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更新日 :2020年09月25日

靴の修理がすべてわかる!ソールもヒールも中敷きも美しく直す職人技

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大切な一足を持っていますか?

靴は、外へ出かけるときに欠かせない相棒。
革、スエード、エナメル、布、ゴム……。
素材やデザインが豊富で、おしゃれを楽しくしてくれます。

革靴やスニーカーが好きで集めている、という方も多いと思います。

大切な靴を長く大切に履き続けるには、まずは日ごろのお手入れが重要
それでも防げないのは、靴底がすり減っていくことです。

靴は修理をすることで、長持ちさせることができます

自分で靴の修理をするには?

この記事は、プロに相談する前の事前情報をまとめたものです。
かなり詳しく説明していますが、場合によっては自分で治せてしまうかも。

なので、まずは自分で治せる範囲の修理について触れていきましょう!

傷の浅いものや、程度の軽いものであれば簡単に直すことができます。
それでも解決しなかった場合には、先の説明を参考にしてみてくださいね。

それでは傷の種類ごとにご説明します。

浅い擦り傷

一番多い傷が、この浅い擦り傷。
歩いている時にぶつけたり、靴同士で擦れてしまう場合が多いですね。

こちらは比較的浅い損傷なので、ご自宅でもケアすることが可能ですよ。

用意するもの
・馬毛ブラシ
・色付きクリーム
・ペネトレイトブラシ
・豚毛ブラシ
・適当な布

ペネトレイトブラシとは、クリームを塗るためのブラシのこと。
色付きのクリームは、靴より若干明るい色を選ぶと良くなじみます。

馬毛と豚毛で分けた理由は、用途別に説明する為です。
どちらも馬毛ブラシでOKなので、同じ種類で揃えてもOKですよ!

手順
1
馬毛ブラシで汚れを落とす

靴の表面に付いたホコリなどの汚れを落としていきます。
こうしないと、後のクリームのノリが悪くなってしまうのです。

2
色付きクリームを塗る

ぺネトレイトブラシを使って、色付きクリームを塗っていきます。
傷の範囲にもよりますが、かなり少量でも大丈夫です。
なじませることが大切なので、薄く広げるイメージで塗りましょう。

3
豚毛ブラシでクリームをのばす

次に豚毛ブラシを使い、クリームをのばしていきます。
この時、余分なクリームも取り除けるので、若干強めに擦っても大丈夫です。

4
布で仕上げ

最後に布でキレイに磨けば、浅い擦り傷のケアは完了です。
クリームのおかげで下地が隠れ、目立ちにくい仕上がりとなるはずですよ。

用意するアイテムは多いですが、革靴を長年使う人は持っておいて損はありません。
革靴を何足も買い替えることを考えれば、コスパも良いです!

かかとの修理

続いて、かかとのすり減りです。
歩き方にもよりますが、擦れる人は本当に劣化が早い部分ですよね。

修理方法もいろいろありますが、今回は最も簡単な補修剤を使った方法をご紹介します。

用意するもの
・ブラシ
・適当な布
・補修剤
・紙ヤスリ
・ヘラ
・ハサミ

補修剤によっては、紙やすりとヘラがセットになっているものもありました。
その他のアイテムも、身の回りにあるもので大丈夫ですよ。

手順
1
表面をキレイにする

ブラシや布を使って、表面の汚れを落とします。
この時布は乾いた状態で使うようにしてくださいね。

2
補修面をアラす

次に紙ヤスリを使い、補修面を少しアラします。
つるつるした面には、補修剤が付きにくいためです。

3
補修剤を付けて成形

補修剤を適量付けたら、ヘラで形を整えていきます。
この時、若干多めに塗ってもあとから調整できるので大丈夫ですよ。

4
乾燥させる

補修剤にもよりますが、半日~1日以上置いておくと確実です。

5
全体的に整える

余分な部分はハサミで切り取り、形もヤスリで整えましょう。
そのあと実際に履いてみて、高いようでしたら再びヤスリで調節しましょう。

今回は主な流れとしてご紹介しましたが、補修剤の種類もさまざまです。
詳しい使い方は、付属の説明を見ると確実ですね。

靴の修理にはメニューがたくさん

すり減って薄くなったり、穴が開いたり。
素材そのものが、劣化してしまった。
別の素材に替えたい。

そんなときには、靴底のソールの補強・交換が必要です。

靴底の修理する部分によって
オールソール
ハーフソール
かかとゴム
つま先補強
の4つに分かれます。

靴で修理が必要になるのは、靴底だけではありません。
インソール
履き口補修
ファスナー修理
の3つも紹介します。

オールソール

「オールソール」とは?
靴底のソールを全面まるごと補強・交換する修理です。

実は奥深いのが、靴底の素材。

靴底の素材には、
(レザー)
ゴム(ラバー)
スポンジ
などを使うが一般的です。

色、形、厚みなど、本当にたくさんの種類があり、特徴もさまざま。
目的やお好みに合わせて選べます

オールソールをするのは、スニーカーのように靴底が平らな靴だけではありません。

おしゃれでもビジネスの場でも活躍する、ヒールに高さのある靴。
ヒールを横からまじまじと見つめてみると、層になっていることに気づくと思います。
ヒールは、つま先のほうからつながる1枚の層に、合体されているのです。

