましょう!
用意するもの
・プラスドライバー
・マイナスドライバー
・千枚通し
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今回の場合は、小さな穴に入れ込むことでノブを取り外すのに使用しますが、書類やファイルの穴あけ、ヒモ通しなど、幅広い用途で活躍します。握りやすい持ち手なので、使ったことがない人でも、簡単に扱うことができます。
手 順
1. 内側のドアノブを外す
まずは、内側のドアノブから取り外ししていきます。
ノブやレバーの側面にネジが見える場合は、それを取り外せば簡単に取り外しできます。
丸型のタイプなどはネジがない場合が多いです。
そういうタイプはノブの側面の小さな穴があるので、そこに千枚通しを差し込み、ノブの部分を取り外します。
これで内側のノブの取り外しが完了です。
外側のドアノブは、この段階では、まだついている状態で大丈夫です。
2. 丸座を取り外す
丸座はネジで固定されている場合がほとんどなので、ドライバーで簡単に取り外しできます。
ネジがないタイプの場合は、丸座はツメで引っかかっているだけなので、力を入れれば取り外すことができます!丸座の横に小さなスペースがあるので、そこにマイナスドライバーを差し込んで、テコの原理を用いて取り外しましょう。
3. 座金を取り外す
座金もネジで固定されているので、ドライバーで取り外しましょう。
座金を外すと、外側のドアノブも引き抜けるようになります。
引き抜いてください。
4. 必要に応じて、ラッチ部分を取り外す
ラッチが原因でトラブルが生じている場合は、ラッチ部分も取り外してみましょう。
ラッチはドアの側面にあるので、側面を見てネジを外し、ラッチケースごと引き抜きましょう。
以上で、ドアノブの取り外しは終了です。
ドアノブを一度付け直すだけで解決する場合もありますが、もちろん交換修理が必要な場合もあります。
次は、新しいドアノブの付け方についてみていきましょう!
付け替える際、基本的には取り外しの逆の手順で対応できます。
ただ、交換修理する場合、新しいドアノブを購入する前に、ちょっとした下準備が必要です。
それは、必要な長さを計測すること。
具体的には、
・ドアの厚さ
・ラッチがついている金属板(フロント)の長さ
・フロントの幅
・フロントからドアノブの中心までの距離
・丸座の直径
・ラッチの幅
です。ドアノブならなんでもつけられるわけではなく、これらの長さによってつけられるドアノブは変わってきます。
同じ型から同じ型(丸型→丸型、レバー式→レバー式など)に交換する場合は基本的には必要ないですが、好みのドアノブが今までのドアノブと違う型の場合は、上の長さを計測してから探してみてください。
また、付け直す時は逆の手順で付け直していくので、ラッチの金具から付け直していくのですが、ここで1つポイントがあります。
丸座、ノブまでつけ終わった後、正常にラッチが稼働するのを確認してから本締めすることで、ミスがあった際に無駄な手順を踏まずに済みます。
ドアノブを外し、それを付け直すという作業で、内部の損傷がない限り、ある程度は改善されます。
ぜひチャレンジしてみてください!
室内のドアノブは、自分で手軽に修理、交換できることが分かりました。
それでは、浴室ドアの場合はどうなのでしょうか?
