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更新日 :2024年03月05日

裾上げ・裾直しの方法!自分で簡単にできる手縫いのポイントなどを解説

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裾上げ・裾直しの方法を解説します。手縫いやミシンを使ったやり方の手順を、写真やイラスト付きで解説。裁縫が苦手な場合は、裾上げテープを使った方法が簡単なのでチェックしてみましょう。自分で裾上げをするのが難しい場合は、お店に依頼するのもおすすめ。料金の目安やお直しができるお店の例などもご紹介します!

裾上げの長さを決める方法

まずは、裾上げをする前に、仕上がり後の裾の長さを決めることが大切です。下記のポイントを参考に、好みの長さにしてみましょう!

基本のウエスト位置で測る

男性:腰骨の位置
女性:おへそのあたり

股上が浅いズボンや、ハイウエストで履くものもありますが、基本のウエスト位置の目安は、男性は腰骨女性はおへそ周辺です。このあたりの位置で測らないと、丈が短くなりすぎたり、逆に長くて引きずってしまったりするので、気をつけてくださいね。

また、丈の長さを測る際は実際に着るときの状態になるべく近づけるのが大切です。普段ベルトをして履くならベルトをして、ヒールを履く機会が多い場合は、靴を履いた状態で測りましょう。

ズボンの太さとバランスを見る

細めのズボン:裾を短めにするとスッキリ
太めのズボン:裾を長めにするとバランスがよい

ズボンの太さによってバランスよく見える丈の長さが異なります。スキニーパンツのような細いズボンは短め、ワイドパンツのような太めの場合は、やや長めにするとバランスよく見えますよ!

イメージで決める

カジュアルなイメージ:裾を短めにする
ビジネス、フォーマルなイメージ:裾を長めにする

なりたいイメージに合わせて裾の長さを決めてみましょう。細めのズボンでロールアップしてるもの、アンクル丈などの場合は短めにするとカジュアルな印象に。また、長めにするとフォーマルな印象に近づきます。

生地の種類に注意する

デニム:縮む点を意識して長さを決める
スーツ:ダブル仕上げの場合は裾の折り返し部分も決める

生地によっては、裾上げのときに注意したほうがいい点があります。例えば、デニムとスーツの場合を例に挙げてみましょう。

デニムパンツを裾上げする際は、デニムは縮むということを忘れてはいけません。どの程度縮むかは洗ってみないとわからないため、一度洗って、縮みを出してから裾上げすることをおすすめします。裾を裁断してしまうと元の状態には戻せないので、洗っている時間がない場合は、余裕をもって長めにとっておくとよいでしょう。

そして、スーツの場合は、シングルと裾に折り返しがあるダブルがある点に注意。ダブルの場合はズボンの裾に加えて、裾の折り返し幅も決めておいてください。折り返し幅は3.5~4cmほどが目安です。

裾上げの簡単なやり方【手縫い・ミシン・テープ】

自分にピッタリなズボンの丈が決まったら、さっそく裾上げをしてみましょう。今回は、「手縫い」「ミシン」「裾上げテープ」を使った3つの方法を解説します。それぞれのメリットを参考に、やりやすいものを選んでみましょう!

手縫い(流しまつり縫い)

▼手縫いのメリット
・縫い目が目立ちにくい
・針と糸があれば裾上げができる
・裾上げ後に長さを調節しやすい

手縫いの魅力は、準備するアイテムが少なく、手軽に裾上げができるところ。ミシンのように大きな音がでないため、時間を気にせず作業できるのもうれしいポイントです。

今回は、手縫いのなかでも比較的簡単に仕上がり、縫い目が目立ちにくい「流しまつり縫い(ななめまつり縫い)」を使った縫い方をご紹介します。柔らかい素材のズボンを縫う場合にもおすすめです。

用意するもの
・縫い針
・糸
・まち針
・ハサミ
手順
 
1
仕上がり線を決めてカットする

冒頭で解説したポイントを参考に裾上げしたい長さを決めたら、出来上がり線を生地の裏面にチャコペンで印します。出来上がり線から4cmほどの縫い代(ぬいしろ)をとり、残りは切ってしまいましょう。出来上がり線部分にアイロンをかかけることで、わかりやすくなりますよ。

2
裾を三つ折りにして縫い代の裏側から針を出す

縫い針に糸を通して玉結びをしたら、三つ折りにした縫い代の裏側から針を出します。

3
表布を少しすくう

イラストのような糸の流れを目指して縫っていきます。針を出した部分から3〜7mmほど先に針を動かし、表布だけを1mmほどすくいます。

4
縫い代の裏からななめに針を出す

表布をすくったまま、針がななめになるように、縫い代の裏側から針を出して抜きましょう。

5
3〜4を繰り返して仕上げる

裾口を一周するまで3〜4の手順を繰り返し、縫い終わったら玉結びを作って終了です。イラスト右側のように、表側から見ると縫い目が点々となっています。生地と同じ色や似ている色の糸を選ぶことで、縫い目がより目立ちにくくなりますよ!

