可愛らしい見た目とは裏腹に、農産物などに大きな被害を及ぼす「アライグマ」。
アライグマによる被害は、年間3億円〜4億円とも言われています。
アライグマの被害を防ぐためには、アライグマの存在にいち早く気づき、適切な駆除を行う必要があります。
そんな時に、アライグマの存在に気づくヒントとなるのが「アライグマのフン」です。
今回は、アライグマのフンの特徴やフンを処分する時の注意点、アライグマによる被害の予防方法などについてご紹介します。
まず最初に、アライグマのフンの特徴についてみてみましょう。
アライグマのフンは、長さが5〜18cm程度で、直径が2〜3cmほどの大きさをしています。
形は食べたものによって変わるため一概には言えませんが、アライグマは雑食性のため、小型のほ乳類や野鳥、魚類、両生類、は虫類、昆虫類、果実、野菜、穀物類などさまざまなものを食べます。
そのため、種子や動物の骨、昆虫の羽などさまざまなものがフンに混ざっているのが特徴です。
アライグマのフンには、寄生虫や病原体を含んでおり、人間の体にも被害を及ぼす可能性があるため、フンを処分する際には、十分に注意が必要です。
特に、アライグマの小腸に生息する「アライグマ回虫」が人間の体内に入ると、失明をしたり、脳神経障害を起こしたりする可能性もあるため、特に注意が必要です。
アライグマのフンを処分する際には、マスクやゴーグル、手袋を準備して、直接フンに触れたり、病原体を吸い込んだりすることがないように注意しましょう。
また、服や髪に病原体が付着することもあるため、カッパや衛生帽子など使い捨てできる服や帽子を着用することがおすすめです。
また、駆除に使うちりとりやほうき、雑巾なども全て使い捨てできるように、100均など安価なもので揃えておくようにしましょう!
マスクやゴーグル、手袋などの服装を整えたら、ちりとりとほうきを使ってアライグマのフンを集め、ゴミ袋に入れましょう。
その後、フンがあったところを「エタノール」や「次亜塩素酸ナトリウム」などの殺菌力の高い薬剤を吹きかけて、綺麗に拭き取りましょう。
使った雑巾やちりとり、ほうきなどは、全てゴミ袋に入れて処分をするように注意してくださいね!
アライグマのフンを見つけたら、すでにアライグマによる被害を受けている可能性もあります。
アライグマの被害には、主に「農作物への被害」「家屋への被害」「人体への被害」があります。
アライグマによる農作物への被害は、平成22年度から10年連続で被害額が3億円以上に上るなど、大きな被害があります。
アライグマは甘いものを好むため、畑の作物の中でも、とうもろこしやミニトマト、みかんやいちごなどの甘い野菜や果物への被害が多くなっています。
アライグマによる農作物の被害を防ぐには、畑へ侵入させないような対策が欠かせません。
アライグマは、家屋へ侵入し屋根裏などに住みついてしまうことがあります。
アライグマが住みつくと、騒音が発生したり、フンや尿による悪臭が発生したりする場合があります。
また、それらを放置してしまうと、被害が広がり、建材を傷めてしまい家屋へも重大な被害をもたらす可能性があるため、注意が必要です。
アライグマは、人にも感染する恐れのある「狂犬病」や「レプトスピラ症」「アライグマ回虫症」といった感染症を持っている場合があります。
直接触れたり、フンや尿から感染症がうつる可能性もあるため注意が必要です。
また、アライグマは気性の荒い動物のため、近づくと噛みつかれたりする可能性もあります。
見かけた際には近づかないように十分注意しましょう。
アライグマの被害を予防するためには、まずアライグマが住みつきにくい環境を作ることが大切です。
エサになるものを外に置かないように心がけ、畑は電気柵やネットなどを利用して、被害にあうのを防ぐようにしましょう!
また、アライグマは木登りが得意な動物のため、畑などの周りに背の高い木などがあると、柵を簡単に乗り越えてしまうため、周りに高い木などがある場合には、伐採をしておくと安心です。
また、アライグマを寄せ付けないためには、アライグマが苦手な匂いを発する「忌避剤」を使用するのもおすすめです。
木炭や竹炭を焼いたときに発生する水蒸気を冷やして液体にした「木酢液(木酢液)」は、アライグマが嫌いな匂いのひとつなので、木酢液を入れたペットボトルなどを蓋を開けた状態で、地中に埋めておくことも、アライグマの被害を予防するのに有効な方法ですよ。
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アライグマのフンの特徴やフンを処分する時の注意点などについてご紹介しました。
アライグマのフンには、人体に影響を与えかねない寄生虫や病原体などが含まれています。
フンを処分をする際には、直接触れないように十分に注意して処分を行うようにしてくださいね!