特殊な形をしていることが多い、浴室ドアについても、くわしく知っておきましょう。
浴室ドアには、大きく分けて引き戸と折れ戸があります。
引き戸は、横へスライドして開くタイプ。
折れ戸は、中間くらいの場所でドア自体が折りたたまれるタイプです。
それとは別に、トイレなどのドアと同じ形の、開き戸もあります。
まずはそれぞれの特徴を知っておきましょう。
引き戸は、安全性が高く、開いたり閉じたりするスペースが少なくても設置できる点が魅力のドア。
1枚タイプの引き戸だけでなく、2枚、3枚の扉を組み合わせているタイプもあります。
使い勝手が良い反面、レール部分にゴミが溜まりやすいという点が、デメリットです。
折れ戸タイプは、もっとも一般的な浴室ドアです。
狭いマンションやアパートでも設置しやすいため、このタイプしか知らない、という方も少なくないでしょう。
タオルがかけられるなど、機能性が高い商品も多く販売されています。
使用の度に、扉が折れるため、他のタイプよりも壊れやすい点がデメリットです。
開き戸タイプは、広いスペースのある家庭に設置されていることが多い、浴室ドアです。
レバーで操作できる種類もあり、子どもや高齢者でも操作がしやすいタイプです。
洗練されたデザインが多いのも、開き戸タイプの特徴。
手前に引くタイプを選んでしまうと、脱衣所に水滴が落ちやすくなるため、注意しましょう。
浴室のドアには様々な種類がありました。
現在使用しているドアが老朽化している場合、できれば新しいものに取り換えたいですよね。
ですが、お部屋のドアノブとは違い、浴室はドアごと交換する必要があります。
そのため、一人で作業を行うのはちょっと大変!
万が一サイズが間違っていたり、設置で失敗してしまった場合、お風呂の水が脱衣所へ漏れてしまったり、上手く開け閉めできなかったり、というトラブルの原因になります。
浴室ドアの修理は、業者に頼んだ場合でも、半日~1日かかる作業。
DIYの場合はそれ以上に時間がかかるケースもあります。
ドアが設置されている周辺の素材によって、作業の仕方が変わる点も、個人向きではありません。
新しいドアを、安心して長い期間使い続けるためにも、修理、交換は経験豊富なプロへ依頼しましょう。
詳細はこちら
ドアノブが壊れてしまったら、1番困るのは、おそらく「ドアが開かない」ということだと思います。
ドアが開いている状態でドアノブが故障することはほとんどないと思います。
故障によって閉じ込められてしまった場合や、どうしてもすぐにその部屋に入りたい場合なんかもあるかもしれません。
ドアノブが故障した際に、どうにかその扉を開ける方法を把握しておきましょう。
ドアが動く仕組みの肝は、ラッチの動きです。
ドアノブを回すとこのラッチが内側に引っ込み、スムーズに開閉できるという仕組みです。
極論、ドアノブが動かなくて、ラッチを直接引っ込めればドアを開けることができます。
緊急の時は、「あるもの」を使って強制的にラッチをしまうことで、ドアを開けることができるかもしれません。
用意するもの
・針金、テレフォンカードなど、薄くて比較的頑丈なもの
針金は緊急時には用意できないかもしれませんが、診察券、クレジットカードなど、薄くて比較的丈夫なものを、ドアと枠の間に滑り込ませることで、ラッチを引っ込めることができるかもしれません。
手 順
1. ドアノブの真横あたりに、用意したものを入れ込む
ラッチはドアノブの真横あたりにあるので、だいたいでいいので入れ込んでみましょう。
ドアと壁の間のわずかな隙間から覗いてみると見えるかもしれないので、それを試してみるのもありです!
2. ラッチの坂になっている部分を押す
ラッチの坂になっている部分は、基本的には内側にあります。
ラッチの向きがよく分らない場合でも、入れ込んだものを押す引くという動作を繰り返せば、大抵の場合は空けることができます。
見分けるのが困難な場合は、いろんな角度から試してみてください!
この方法で、無理やりラッチを引っ込ませましょう。
何度か繰り返してみれば、開けることができるはずです!
ただし、稀にラッチが四角形で、坂の部分がないタイプがあるので、その場合は、ドアノブを外すしか方法はないです…。
いかがでしたか?
ドアノブは、毎日のように使うため、気づかないうちに、ダメージが蓄積されています。
今まで、ドアノブの修理は、めんどくさくて、高度な技術が必要だと思っていた人も少なくないのではないでしょうか。
実は、必要な道具さえ揃えば、ある程度は修理可能で、力もいらないので、女性の方も実行できちゃうものだったんです。
家のドアノブが少しがたつく、少し重いなどと感じたら、そろそろ修理時期かもしれません。
1度取り外してみてはいかがでしょうか?
毎日使うものだからこそ、前もってメンテナンスし、大きなトラブルを回避しましょう。