ミシン

▼ミシンのメリット
・早く仕上がり縫い目が均一になりやすい
・頑丈に縫いたいときにおすすめ

ミシンを使った裾上げ方法をご紹介します。表側に縫い目が見えてもよいデザインのパンツや、デニムチノパンなどはミシンがおすすめ。家庭用ミシンでデニムの裾上げをする場合は、デニム専用の針(14〜16番)を使うのがおすすめです。

用意するもの
・家庭用ミシン
・ミシン糸
・ハサミ
・まち針
・アイロン
手順
 
1
仕上がり線を決めてカットする

手縫いのときと同様にズボンを裏返して仕上がり線を決めて余分な生地をカットします。

2
裾を三つ折りにしてアイロンをかける

縫い代の半分のところで内側に折り、アイロンでしっかりと折り目をつけます。そして、出来上がり線のところでもう一度内側に折り、三つ折りになった状態で、またアイロンで折り目をつけます。

3
しつけ縫いをする

まち針で三つ折りのところを留めて、ズボンの裾を、手縫いでぐるっと一周しつけ縫いをします。

4
三つ折りの端部分からミシンで縫う

生地に厚みがある側面あたりからミシンで縫っていきましょう。ミシン針が折れたり、縫い代が足りなくなったりするのを防ぐために、生地を引っ張りすぎずにゆっくり縫うのがポイントです。

裾部分を一周縫い終わったら、三つ折り部分にアイロンをかけて仕上げましょう!

裾をダブルにするとき

次に、スーツの裾上げでダブル仕上げにする場合の方法を解説します!

用意するもの

・アイロン
・ミシン
・裁ちばさみ
・針
・ズボンにあった色の糸
・チャコペン

手順
 
1
裾上げする長さを決める

裾上げの長さが決まったら、出来上がり線を生地の裏面にチャコペンで印します。ダブルにするので、折り返し幅の2倍の長さを残して、裁断してください。(例)折り返し幅4cmのとき、出来上がり線から8cm残して裁断する。

2
ほつれ止めをかける

裾がほつれてこないように、ロックミシンがあればそれを、なければ捨てミシンをかけます。布端から0.5cmのところと、0.3cmのところなどで、2か所かけられればほつれてこなくて安心です。

3
アイロンをかける

布端から折り返し幅の長さで外側に向けて折り返し、アイロンできっちり折り目をつけます。

4
裾を縫う

ほつれ止めをかけた裾部分から1cm下を、ミシンの直線縫いでぐるっと一周縫います。

5
アイロンをかける

出来上がり線で折り返してもう一度アイロンをかけ、キレイに折り目をつけて整えてください。このアイロンをかける作業をきちんとすれば、仕上がりが違いますよ!

6
ダブルを縫いとめる

折り返しが浮かないように、ズボンの脇の縫い目部分2か所に、糸で縫いつけます。これで完成です!

POINT
・裾が細いズボン:一度目の折り返し前に布端から一度目の折り返し部分までの糸をほどき、その脇部分をほどけないように縫いとめる
・裾が太いズボン:一度目の折り返し後に脇部分の余った生地を集めて脇を縫い直す

裾上げテープ

▼裾上げテープのメリット
・簡単に裾上げができる
・ほかの人も着用する場合におすすめ
・裁縫が苦手な方にもおすすめ

裾上げテープを使った方法をチェックしましょう。針や糸を使わずに裾上げができるのが魅力。裾上げテープは、布端がほつれにくい片面接着タイプのものと、布のあいだに挟んで使う両面接着タイプの2種類があるので、好みのものを選んでみてくださいね。

