オイルレザーの靴は手入れが楽?油分補給とブラッシングが大切です!
皆さんは「オイルレザー」の靴をお持ちですか?
靴だけでなく財布やソファなど、幅広い年代に愛されている素材ですよね。
また、耐久性の高いことから、ワークブーツや登山靴にも使用されているんです。
一般的なオイルレザーには、他の革と比較して汚れが付きにくく、耐水性があるといわれています。
だからといって、お手入れが不要という訳ではありません…。
きちんとお手入れを行うことで、長い期間、良い状態キープしたまま履き続けることができるんです。
時代の経過によって、表情を変えていく姿を楽しみましょう♪
そこで、今回は
・オイルレザーの説明
・オイルレザーの靴の手入れ
・オイルレザーの一種、スエードの手入れ
について紹介します!
オイルレザーとは?
「ヌメ革」「エナメルレザー」「オイルレザー」など、レザーには様々な種類があります。加工の仕方によって、見た目や肌触りが全く違うんです。
オイルレザーは使っているけど、特徴や作り方を知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで、オイルレザーの説明をしていきますね♪
オイルレザーの作り方
オイルレザーとは、タンニン鞣し(なめし)をする過程やその後で、オイルを他の革よりたっぷり含ませた革の事です。
オイルを染みこませて革をしなやかにして、耐久性をつけています。
ちなみに、鞣しとは動物の皮を加工しやすい安定した素材(革)に変化させる事です。動物の皮をそのまま使用すると、腐敗をしてしまい硬くなります。脂肪部分などを取り除いた皮のコラーゲン繊維に、鞣し剤を結合させる事で柔らかくすることができるんですよ♪
ちなみに、タンニン鞣しとは、植物由来のタンニンを使ってなめす方法です。
時間と手間が掛かりますが、昔ながらの鞣しの方法で、味わい深さが出るんです。
オイルレザーの特徴
オイルを染みこませているので、上品な光沢がありしっとりとした肌触りがあるんです。傷がついてもあまり目立たず、多少の水分はオイルが弾いてくれます。
また、オイルレザーは、使っていくことで染みこませたオイルが徐々に溶け出していき、ツヤが出てきます。使えば使うほど味が出てきて「革を育てる」事ができるんですね!
そのため、エイジングレザー(経年変化レザー)として人気の素材です。染めムラができる場合がありますが、使い込むうちに馴染んでいきます。
オイルレザーの弱点
オイルレザーの弱点をあげるなら、タンニン鞣し(なめし)の際にたっぷりオイルを含ませるためホコリが付きやすいことでしょうか。
また、オイルレザーには一般的な皮革用防水スプレーが使用できません。
理由としては、オイルレザー表面の油分を分解する脱脂作用(だっしさよう)が働き、表面の風合いが損なわれてしまうからです。
ちなみに、脱脂作用(だっしさよう)とは、物に含まれている脂肪分を取り除く働きの事です。
消毒用エタノールを使った後に、手が少しカサカサしますよね。それも脱脂作用が働いているんですよ!
オイルレザー専用の防水スプレーもありますので、そちらを使うことで風合いを損なわずに防水ができるんです♪
オイルレザーにも種類がある
オイルレザーにも種類があるんです。
一般的なオイルレザーと起毛タイプのオイルレザーの2種類です。
起毛タイプのオイルレザーはスエード、オイルヌバックなどと呼ばれています。含まれるオイルの量は革によって様々です。
スエードは、なめした革の内側をサンドペーパーで起毛して作られています。昔は子羊を使用していましたが、今は子牛の皮が主流なんです。毛足が短く、柔らかいほど高級品だといわれています。
ちなみに、スエードの発祥はスウェーデン。なるほど、スエードの由来もスウェーデンから来ているんですね♪
一般的なオイルレザーとスエードでは手入れが異なる
一般的なオイルレザーと、スエード(起毛タイプのオイルレザー)ではお手入れの方法が異なります。
大きな違いは、スエードには靴用クリームを使用できないということでしょうか。クリームを使用してしまうと、起毛部分が寝てしまい風合いを損ねます。スエード専用の栄養補給スプレーがあるのでそちらを使用してくださいね♪
オイルレザー靴のお手入れ方法
オイルレザーは、ヌメ革などに比べてお手入れは楽なんです。しかし、ホコリが付きやすいため、ブラッシングをしてホコリを取り除きましょう。
今回は、オイルレザーのブーツの手入れ方法を説明します!
・ブラシ
・乾いた布・タオル
・靴用クリーナー
・靴用オイル
水をベースに作られた靴用クリーナーです。そのため、革を傷つけることなく汚れを取り除くことができるんですよ♪雨の後ににじみ出てくる白い汚れも落とすことができます。
こちらの商品は、オイルレザーに油分などの栄養を与え、ひび割れを防ぐ効果があるんです。ミンクオイルを塗ることで革は柔らかくなるので、塗りすぎには注意してくださいね!