オールソールをするということは、ヒールも交換することになります。
つま先もかかともすり減ってきた、というときには、オールソールがおすすめです。

ただし、靴の一生の中で、オールソールを施せる回数には限りがあります。

直しようがなくなるほど、ひどい状態になってしまう前に、このあとに紹介する部分的な修理を定期的に行って、よい状態を保っていくことが、長く大切に履き続けられる秘訣ですよ。

「オールソール」の修理をした職人さん
ナカダ商会

参考価格
16,200円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「オールソール」の技

ハーフソール

「ハーフソール」とは?
靴底の前半分、指の付け根のほうのソールだけを補強・交換する修理です。

ヒールに高さのある靴では、ハーフソールの部分に力がかかります。
すり減っていると、滑りやすくなり、とても危ないです。

雨の日には、水が靴の中まで染みてきて、不快な思いをするはめになるかもしれません!

薄くなってきたら、早めに交換するのがおすすめです。
履く前に、補強のためにハーフソールの修理をすることもありますよ。

「ハーフソール」の修理をした職人さん
靴修理かみとり

参考価格
3,240円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「ハーフソール」の技

かかとゴム

「かかとゴム」とは?
靴底のかかと(ヒール)のほうのソールだけを補強・交換する修理です。

かかとのゴムは、履けば履くほどすり減っていく、消耗品。
すり減ったまま放っておくと、土台になっているヒールの部分がむき出しになってしまいます。
大切な靴は、手遅れになる前に修理に出すのがおすすめです。

部分的な修理でも、もともとの靴と馴染む自然な仕上がりにする職人さんの技が光ります。

「かかとゴム」の修理をした職人さん
靴修理かみとりさん

参考価格
2,160円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「かかとのゴム」の技

つま先補強

「つま先補強」とは?
靴底のつま先の部分のソールだけを補強・交換する修理です。
ハーフソールよりも、もっと部分的に修理することができます。

つま先は、靴底の他の部分よりも消耗が激しく、1番先にすり減ってきます。

それもそのはず。
人間は、地面を蹴って前に進みます。
最後に推進力をくれるのが、つま先なのです。

全体的には革の靴底だけど、つま先だけゴムにして滑りにくくする、なんてこともできます。

何かにぶつけて傷みやすいのも、つま先。
つま先だけの修理なら、安く抑えられるので、定期的に直すのがおすすめです。

「つま先補強」の修理をした職人さん
靴修理かみとりさん

参考価格
2,700円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「つま先補強」の技

履き口補修

「履き口補修」とは?
靴を履いたときに、足のかかとが当たる部分の生地を補修する修理です。

靴の内側、かかとが当たる部分って、なぜかいつのまにか破れていることありませんか?
実は、靴の内側の破れも修理をしてもらうことができるのです。

靴を脱いだときに、必ず見えてしまう部分。
きれいな状態にしておきたいですよね。

靴ずれや型崩れの防止にもつながりますよ。

「履き口補修」の修理をした職人さん
有限会社マイスタースミス

参考価格
3,000円

動画もチェック!
職人さんの「履き口補修」の技

インソール

「インソール」とは?
靴の中敷き(インソール)を交換する修理です。

靴を履いているとき、いつも足と接している中敷き。
汗や皮脂で汚れやすい部分です。

特にパンプスやサンダルは、脱いだときに見えてしまいますよね。
靴に縫いつけられているインソールも、職人さんにお願いすると、張り替えてもらうことができるのです。

色や素材もさまざま。
あえて、もとのインソールとは別の色や素材を選んで、新たな装いを楽しむのもおすすめです。

「インソール」の修理をした職人さん
有限会社マイスタースミス

参考価格
3,000円

動画もチェック!
職人さんの「インソール」の技

ファスナー修理

「ファスナー修理」とは?
サビたり壊れたりしたファスナーを交換する修理です。

スニーカーにもブーツにも使われるファスナー。
脱ぎ履きするときに必ず動かす部分なので、壊れたりかみ合わなくなったりすることがあります。

靴底も生地もキレイなのに、ファスナーが壊れて履けなくなってしまった。
なんて、そんな悲しいことはありません。

ファスナーは靴にしっかりと縫い合わされているので、自分で修理するのはなかなか大変。
職人さんは、もとの縫い目に合わせて修理することができます。

「ファスナー修理」の修理をした職人さん
ナカダ商会

参考価格
9,000円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「ファスナー修理」の技

傷や汚れがついたら靴クリーニング・色補修

「靴クリーニング・色補修」とは?
靴どうしが擦れたり、どこかにぶつけたりして、傷や汚れをつけてしまったとき。
直したり、目立たなくしたりしてくれるのが、靴クリーニング・色補修です。

