スエードの靴の汚れの正しい洗い方とは?自分でも失敗しないお手入れ方法
スエードの靴は独特の質感が素敵ですが、汚れが付きやすいのが困りもの。水に濡れればシミになるし、お手入れが面倒そうですよね。そんなスエードの靴の失敗しない洗い方や、軽い汚れのうちに落とす方法、普段のお手入れについて紹介します。
目次
スエードとは
そもそもスエードとは、一体どういう素材なのか。
革には表と裏があります。それぞれ「銀面」「床面」なんて呼ばれてるわけですが……
起毛革(スエードなど)→ 革の裏側(床面)を使用
と使い分けがされています。そう、革は革でも、スエード生地は、革の裏側を紙ヤスリで毛羽立たせることであの独特な質感を作っているんです!
スエードの革には、主に子牛や子ヤギの皮が使われています。酪農が豊かなスウェーデン特有の生地だったので、「スエード」という名前になってるのですよ。
スウェーデン……スエーデン……スエーデ……スエード……ほらね?
スエード靴を履く前に「防水スプレー」を
スエードの靴に絶対必要なのがこの、防水スプレーです。
防水スプレーは靴から30cmほど離したところからムラができないように全体にスプレーします。水はスエードの天敵ですからね。こうして防水スプレーをしておくと、多少の雨には負けなくなります。
防水スプレーは使っているうちに落ちていきます。
そりゃそうですよね。スプレーでの膜は薄いので、一度行ったからといって油断は禁物!
おすすめ [PR]
防水スプレーはどれくらいの頻度でするといい?
「ユアマイスター」では、靴のお手入れのプロに「靴に防水スプレーをかける頻度はどれくらいがベストですか?」と聞いてみました。たくさんのプロの意見の中から一部を紹介します。
BROSENTさん(東京都)
また、防水スプレーは、使用した直後は効果がありません。最低でも30分以上は時間を取ってください。
防水スプレーをした直後に、雨の中、外出すると、雨水が靴に染み込んでから防水効果が出始め、靴に含まれた水が動けなくなり、シミの原因を高めることにもなるのでご注意ください。
株式会社ナカダ商会【靴修理大好き工房】さん(埼玉県)
ヌバック系は、雨の日は敬遠されがちですが、防水スプレーをきっちりと施していれば有効です。
Antico Ciabattinoさん(愛知県)
また、合皮やガラスレザーなどには、使用する必要はありません。
防水スプレーをするのは「雨や汚れが心配な日に」というプロの意見でした。そのほか、お手入れの仕上げに使ったり、月に1回ぐらいはスプレーをし直すのが良いようです。
防水スプレーは、スプレーした直後はまだ効果がないというのは、驚きでしたね。スプレーしてからだいたい30分は置いておくのがベスト。お出かけ直前に、「あ!忘れてた~!」なんてことにならないように、覚えておきたいポイントです。
「ユアマイスター」では、もっとたくさんのプロに、他にもいろいろな疑問に答えてもらっています。そんなプロの声を「プロが答えてお悩み解決!アスクマイスター」に集めました。自分でお手入れするときも、プロにお願いするときも、役に立つこと間違いなしです!
スエードの洗い方
指で軽く擦ったぐらいでは取れない汚れがついたときは、靴の丸洗いが有効。
スエードは雨に濡れただけでシミになっちゃいますし、「本当に洗ってしまって大丈夫なの?」 と思うかもしれません。でも実は、靴の一部ではなく全体をしっかり洗うことで、シミもなくキレイに仕上げられます!