シューキーパーを入れることで、革が固定されてお手入れがしやすくなりますよ!
ブラッシングをしてホコリを落とします。コバの部分にも念入りに落としましょう。
ちなみにコバとは、靴の土踏まず部分より前方を縁取る細長い帯上の革で、アッパー(甲革)部分よりはみ出ている部分です。
靴用クリーナーを布にとり、汚れを落とします。自分のお好みの量や程度の汚れを落とすようにしましょう。
乾いたタオルでクリーナーが残らないように取り除きましょう。
冬場などは、オイルが寒さで硬くなるんです。暖かい部屋で作業を行ったり、事前に手でオイルを温めましょう。温めることで、オイルが塗りやすくなり少量で済みます。
乾いた布でオイルを靴用全体に塗り込みましょう。オイルを塗ることで、オイルレザーに油分などの栄養を補給します。ポイントは薄く薄く塗ることです。薄く塗ることでムラを防ぎます。
塗ったオイルが乾く前に、再びブラッシングを行いましょう。ブラッシングをすることで、オイルを均一に広げて、余分なオイルを取り除くことができるんです。
以上で、お手入れは完了です。他の革と違って、靴を磨き上げる工程が無いので楽で嬉しいですよね♪
補色をしたい場合
長く靴を履き続けていると、色落ちして補色をする必要がありますよね。そんな時は、革靴用のカラークリームを使用しましょう。
汚れを落として、オイルで栄養を補給した後に、補色作業を行いましょうね。できれば、オイルを塗って1日以上置いて補色することでクリームが馴染みやすくなりますよ♪
オイルレザーの靴が雨に濡れた時のお手入れ
では、オイルレザーの靴が雨に濡れた時にはどうすればいいのでしょうか。
オイルレザーは耐久性に優れているので、雨の日に履いて出掛ける人も多いですよね。確かに、耐水性には優れていますが、乾燥する時に水分と一緒に油分が飛んでしまいます。そのため、ひび割れが起きる恐れがあるんです。
雨に濡れた後もきちんとお手入れをしましょうね!
・乾いた布やタオル
・靴用クリーナー
・靴用オイル
・ブラシ
靴紐が付いている場合は、靴紐も外しましょう。その後、乾いた布で雨や汚れを拭き取ります。
風通しのよい場所で日陰干しさせましょう。陰干しをして、日光によるトラブルを避けましょう。天日干しをすると、革が日焼けをして変色する恐れがあります。
布に取ったクリーナーを使って、雨と汚れを取り除きます。白いシミが出来ている場合があるので、そちらも拭き取りましょう。
布にオイルを取り、靴に塗ります。「軽く軽く」をイメージして塗り込みましょう。
ブラッシングをすることで、靴に自然な光沢ができるんですよ♪
以上で完了です。雨に濡れたその日に、お手入れをするようにしましょうね。
スエード靴のお手入れ方法
スエードは、ホコリが起毛部分に溜まりやすいんです。そのため、日頃からお手入れをしましょう!
ここでは、
・日頃から行ってほしいお手入れ
・汚れがひどいスエード靴の洗い方
この2つを紹介します!
基本的には、汚れが付いた時点で汚れを取り除く必要があります。
洗ってしまうと、多少ではありますがスエード靴にダメージを与えてしまいます。
しかし、汚れが酷いときには洗った方が楽な場合があります。細心の注意は必要ですが、水洗いをやってみましょう!
日頃から行ってほしいお手入れ
では、日頃から行ってほしいお手入れの紹介をしますね♪
スエード素材のお手入れの基本は、ブラシで汚れを取り除くことです。
スエードのお手入れ専用のゴムブラシもあるので、そちらを使う事で効率的に汚れが取りのぞけますよ♪
・ゴムブラシ
・クリーナー
・スエード専用消しゴム
・スエード専用栄養補給スプレー
・スエード用防水スプレー
おすすめの商品
こちらの商品はスエード専用のゴムブラシです。握りやすいので、無駄に力を掛けずに擦ることができるんです。ゴム部分をスエードに擦りつけることで、起毛部分に溜まった汚れを取り除きます!
おすすめの商品
こちらの商品は、スエードや靴用のクリーナーです。泡タイプになっていて、汚れを巻き込んで落とします。革を傷つけないアミノ酸系の成分が入っており、サッパリとした仕上がりです。カビを防ぐ成分も配合されているのも嬉しいですよね♪
スエードやヌバック等の起毛用栄養補給スプレーです。革の保湿をするローズヒップオイルが配合されているので、革をしなやかにしてくれます。スエードの色合いも、鮮やかにキープすることができるんですよ♪
作業のしやすさを考えて、靴紐は取っておきましょう。また、クリーナーや栄養補給スプレーが靴紐に付くことを防ぐことができます。
毛並みに逆らってブラッシングすることで、起毛部分にたまったホコリを取り除きやすくなります。
部分的な汚れには、スエード専用消しゴムで擦ってみてくださいね♪擦りすぎると、色が落ちてしまう可能性があるので注意しましょう!
