和の雰囲気の畳は落ち着きますよね。でもジメジメする梅雨の時期、気づくと畳にカビが生えていたなんてこと、ありませんか?実は住居環境やライフスタイルの変化などによって、以前よりも畳にカビが生えやすくなっているんです。布団を敷いたり、裸足で歩いたり。快適で落ち着く畳ですが、カビがあるとやっぱり使いたくなくなりますよね。そこで今回は畳にカビができる原因、カビの除去法や予防の方法をまとめてみました!これを読めば、いつも清潔な畳で、快適和ライフ間違いなし!
適切なカビの除去法と予防法を学ぶためには、畳にカビが生えてしまう原因を理解することが大切です。原因を理解するためにも、まずカビが生えるメカニズムを見てみましょう。
カビの胞子が空気中から畳に付着し、カビの発生条件を満たすことで畳の表面に繁殖します。
畳のカビは、初期段階では緑カビや青カビが多いです。そのカビを1ヶ月以上放置すると…黒カビや赤カビなど色々な種類のカビが繁殖してしまいます。
ちなみに、カビの種類はこちら。ご自身の家のカビと照らし合わせてみてくださいね!
特徴
緑カビ
畳表に多く生えるカビ。木材に広がると腐らせる。大量に吸い込むと健康被害に。
青カビ
一般的に食べ物につくカビ。ゴルゴンゾーラのカビも青カビで健康への危害はないが、有害な緑カビとの区別が難しいので注意。
白カビ
白くてふわふわしている。見た目は似てないが、多くの白カビは青カビと同じカビで無害。しかし一部有害なものも。
黒カビ
黒いカビ。エアコンに繁殖すると、健康被害につながる可能性あり。
赤カビ
食品につくことが多い。畳につくことはまれ。
大量に有害なカビをすいこむと、「カビ毒」や、様々な感染症、アレルギーになってしまう可能性があります。個人でカビを見分けるのは困難なため、家のカビは無害だから放置しておく、などということはおすすめしません。
カビの発生条件は
の4つの条件が揃った時とされています。
特に注意すべきは湿度と温度です。
例えば、雨の日には、洗濯物を部屋干ししますよね?その洗濯物の湿気もカビにとっては天国です。雨の日には換気もできないので、室内に湿気がたまってしまうからです。
この、湿度と温度の条件がそろってしまうのは梅雨~夏場にかけて。この時期は特にカビに注意です!
ここからは畳にカビが生えてしまった際の対処法を詳しくご説明いたします!
畳のカビが軽度なのか、重度なのかによって対処法が異なります。
分類としては
軽いカビの除去方法を2通り紹介いたします。
カビを落とす力の強さは、お酢<エタノールですので、お酢から試していくのがオススメです。
お酢のニオイが気になる方もいらっしゃると思いますが、掃除の直後はお酢の匂いが残っていても、しばらくすると消えます。
また、お酢には除菌効果や、軽い漂白効果があるんです♪お酢であれば、すぐに用意できますし、お掃除にもすぐに取りかかれますね!
・マスク
・ゴム手袋
・布雑巾
・お酢
お酢を水で薄めます。バケツや桶を使いましょう。
水拭きをするときは畳目に沿って行いましょう。
畳は湿気に弱いので、最後にしっかり乾拭きをしましょう。
お酢よりもカビを落とす力が強いのがエタノール。
エタノールはアルコールよりも蒸発しやすいので、畳が湿気てしまう心配は不要です。
・マスク
・ゴム手袋
・(歯)ブラシ
・布雑巾
・掃除機
・エタノール
エタノールをスプレー容器に入れておきます。エタノールはネットではもちろん、近くの薬局でも購入できます。よく見かけるのは、無水エタノールと消毒用エタノールです。
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すこし高めの位置からスプレーしましょう。
カビが気になるところにエタノールをスプレーしたら、歯ブラシでこすっていきます。
歯ブラシの代わりに、たわしなどを使ってもOK。畳を傷めないように、優しくこすりましょう。
落としたカビなどの汚れを掃除機で吸い取ります。掃除機は本体を手で持ち上げて使いましょう。畳の目に沿って掃除機をかけてくださいね。
掃除機で汚れを吸い取ったら、エタノールで除菌します。これでカビが発生しにくくなります。
いくらエタノールが蒸発しやすいとはいえ、スプレーしたまま放置するのは畳によくありません。
最後にしっかり乾拭きをしましょう。この時も畳目に沿って拭いてくださいね。他のスプレータイプもおすすめです。
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ここまでが、軽いカビに対処する方法です。カビが気になった時、すぐに掃除をすればカビの発生・繁殖をおさえることができます。
重度のカビは、エタノールを使っても取り除くことができません。洗浄力の高い酵素系漂白剤と重曹を利用しましょう。
・マスク
・ゴム手袋
・布雑巾
・綿棒
・重曹
まずは重曹と酸素系漂白剤を1:1で混ぜ、水を少量加えてペースト状にします。ペーストは畳に直接つけるので、水は少なめにしましょう。使いやすい硬さに調節してくださいね。
畳のカビが気になる部分にペーストを塗っていきます。それ以外の部分には、ペーストをつけない方が良いため、綿棒などを使って塗るのがおすすめです。
固く絞った雑巾で、ペーストを拭き取ります。叩くようにすると、綺麗にとれます。畳に重曹や漂白剤が残っていると、畳が傷みます。しっかり拭き取りましょう。
最後に乾拭きをしましょう。
病気の元や畳を劣化させるカビですが、単純に臭いも気になりますよね。このカビの臭いには重曹が効果的なんです。
エタノールや重曹を使ってお掃除をすれば一緒に臭いも取れるとは思いますが、それでも取れない時、重曹を空瓶など小さな容器に入れて部屋に置いてみてください。
臭いだけでなく、湿気の対策にも効果的です。
お酢、エタノール、重曹×酸素系漂白剤などを使って、畳に生えたカビを落とす方法を紹介してきました!