革靴もスエードもキャンパス(布)地も。
実は、靴はまる洗いすることができます。

ただ水でザブザブするのではありません。
職人さんは、靴を傷めず、生地に合った溶剤でクリーニングをします。

色補修で難しいのは、色を合わせることと、塗ること。
職人さんは、どこを直したのか分からないくらい、自然な仕上がりにすることができます。

「靴クリーニング・色補修」をした職人さん
二子玉川 美靴工房

参考価格
——円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「靴クリーニング・色補修」の技

もっときれいにお手入れするなら靴磨き

靴を買ったあとに始まるのが、お手入れです。
日ごろのお手入れが行き届いていると、靴をよい状態に保つことができます。

靴を履いた日には、ブラッシングをするのが基本。
歯磨きよりも短い時間で済みます。

日々のちょっとした積み重ねが、長く履き続けられる秘訣です。

たまーにするお手入れが、靴磨きです。
定期的にクリームを塗ることで、靴にツヤと潤いがでます。

靴磨きも職人さんにお願いすることができるのです。

靴磨き

「靴磨き」とは?
靴の汚れを取り、クリームなどで栄養を与えることです。

人も靴も、乾燥は大敵。
カサカサになった靴は、シワやひびが入りやすくなってしまいます。

靴磨きには、決まった頻度はありません。

タイミングの目安は、少しひっかいてみると分かります。
ひっかいて傷がついたところを、豚毛ブラシでこすってみてください。
傷が消えなかったら、靴磨きのタイミングです。

普段から自分でお手入れしている方も多いと思います。

そんな靴磨きにも「プロ」がいる。
一度、職人さんに靴磨きをお願いして、技を盗んでみるのもおすすめです。

「靴磨き」をした職人さん
BROSENT(ブロセント)

参考価格
——円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「靴磨き」の技

鏡面磨き

「鏡面磨き」とは?
革をワックスと水で磨き、鏡のように光を反射する靴に仕上げることです。

ハイシャイン、シューシャインと呼ばれることもある鏡面磨き。
靴をコーティングするので、実は、革には負担がかかります。

特別な日のおしゃれに楽しむのがおすすめです。

光らせるのは、つま先のみ。
グラデーションのように、周りと自然に馴染ませるのが、職人さんの腕の見せ所です。

「靴磨き」をした職人さん
BROSENT(ブロセント)

参考価格
——円(税込)

動画もチェック!
職人さんの「鏡面磨き」の技

ネットで無料の見積もりができる

ここまで、靴のたくさんの修理メニューを紹介してきました。

靴の修理を職人さんに頼んでみたい!と思ったけど、

どの修理メニューを頼めばいいのか、よく分からない
予定が合わなくて、お店に持っていけない
いくらくらいかかるのか知りたい

と感じることがあると思います。

そこで、おすすめなのが、まずは見積もりを出してみること。
あなたのマイスター」では、写真を送るだけで、職人さんに見積もりをお願いすることができます

見積もりの費用は、無料。
キャンセルも無料です。

・メールアドレスやお名前などの必要事項
・靴の状態が分かる写真
・あれば、気になっていること
を、専用のフォームから職人さんに送ります。

すると、職人さんから、靴の素材や状態に合わせた修理メニューの提案や、費用が届きます。

いいな!と思ったら、修理を依頼。

修理をお願いするときも、お店に持っていく必要はありません。
郵送で修理を頼むことができます

いいな!と思った職人さんが、全国のどこにいても頼めるのが、魅力です。

まとめ

人類に脈々と受け継がれている、靴を履くという文化。

新しい靴を買ったときって、とてもうきうきしますよね。
お手入れや修理をきちんとしていけは、長く履き続けることができます。

長く履けると思えば、ちょっといい靴を買う勇気も湧いてきます。

ぜひ、大切な靴に出会い、長く大切に履き続けてください!

修理の世界を、もっと身近に。Instagramで大切なモノをもっと大切にする世界を知ろう!


大切なモノをお持ちの方へ
職人さんに修理を依頼しませんか?
大切にしていたカバンが色あせた、毎日履いた靴の靴底が擦れてきた...でも自分で修理するのは難しい、そもそも直せるのかな?と考えていませんか?
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