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更新日 :2019年11月18日

中華鍋のお手入れは「から焼き&油ならし」で焦げつき対策も完璧です

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揚げ物から炒め物まで幅広い調理に活用できる「中華鍋」。

でもいざ使うとなると洗剤を使ってはいけないとか、から焼きしないといけないとかで手入れが難しく、さびてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか?

どんな調理にも使える万能調理器具としてより長持ちさせ、より料理をおいしくするためには正しいて手入れの仕方を把握しておくことが大切です。

これから購入を検討されている方、買ったはいいけどイマイチ扱いきれない。

そんな風に思われがちな中華鍋について、誰でも簡単に手入れできる方法をご紹介したいと思います。

中華鍋のお手入れ方法

野菜を炒めている中華鍋

中華鍋と使いはじめる前まず最初にから焼きをし、油ならしする必要があります。

新品の中華鍋の表面にはさび止めが塗られているので、から焼きによって落とさないとならないからです。

その手順がこちら!

から焼きの方法

まずは、から焼きから始めます。

用意するもの
・中華鍋
・中性洗剤
・キッチンペーパー
・スポンジ
・サラダ油
・くず野菜(キャベツの芯、大根の葉っぱ、人参の皮)
・お玉
・亀の子たわし
手順
1
コンロに乗せる

買ったばかりの中華鍋と包装から取り出し、中華鍋をコンロの上に乗せます。

2
表面の汚れを落とす

中性洗剤と少量の水を加えてスポンジで軽くこすりながら、表面についた汚れやホコリ、塗装を剥がします。

3
すすぐ

【2】をよく水で洗い流し、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。

4
中火にかける

中華鍋を中火にかけ、白い煙が上がり始めたら、から焼きしてください!

最初から強火にかけると、変形する場合があるので、必ず中火スタートで行いましょう。

また、煙がたちこめるため、必ず換気扇はオンの状態にしておくことを忘れずに。

中華鍋の表面につやが出て青白くなるまで、から焼きします。

5
側面を強火にかける

中心部分のから焼きが終わったら、次は側面のから焼きです。【4】と同じ手順で中華鍋を傾けながら、から焼きを開始。

ちなみにもうすでに中華鍋自体が熱くなっているので、強火からはじめて問題ありません。

6
冷まして、洗う

全体のから焼きが終わったら、熱が冷めるのを待ちます。熱が冷めたら、もう一度、水と中性洗剤を加えてスポンジで汚れを洗い流しましょう。

 

油ならしの方法

続けて油ならしをしていきます。

手順
1
中火で熱して、油をひく

中火で熱した中華鍋に、お玉1杯分のサラダ油をひいてなじませながら温めます。

2
油を移す

サラダ油が中華鍋全体にまんべんなく行き渡ったら、サラダ油を別の器に入れておきましょう。

3
くず野菜を炒める

【2】にくず野菜(キャベツの芯、大根の葉っぱ、人参の皮)を加え、中火で軽く炒めます。

腕を返して何度か中華鍋を振り、そのまま野菜は捨ててしまいましょう。

これを「ならし炒め」と言います。食べる用ではなく、あくまで中華鍋を使い始めるプロセスのひとつなんです!

4
水で洗う

「ならし炒め」が終わったら、ぬるま湯を加えて、今度は亀の子たわしで表面をなでる程度に洗いましょう。

「ならし炒め」によって表面に油がなじませても、力を入れてゴシゴシこすったり、中性洗剤を使ったりすると、油が全部剥がれてしまいます。ここでは中性洗剤は必要ありません。

5
すすぐ

表面を軽くすすいだら、キッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。

6
油で拭く

最後の仕上げにサラダ油を1周まわして、キッチンペーパーで表面に油をなじませるように拭きあげれば完了!お疲れ様でした!

 

どうしてから焼きが必要なの?

中華鍋を洗うにはスポンジ

長々と中華鍋のから焼き、油ならしの手順を説明しました。

仕事や家事、育児の合間にこうした作業を行うのは時間がかかるのでは面倒ではありますが、最初の手間がのちのちの手入れをより楽にしてくれるんです。

そもそも新品の中華鍋の表面には、工場での製造過程でついた汚れやホコリ、さび止めが塗られているので、そのまま使うのは不衛生

から焼きを行うことで、これらの汚れをきちんと洗い流して、清潔な状態にリセットできるのです。

また、「ならし炒め」により、調理の際に食材が中華鍋の表面に引っ付いたり、焦げたりするのを防ぐ効果があります。

食材の焦げ付きがないとストレスなく調理できますよね。しかも、こうやって時間と手間をかけて下準備を行えば、その分、愛着がわくというもの。

 

中華鍋の普段のお手入れの方法

作った料理を写真に撮る様子

中華鍋の普段の手入れ方法についてですが、基本的に中性洗剤は使用せずに、水もしくはぬるま湯で洗うだけでOK。普段の洗い方とさびの落とし方を紹介します。

普段の洗い方

繰り返しになりますが、洗剤は必要ありません!
スポンジと水かぬるま湯だけで洗います。

手順
1
調理後に鍋を空にする

調理が終わってお皿に乗り切らなかった分は、鍋に残さず必ず別の皿に写して空の状態にしてください。

食材からにじみ出る水分によって、表面がさびる原因となるからです。

2
お湯で洗い流す

余熱が残っているうちに、お湯でサッと洗い流しましょう。

中華鍋がまだ熱い状態で洗った方が、油汚れがきれいに落ちるからです。

もし仮に焦げつきがある場合でも、たわしやスポンジで軽くこすれば、簡単にきれいになります。

3
乾かす

キッチンペーパーで水気を拭き取り、自然乾燥させれば終了です。

 