なお、低温表示のあるナイロンシルク素材への使用は避けるようにしましょう。生地が薄いスーツなどは裾上げの跡がわかってしまうので、注意してください。

用意するもの

・裾上げテープ
・アイロン
・裁ちばさみ
・チャコペン

手順
 
1
裾上げする長さを決める

手縫いの手順と同様に、裾上げの長さを決めましょう。そして、出来上がり線を生地の裏側にチャコペンで印します。出来上がり線から3cmの折り返し分の布をとり、残りは切ってしまいましょう。

2
折り目をつける

裾上げの位置を決めたら、しっかりとアイロンで折り目をつけます。

3
テープを切る

裾上げテープをズボンの折り返した端部分に合わせて、2〜3cm長めの長さで切ってください。

注意
長く切る分には問題ありませんが、短すぎると十分にくっつかないので注意してくださいね。
4
接着する

種類ごとに少し方法が違うので、それぞれ説明します!

片面接着型
テープを水に浸してきゅっと絞り、折り曲げた裾の端部分に合わせ、その上からアイロンを押し当てます。アイロンは、3秒くらい押し当てればテープを接着できます。
両面接着型
折り返した生地の間にテープをはさんで、アイロンを3秒程度ずつ押し当てます。

裾上げが難しい場合はお店への持ち込みもOK

ここまで自分で裾上げする方法をご紹介しましたが、「失敗したらどうしよう」「自分で裾上げするのは難しそう」という場合は、プロに頼むのがおすすめ。裾上げができるお店についていくつかまとめてみたので、検討してみてくださいね!

洋服のお直し専門店

裾上げしたい衣服を持ち込んでお直ししてもらえる洋服のお直し専門店は、リフォーム店とも呼ばれます。デパートや駅ビル、ファッションモールなどに入っていることが多く、足を運びやすい場所にあるので気軽に頼むことができます。事前に相談したい場合は、お店まで洋服を持っていけば見積もりもしてくれますよ。

宅配サービスに対応しているお店も!

「なかなか専門店に洋服を持って行けない」という場合は、洋服お直しの宅配サービスもおすすめ。ユアマイスターでは、裾上げだけでなく、少し気になる小さい傷から、今まであきらめていた大きな傷まで、プロがしっかり対応してくれます。写真を撮って相談して、洋服を送るだけなのでとても簡単。ぜひ一度使ってみてください!

クリーニング店

クリーニング店でもオプションメニューとして裾上げなどのサービスを取り扱っているお店があります。クリーニングと裾上げを同時に頼めるので便利ですが、通常のクリーニングよりも時間がかかってしまうことが多く、すべてのクリーニング店でできるわけではないので注意してください。

購入店

洋服を買ったお店に裾上げを頼む方法です。購入時のみ対応してくれるお店が多いですが、裾上げをリフォーム店に引き継いでくれる場合もあるので、購入後に裾上げを頼む際は一度店舗に確認してみてください。

【Q&A】裾上げに関する疑問

ズボンの裾上げをする際に気になるポイント注意点をまとめたので、参考にしてみてくださいね!

Q1. 裾上げの注意点は?

A1. デニムパンツは縮みに気をつけましょう。

デニム生地の場合は、洗濯をする際に縮みやすいので、裾上げをすることで余計に丈が短くなってしまう可能性があります。裾上げ前に何度か洗濯をしておくか、裾の長さをやや長めにしておくと繰り返し裾上げもできておすすめです。

Q2. ズボンの裾上げ料金の目安は?

A2. 1,000〜2,000円前後が目安となっています。

編集部スタッフがネットを調査してみたところ、裾上げ料金の目安は1,000〜2,000円前後となっていました。ズボンの素材や種類、追加のサービスの有無などにより料金は異なるため、お店ごとの料金を確認しておきましょう。

Q3. 手縫いで裾上げする場合は何縫いがよい?

A3. 縫い目が目立ちにくい「流しまつり縫い」がおすすめ。

仕上がりが目立ちにくいものや、頑丈に縫える方法を試してみましょう。記事内で解説している「流しまつり縫い」のほかにも、「たてまつり縫い」や「なみ縫い」「返し縫い」などがズボンの裾上げに適しています。

裾上げをして自分にぴったりなサイズに仕上げよう!

今回は裾上げの方法について解説しました。裾上げで大事なのは、自分にあった丈を決めること。せっかく裾上げするなら、やはりぴったりの丈にしたいですよね。裾上げテープというアイテムもあるので、今すぐ簡単に裾上げしたいときには、ぜひ使ってみてくださいね!

※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
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