用意するもの
・ブラシ
・雑巾
・シャンプー
・スポンジ
・防水スプレー
手 順
1. ブラッシングをして汚れを落とす
靴を丸洗いする前にブラッシングをしておきましょう。このときのブラッシングはホコリを落とすために行うので、毛並みに逆らってブラシを動かします。詳しいブラッシングの方法は、このあとのスエード靴のお手入れ方法で紹介しています。
2. 濡れた雑巾を使って靴全体を湿らせる
ブラッシングをしたら、靴を濡らします。スエードを水にジャボンとしてはいけません! 水に濡らして軽く絞った布を押し付けるようにして、スエードの表面をそっと濡らしていきます。
いきなり水に浸けると、シミになってしまうことがあります。注意しましょう。
3. スポンジにシャンプーを染み込ませてから、靴を洗う
濡らしたスポンジにシャンプーをつけます。普段髪を洗うときに使っているものでOK。スポンジは、水をしっかり吸う柔らかいタイプのものがおすすめです。泡立ってきてから靴を洗っていきます。
靴の内側や靴底も一緒に洗っていきましょう。ソールも意外と汚れています。
4. 水に濡らした布で靴についたシャンプーを取り除く
水に濡らした雑巾やタオルで泡を吸い取るように取り除いていきます。靴自体に水を染み込ませすぎないように気をつけて。この作業、なかなか時間がかかります。でもシャンプーの成分が残っていると、かえって汚れの原因になってしまうので根気よくやりましょう!
5. 風通しの良い日陰で乾かす
洗い終わった靴は、風通しの良い日陰で乾かしましょう。中に新聞紙を詰めておくと早く乾きます。また、ある程度乾いたところでシューキーパーを入れておくと、形が整います。
6. 最後の仕上げ
十分に乾燥してから、最後の仕上げとしてブラッシングします。普段のお手入れでもやっておきたいことなので、次の項目に詳しく載せておきますね。
スエードの靴の洗い方はユアマイスタースタイルのInstagramでも解説付きの写真で紹介しています!
この投稿をInstagramで見る
Instagramではその他、お掃除・お洗濯を始めとした暮らしが素敵になる情報を定期的に発信中! ぜひのぞいてみてください!
スエード靴のお手入れ方法
靴の丸洗いのやり方を解説しましたが……かなり手間でよね。やはり汚れと言うのは、酷くなる前に落としておくのが基本。靴の汚れは、早いうちに対処すればすぐ取れるものも多いのです。
そして、スエード靴のお手入れはブラッシングが基本!
スエード靴のブラッシングに使えるブラシは、2種類あります。「毛のブラシ」と「ゴムのブラシ」です。それぞれのブラシを使った普段のお手入れ、さらに、時間に余裕があるときのお手入れの3つの方法を紹介します。
毛のブラシを使ったブラッシング
手 順
1. 毛並みに逆らって使う
毛並みに逆らって使うと、ホコリを落とすことができます。
2. 毛並みに沿って使う
ホコリを落としたら、次は毛並みに沿って使い、毛並みを整えます。力を入れすぎると毛が抜けてしまうことがあるので、優しく汚れを落としましょう。
スエード靴についた汚れは、早めにはらっておくのが◎。放っておくと落ちにくくなります。こまめなブラッシングが大切なんです。毛のブラシを使ったブラッシングは、履いた後に毎回行うのがおすすめです。
おすすめ [PR]
ゴムブラシを使ったブラッシング
手 順
縦横斜めにグニョグニョと動かして、毛の奥に溜まった汚れをきれいにする
ゴムブラシは、使いはじめは固いので、最初に手で温めて柔らかくしてからブラッシングをしていきます。このときも優しくブラッシングするのがポイント!
ゴムのブラシを使うとスエードの毛が起き上がり、見た目もきれいになります。ゴムブラシを使った後に毛のブラシで毛並みを整えると完璧。
おすすめ [PR]
スエード靴の念入りなお手入れ
スエードの靴のお手入れを「汚れを落とす・乾かす・毛を立たせる・色をつける」の4つの場面に分けて、やり方を紹介します。
汚れを落とす
軽い汚れなら、ブラッシングだけできれいになると思います。洗うほどでもないかなって時はこれでいいでしょう。
それでもきれいにならないなら、スエード靴用の消しゴムを使って汚れを落としましょう。例えば汚れがダマになったこのへんとか。
おすすめ [PR]
しかし、消しゴムタイプのクリーナーでは太刀打ちできない汚れもあります。無理に落とそうとすると、革の色まで落ちてしまうこともあるので、諦めも肝心ですよ!