果たしてこの方法は、畳の張替えを行なっているプロから見ても正しいものなのか…?気になったので質問してきましたよ!
畳の張替え(表替え)のプロに「畳にカビが生えてしまったらどうすればいいですか?自分で何かできることはありますか?」と聞いてみました!
たくさんの回答の中から一部を紹介します!
柳瀬畳内装さん(新潟県)
しあわせ畳さん(東京都)
畳に生えたカビをお掃除するときには、やはり掃除機をかける前に、拭き掃除をする必要があるようですね!
カビが生える原因は、湿気。お掃除が終わったら、しっかり部屋を乾燥させましょう!
また、畳の内部からカビが生えていると、自分では対処しきれないとの意見も。お掃除をしても、すぐにカビが生えてしまうようなら、畳の交換をしたほうが良いかもしれませんね。
しかし素人が畳を張り替えるのは至難の業。多くの時間と労力を費やしてしまいます。
そこで畳の張り替えをプロにお願いしてみませんか?ユアマイスターは利用者様とハウスクリーニングのプロをマッチングするプラットフォームです。ご自身のご要望にフィットする畳の張替えのプロも見つかるはずです。
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畳は意外と繊細な床材です。掃除するときにも、やってはいけないことがあります。
水拭きをするときには注意が必要です。水分を多く含んだ雑巾で水拭きをすると、畳の水分を吸収する性質により、かえってカビの原因になります。水拭きをするときには、硬く絞った雑巾を使いましょう。
カビが生えているところを叩いてはいけません。カビが周囲に飛び散りますし、畳の目の奥にカビが入り込む原因にもなります。カビはすぐに周りに飛び散りますから、お掃除の際には十分注意してください!
掃除機は吸い込んだ汚れは機内に溜めるのですが、空気は排出してしまうのです。なので、カビくらい小さい粒子になるとその排出される空気に乗ってむしろ拡散してしまいます。目で見えるカビもあるかと思いますが、そこはグッと我慢して、酢やエタノールで取り除きましょう。
畳のカビを綺麗にしたら、その状態を長持ちさせたいですよね。そこで、畳にカビができないようにする方法を紹介したいと思います。カビの発生・繁殖を抑えるために大事なことは、湿度を抑えることです。
カビを防止するためには、部屋の風通しをよくする必要があります。晴れた日には、窓を開けて空気を入れ替えましょう。また、タンスなどの大きな家具は風通しを悪くします。家具を置くときには、壁との間に隙間をあけるようにすると良いですね。
エアコンの除湿機能(ドライ)を利用することでも、湿度を抑えることができます。同時に扇風機を使うのも効果的です。特に掃除をした後などは、除湿機能で乾燥させるのがおすすめです。
建物の床下からの湿気が原因で、カビが発生するケースもあります。この場合、畳の下に防湿シートを敷くなどの対策をしましょう。それだけでも、カビを防止できます。また、畳の上に新聞紙を置くだけでも吸湿効果があります。雨の日や梅雨の時期には、ぜひやってみてください!カビを防止するには、湿気をコントロールするだけではなく、お酢を使った方法もあります。
1週間に1度、畳をお酢でスプレーしてから乾拭きしましょう。お酢は殺菌効果があるため、畳のカビに有効です。また、漂白効果も兼ねているので、殺菌と同時にシミや汚れに対する対策にもなります。お酢のニオイが苦手な方やアレルギーなどがある方は水500mlにクエン酸小さじ2を混ぜたクエン酸スプレーで代用しても大丈夫ですよ。
畳を使わないとカビが生えることがあるので、畳をよく使うようにしましょう。この時、靴下やスリッパを使うのではなく裸足で歩くことも重要です。裸足で歩くことにより油で畳の表面がコーティングされるので、歩いていて気持ちいいだけでなく一石二鳥です。
洗濯物の部屋干しをすると、部屋の湿度が高くなりカビが生えやすくなります。室外で干すことは洗濯物にとってもメリットが多いので、なるべく室外で干すようにしましょう。
畳のカビについて、原因から対処法、予防法までを解説しました。いかがでしたか?
カビの度合いによって取るべき対処方法が異なりましたね。プロの力を借りて、畳を張り替えてしまうという方法もあります。
是非この記事を参考に、ご自身に合った方法で、畳を快適に使いましょう!