スエード部分にクリーナーを塗り、汚れを浮き上がらせましょう。
乾いたタオルで、クリーナーを残さず拭き取りましょう。
クリーナーの拭き残しがあると、シミの原因になってしまうんです。
スプレータイプなので、起毛が寝てしまう心配がありませんね。約30㎝程離して使用することで、シミを防ぐことができますよ♪
色落ちや劣化を防ぐために、必ず天日干しは避けましょう!
お手入れ後のスエードは、毛並みが不揃いになっています。ブラッシングで、毛並みを整えましょう。
以上でお手入れは完了です。ブラッシングは、履いたその日にやってほしいお手入れです。こまめにブラッシングをすることで、汚れが溜まらないようにしましょう。
スエード靴の水洗いの方法
汚れが酷い時は、水洗いを行いましょう。
さっと洗って、しっかり乾燥させることで、トラブルなく綺麗にすることができるんです!
・ブラシ
・雑巾
・シャンプー
・スポンジ
水洗いの前にブラッシングをして、ある程度の汚れを落とします。
ブラッシングの後に、水を含んだ雑巾を使って、靴を湿らせます。シミの原因になってしまうので、いきなり水に浸けてはいけません。表面を湿らせる程度で十分です。
この時に使うスポンジは、柔らかく吸水性があるものを使うとグッドです。靴の表面だけでなく、内部や靴底も洗いましょう。
スエード靴に直接水をかけてシャンプーを洗い流すのはNG。スエードの表面を傷つけてしまいます。必ず、水を含ませた雑巾やスポンジでシャンプーを取り除きましょう。
干すときに、靴の中に新聞紙を詰めておくと早く乾くのでおすすめです!
栄養補給スプレ-以降の手順は、日頃からやってほしいお手入れの6~8の手順を参考にしてください。
以上で、水洗いのやり方は完了です。スポンジを使って、地道に汚れを取り除くのは大変です…。水洗いをしなくていいように、日頃からお手入れを行いたいですね!
スエード靴の色が剥げた時にやりたいこと
スエード靴は、表面が擦れたりして色が部分的に落ちてしまうんです。そんな時には、補色スプレーを使うことで色が落ちた部分のカバーをすることができるんです♪
スエード靴の補色をする時には、靴から約30㎝、離してスプレーをするようにしましょう。
また、使用するスプレーは、スエード素材の色味に合わせて選ぶことが大切です。何回か重ね塗りをすることで、希望の色味を出すことができますよ。
もし、自分の靴に合う色が無い場合は、スエードより薄い色を選ぶようにしましょう!
オイルレザーの靴を長く履き続けるために
オイルレザーを長く使うためには、どうしたら良いのでしょうか。
ここではいくつかポイントを挙げてみました。長く履き続けるための参考にしてみてくださいね♪
防水スプレーを使い方に注意する
防水スプレーの使い方には注意してくださいね。必ずオイルレザー専用、スエード専用の防水スプレーを使うことが大切なんです。
ちなみに、防水スプレーの効果は約1~2日程です。また、スプレーをかけてから約30分後に効果が現れるといわれています。
その為、お出かけする前日に防水スプレーを使うといいかもしれませんね♪
おすすめの商品
こちらの商品は、オイルレザー専用の防水スプレーです。防水だけでなく、栄養補給もしてくれるのが嬉しいですよね♪乾燥によるひび割れを防ぎ、オイルレザーの本来の姿を保つことができるんです。
こちらの商品は、スエードやヌバック専用の防水スプレーです。靴だけでなく、財布やバッグなどにも使用することができます。防水だけでなく栄養補給もできるので、スエードの色味もキープすることができるんです♪
シューキーパーを使用する
靴を履かない時には、シューキーパーを使いましょう。型崩れを防ぐことができます。
定期的に陰干しして、風通しの良い場所に保管する
靴を履くと湿気がこもり、雑菌が湧いてしまいます。放っておくと、悪臭の原因になるんです。また、靴を傷める恐れもあります。
靴にも休息日を設ける
靴を定期的に休息日を設けましょう。何足かをローテーションして、湿気や汗を乾かすことが大切なんです。
まとめ
今回は、オイルレザーの靴とスエードの靴のお手入れ方法を紹介しました。
オイルレザー、スエード共にお手入れの基本はブラッシングです。ホコリが付きやすいので、こまめに行いましょうね♪
また、オイルレザーは防水スプレーの使い方にも注意してください。必ず、オイルレザー専用の防水スプレーを使うことが大切です。
オイルレザーの靴やスエードの靴をお手入れするときに、参考にして貰えたら嬉しいです♪