乾かす
スエードが濡れてしまったときはなるべく早く乾かしましょう。新聞紙を詰めて、風通しの良い日陰に置いて乾かします。新聞紙はこまめに替えてください。
シューキーパーをお持ちならぜひ使いましょう。生乾きの状態でシューキーパーを入れると、シワを伸ばすことができます。シューキーパーがなくても、新聞紙をしっかり詰めておけば大丈夫です。
完全に乾いたら、ブラッシングで毛並みを整え、防水スプレーを吹き付けておきましょう。
毛を立たせる
起毛革は、毛が全てきちんと起き上がっていることで、見た目も良く美しくなります。しかし、履いているうちに毛が倒れてしまうもの。そんなときは、ブラッシングで毛を起こしてあげましょう。
ゴムブラシを毛並みに逆らって使うと、毛がしっかり起き上がります。こうして普段からしっかりブラッシングすることで、毛が倒れるのを防止できます。
色をつける
スエード靴は、使っているうちに色が褪せていきます。靴が色褪せていると、全体的に見た目も残念な感じがしますよね……。
そんなときは、補色スプレーを使うのがおすすめ。補色スプレーは、防水スプレーと同じように、靴から30cmほど離したところから、靴全体にスプレーします。ムラができないように注意しましょう。
スプレーは、スエード靴の色に合わせて選びます。塗り重ねて色を濃くすることができるので、ちょうど合う色がなければ、薄めの色を買うことをおすすめします。
楽天市場で見る
おすすめ [PR]
色をつけるには、補色スプレーだけでなく、リキッドタイプもあります。しっかり色を入れたいときにはリキッドタイプの方がおすすめです。
おすすめ [PR]
スエード靴のお手入れについてプロに聞いてみた!
さて、スエード素材の靴についてのお手入れ方法を紹介しましたが、ここで再びプロからのアドレス!
靴のお手入れのプロに「スエード靴の汚れが中々落ちないのですが、お手入れ方法とおすすめの頻度を教えてください」と聞いてみました。
BROSENTさん(東京都)
・特に汚れが激しい場合は、専用のクリーナーで汚れを除去する
・トリートメント効果の有るスエード専用スプレーを使用し革に栄養を与える
・専用のブラシで毛足を整える
・防水スプレーで汚れの付着を防ぐ
andNUTSさん(兵庫県)
毛の流れを整える、意識してみると違いがでてくると思います。こういう『ちょっとした意識』でも、体は反応して動いてくれるものなのですよ?
まとめ
まあ靴ですからね、いくら気をつけていても汚れるのは避けられません。でも、普段から手入れすることで、水洗いしなくてはいけないほどの汚れは防げるはず。少なからず革にダメージも溜まっていきますし、こまめなブラッシングを忘れないようにしましょう。
靴のお手入れのプロフェッショナルたちが語っている通り、基本はブラッシングです。水洗いなどの本格的な洗濯は、どうしても家でやらなきゃいけない事情(明日絶対に履きたいなど)があるときだけにするのをおすすめします。
だってプロのが巧いに決まってますもん。
日々を大切に生きる人のために。「ユアマイスタイル」の公式Instagramはこちら!
動画でもっと、楽しく・分かりやすく。「ユアマイスタイル」の公式TikTokはこちら!
修理の世界を、もっと身近に。Instagramで大切なモノをもっと大切にする世界を知ろう!
※本記事の内容は、本記事作成時の編集部の調査結果に基づくものです。
※本記事に掲載する一部の画像はイメージです。
※本記事の内容の真実性・確実性・実現可能性等については、ご自身で判断してださい。本記事に起因して生じた損失や損害について、編集部は一切責任を負いません。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がYOURMYSTAR STYLEに還元されることがあります。
※本記事のコンテンツの一部は、アマゾンジャパン合同会社またはその関連会社により提供されたものです。これらのコンテンツは「現状有姿」で提供されており、随時変更または削除される場合があります。