うっかり中性洗剤で洗ってしまった場合、ぬるま湯で洗い流した後に水気を拭き取り、サラダ油を数滴垂らしてキッチンペーパーでなじませれば問題ありません。表面の油を補ってあげればいいんです。

 

さびの落とし方

黒さびと赤さび2タイプあるうち、一番厄介なのが赤さびです。この赤さびを解決するためには、備長炭を使います。

用意するもの
・備長炭
・サラダ油
手順
1
備長炭を水に浸す

備長炭をたっぷりの水に浸して、中に水分を浸透させます。

こうすることで備長炭に含まれる水分量が増えて、滑りが劇的に良くなるんです。

さびはこちらの備長炭で落としましょう♪

今回は赤さびを落とす用途を紹介しますが、備長炭には他にも、炭のミネラルでご飯や漬物をおいしくしたり、冷蔵庫の中の臭いを取り除いたりと様々な用途があります。

2
さびを備長炭でこする

赤さびが付いている部分を【1】の備長炭でこすります。

滑りが悪くなったら水につける、こする、水につけるの作業を繰り返してください。

3
ぬるま湯で洗う

中華鍋の中についている取れたさびや備長炭のカスは、ぬるま湯できちんと洗い流しましょう。

4
中火にかける

中華鍋を中火にかけて水分を飛ばします。

5
冷まして、油をなじませる

熱が冷めたら、表面にサラダ油をなじませて完了です。

 

少し面倒ではありますが、毎日のこまめなケアによって中華鍋の持ちは格段にアップします。

中華鍋のコゲはどうすればいい?

気をつけていても「お鍋がコゲちゃった…」ということ、ありますよね。

応急処置として、まずは急いでお湯で洗い流してください。

それでも焦げ付きが落ちないときは、重曹を使ってコゲを落としましょう。

軽めの焦げ付きの場合

焦げ付きが軽めの場合、沸騰させて落とす方法がオススメです。

用意するもの
・重曹
・スポンジ
手順
1
重曹を入れる

中華鍋に水1Lと重曹大さじ4杯を入れます。

2
沸騰させる

火にかけて沸騰したら、そのまま10分ほど待ちましょう。

3
鍋を冷ます

火を止めて、1~2時間ほど冷めるのを待ちます。

4
コゲを落とす

スポンジでこすってコゲを優しく落としていきます。
これでも落ちなかったら、重曹ペーストを使う方法も試してみてください。

用意するもの
・重曹
・スポンジ
手順
1
重曹ペーストを作る

重曹大さじ4杯を容器に入れて、少しずつ水を加えていきます。
ペースト状になったら完成です。

2
コゲに塗りつける

中華鍋の落ちない焦げ付きに、重曹ペーストを塗っていきます。

3
しばらく待つ

10分ほど待ってみましょう。

4
コゲを落とす

スポンジでこすってコゲを優しく落としていきます。

 

お鍋の焦げ付きは酸性です。それに対して重曹は弱アルカリ性。
中和し合って焦げ付きが取れやすくなるんですね。

ゴシゴシこするよりも、化学反応で落とす!これを頭に入れておいてください!

中華鍋の焦げ付きを防ぐには

コゲを落とすことはできますが、「そもそも中華鍋を焦がしたくない」ですよね。

気をつけているのに鍋が焦げてしまう場合、こんな理由が考えられます。

お鍋の洗いすぎ

以外に感じるかもしれませんが、これが意外と多い理由の1つ。

家族の誰かが中華鍋を洗うとき洗剤を使っていませんか?

そうでなくても、油の膜が落ちてしまうと、鍋は焦げ付きやすくなるのです。

洗いすぎには注意してくださいね!

油が足りない

炒め物など料理を始めたときの油の量が足りないとそれも焦げ付きの原因になります。

ヘルシーな料理にはなりませんが、中華鍋を焦がしたくないのなら、適度に油を入れて加熱することが大切です。

火力が強すぎる

中華鍋なので、なんとなく強火で調理したくなるところですが、コンロの火が強すぎると、やっぱりお鍋は焦げてしまいます。

基本的には中火での調理を試してみてください。

そして、もし中華鍋を焦がしてしまったら、早めにお湯で洗い流しましょう。

先ほどもありましたが、焦げ付いた鍋を長い時間放っておくのが一番マズイです。

どんどん焦げ付きが取れなくなってしまうので、すぐに洗うのが、実は一番楽なコゲの落とし方なんですね。

中華鍋を使うときは、サビや焦げ付きからお鍋を守るために、

・油の使い方
・火の使い方

をマスターしてくださいね!

まとめ

扱いや手入れが難しいと思われがちな中華鍋ですが、実は手間がかかるのは、使いはじめる最初のから焼きと油ならしだけで、普段使う分には全く煩わしさがない優秀アイテムなのです。

クッキングタイムをより豊かにして、おいしい食事を生み出すためには、アイテムへの深い愛情とケアが大切ですね。